大月東中学校 美登里の日々

われら励みて人たらむ
われら学びて知るを得む
知るは即ち愛深き
行いをもて証とす
東中学 いや栄えあれ

過ちては改むるに憚ること勿れ

2012年12月30日 09時40分30秒 | つれづれ
 29日(土)。午後1時を回った頃,施錠や電気・水道・火気の点検のため学校に行く。
 校舎建築の工事は今日も行われている。工事現場を囲む白い壁越しにコンクリート圧送車から伸びたブームと,パワーショベルのアームが見える。3月には屋根がかかるという話だから,今年中に床打ちを済ます気だろうか。
 職員玄関の前に車を止める。朝刊がポストに刺さったまま。つまり,職員は誰も登校していないということだ。
 足元を見る。タバコの吸い殻とゴミが散乱し,その上痰が吐き散らかされている。
 昨日の夜は雪。おそらく,出入り口にある庇の下で雪を避けながら,防犯灯の明かりをたよりに集まり,タバコを吸い,お菓子を食べ,談笑でもしたのだろう。
 彼らの目には,「学校敷地内禁煙」のポスターが見えたのだろうか。見えたとしても読めたのだろうか。読めたとしても理解できたのだろうか。よしんば理解できたとしても行動に移せなかったのはまぎれもない事実だ。
 そしておそらく,彼らの何人かはタバコが体に合わない。吐き散らかされた痰がそれを如実に語っている。体が異物と認め,体外に排出しようとしているからだ。彼らの目には,タバコのパッケージの警告文が....。
 ゴミの散乱。先日,生徒たちが地域美化のために「クリーン活動」をしたばかり。その主体となった本校での出来事。それだけによけい情けなく,悔しく,悲しく思う。いったい,われわれの活動は何だったのだろうか。
 嘆いても何も変わらない。気を取り直して,玄関脇にあった竹ぼうきとゴミばさみで吸い殻とゴミを拾い歩く。痰は水で流し落とす。ゴミを捨てる人がいれば,ゴミを拾う人がいる。汚す人がいれば,きれいにする人がいる。あたりまえのことをあたりまえにするだけだ。
 しかし,このあたりまえ。本来はしなくてはいいあたりまえだ。そもそもゴミを捨てなければしなくてもいいことだ。彼らの「ゴミを捨てない」というあたりまえのことができていないから,私の「ゴミを拾う」というあたりまえが生まれてきてしまう。

 生徒諸君。今年最後の3つのお説教。
 1つ目,TPO。TはTime(時),PはPlace(場所),OはOccasion(場合)をわきまえること。その時,その場所,その場合にあった行動を取ることが大事だ。
 2つ目,日本語を読み,理解し,実際の行動に移すこと。警告文の場合,なぜそうしなければならないかを考えると,行動に移しやすくなる。
 そして最後の3つめは,あたりまえのことをあたりまえにすること。できれば,あたりまえのレベルを上げていくこと。
 いずれの3つも,お互いが気持ちよく生活を営んでいく上で必要なことばかりだ。

 最後になるが,ゴミを撒き散らかした君たち。
 人間として,中学生に負けて恥ずかしくないのか。
 君たちに贈る言葉は,「過ちては改むるに憚ること勿れ」。
 意味はwebで検索してくれ。

交通安全フェスティバルに参加してきました。

2012年09月24日 09時39分52秒 | つれづれ

 21日付のブログで紹介したとおり,天野旬聖くんの弁論と小泉陽代さんの勇姿を目当てに「大月交通安全フェスティバル」に参加した。
 開式前に控え室にいた旬聖くんを激励しに行くと,いくぶん緊張した面持ちではいるが,いつものように目をくりくりさせてハキハキと受け答えをしてくれた。
 そう言えば2年前の入学式で新入生代表として「誓いの言葉」を述べたことを思い出し,またこの1年間は生徒会副会長として事あるごとに前に出る機会も多く,さらに経験値を上げたのだなと感心した。
 もちろん,本番の弁論も落ち着いた態度で声も大きく,堂々の発表だった。10月18日(木)に行われる県大会でも好成績が期待できそうだ。
 もう一人,陽代さんの方も無難に一日署長としてのあいさつを終え,元学年主任としてホッとするとともに,数年ぶりに成長する姿を見ることができ,とてもうれしく思った。
 式後の立ち話でも,まだ試合に出ることは少ないものの,夢の実現とバスケと仕事の両立をめざして頑張っている様子を聞くことができ,「プロ」として,また「職業人」としての自覚と責任を感じることができたのも良かった。
 機会があったら,「キャリア教育」の講師として学校に招き,その「頑張り」を中学生たちに聞かせたいと思う。

 時間に余裕があったので,2階,3階で行われていた望月大耿先生が主催する「耿玄社学生書道展」に立ち寄る。作品を見ていると,会場の案内をしていた30歳近くの美しい女性に声をかけられた。七保二中時代の教え子で,自分のことは棚に上げ,こんなところで何をしているの?と間抜けな質問をする。なんと,望月先生の息子さんに嫁いで,会場のお手伝いをしているとのこと。
 犬もあるけば何とかではないが,街を歩けば教え子,保護者に出会う。時には窮屈にも感じるが,かつて教えた子どもたちの成長した姿を見ることができたり,子どもたちの近況報告を聞き取る中で保護者の方々久しぶりに話ができることは,うれしい限りだ。
 さて,彼女の案内で学生たちの作品が展示されている一角に進むと,本校生徒の作品も何点か展示されていた。大人顔負けの「書」を見て,学校生活では見ることのできない生徒の持つ力の一端を知ることができ,こちらも今日の大きな収穫の一つだった。
 ただ残念なのは,書道展は23日(日)で終了し,せっかく紹介しても今年は見ることがもうできないことだ。

 この2日間,学外で頑張る東中生(卒業生も含めて)の姿を紹介した。
 みなさん,学外でがんばる東中生の姿の情報をお寄せ下さい。

地域の文化・伝統の担い手としてがんばる東中生

2012年09月23日 11時32分29秒 | つれづれ
 秋祭りシーズンたけなわの22日(土),私の住む強瀬地区でも御嶽神社秋の祭典が行われた。
 早朝より,祭典委員や地区の有志たちが,祭壇や御輿の組み立て,獅子舞や露店の準備を行い,10時前には子どもたちが境内に集まってきた。
 例年より子どもの数が多いのは,御輿の担ぎ手であった男子中学生の人数が減り,女子にも声がかかったからだ。
 お灯籠を持つ,小学生たちにも女の子たちの多さが目立つ。
 かつて戦争による男子労働力の不足が,女性の社会進出を促進したように,少子化の進行が否応なく古来の風習を改革し,「男女共同参画」を促しているのか? などと社会科教員らしく分析してしまう。
 他の地区の祭典も似たり寄ったりの状況だろう。すでに都市部では,本来「女人禁制」であった大人御輿も「町おこし」を名目に女性の参加を積極的に呼びかけている所もあり,これも時代の流れなのかもしれない。
 とまあ,意外にも保守的な感慨にひたりつつも,女子の参加により,賑やかになり,華やかになったことも事実で,これが新しい伝統になってくれればいいと思う。
 そして,新しい伝統を作り出すのは,御輿の担ぎ手の中心となる中学生。本校の生徒たちであることをうれしくも思う。
 さて,式典の中で,獅子舞が奉納された。
 この獅子舞,頭部と胴体部分にそれぞれ人が入り二人で舞う。今回の舞では,頭部に大月消防署に勤務する渡邊さん,胴体部分には強瀬小学校の振興会長を務める小俣さんが担当した。ともに,40代の中堅。神社で奉納した後は,区の役員さん方の家や新築の家でも舞うことになっているので,他にも清水さん,杉本さんの2人も控えている。それぞれ50代と30代だ。
 ところが,太鼓や笛を吹く人たちに目を移すと,定年近くの人から80代に手がかかりそうな人が多い。みなさん元気でいらっしゃるのはいいのだが,グループの高齢化が進んでいることに一抹の不安を感じていると・・・・・!?。
 なんと,後方,おじさんたちの陰に隠れるようにして笛を吹いている女の子の姿がある。なんとなんと,目の前で獅子を舞っている渡邊さんの娘の直子さんではないか!!。
 親子で地区の行事に参加し,その中心の担い手として活躍する。しかもそれが本校の生徒。またしてもホクホクした気分になった。

 私が強瀬に在住し,お祭りに携わる中で,地区の生徒たちの生活の様子の一端を紹介したが,他の地区においてもそれぞれの行事で中学生たちが中心となり活躍していることと思う。
 地域の行事に積極的に参加し,文化や伝統を継承・発展していくとともに,小学生たちのリーダーとして,また大人たちに混じってその役割の一部を担う中で,社会性を身につけていって欲しいと強く願う。
 がんばれ,中学生。

5月13日(日)は「母の日」。

2012年05月12日 08時25分07秒 | つれづれ
 本校図書室の司書を務める志村光子先生が発行する図書館だより『よい本読んでいるかな』5月号に書かれていた「母の日」の文を掲載する。


母の日のはじまり
 1900年代のはじめ,アメリカのアンナという女の子が母の命日に行われた追悼式でカーネーションをそなえ,訪れた人々に配りました。そして,アンナは母親の深い愛情に感謝の気持ちを表そうと呼びかけます。
 1914年,5月の第2日曜日を母の日にすると,アメリカの議会で議決され,世界中に広まりました。
 母の日とカーネーションの結びつきは,花言葉が「母の愛情」だからそうです。
 皆さんは,お母さんの愛をいつもどのように感じていますか?
 一年に1回は言葉に出してお母さんに「ありがとう」と言ってみるのもいいですね。


 図書館だよりの前段には,福井県にある(財)丸岡町文化振興事業団が募り,編集した「一筆啓上 日本一短い母への手紙」(中央経済社 角川書店)に掲載されていたいくつかの「短い手紙」も紹介されていた。
その最後の手紙だけ引用する。

 一筆啓上。誕生日は母の日。僕だけにあるお母さんの日。「おめでとう」の数だけ「ありがとう」。

 なかなか本人を前にしての口に出して「ありがとう」を言えない。あるいは言いたくてもいろいろな事情があって母がいない,言うことが出来ない人もいるだろう。そんな時,自分の感謝の想いを手紙書いてみるのもいいだろう。

 一筆啓上..........。

「明日の大月市の教育を語る会」が開かれました。

2011年10月16日 08時56分20秒 | つれづれ
 10月15日(土),大月市民会館を会場に「第38回 明日の大月市の教育を語る会」が開催されました。当日は大雨で,市民会館の駐車場はまだしも,東京電力大月営業所北側の興和跡地に駐車された方は,まるで池のような水たまりの中に降り立ち,さらに雨に打たれながらの移動を強いられ,たいへんだったことだろうと思います。PTA役員の皆さんをはじめとするたくさんの保護者の皆さんのご参加,ほんとうにありがとうございました。
 開会行事の中,石井由己雄大月市長が学校校舎の耐震化にふれ,本校の新築に向けてのスケジュールを発表しました。それによると,今年度は設計,来年度は着工,そして平成25年度の秋には竣工の予定となっています。工事にともない本校教育活動にさまざまな影響が出ることが予想されますが,その内容が具体的にわかり次第保護者の皆さんにはお知らせしたいと思います。
 また,新築にともない,それに付随する様々な施設・設備の整備充実も必要となってきます。予算は限られていることではありますが,中学校の適正配置が予定どおり進むと,大月市の中学校は本校と猿橋中学校の二校だけになることを考えると,将来を見越してできる限りのことをしていただけるよう保護者の皆さんとともに要望していきたいと思います。

 さて,以下に「第38回 明日の大月市の教育を語る会」で採択された,大月市への要望事項を掲載します。長文ですが,是非とも熟読していただき,生徒たちの現在の教育環境の様子を知り,これからの学校教育のあり方を考える材料としていただきたいと思います。
 また,「明日の大月市を担う子どもたちのために」は,私たち大人がすべきことが提案されています。子どもたちの手本となれるような大人になるよう努めましょう。


■■■ 要望事項 ■■■

 私たちは,過去37年間にわたり,保護者と教職員が協力し合って,ゆとりある教育の中から,たくましく,かしこい子どもを育てることを目的として,「教育県民大行動大月地区集会・明日の大月市の教育を語る会」を開催してきました。
 この会の中で,まず,子どもたちの教育に関わる自らの課題を明らかにしていくために,保護者がなすべきことは何か,学校として,PTAとして何をしなければならないのか,また,地域に広め連携していくべきことは何か,などを考え,その解決に取り組んできました。そして,義務教育における教育条件の整備と拡充,諸経費の保護者負担軽減等の教育要求の実現に向けて,市当局その他への要請を行ってきました。
 その結果,私たち自身,現在の教育への認識を高めることができました。そして,行政当局の深甚なる御理解のもとに,教育環境の整備・拡充を進めていただくことができました。
 私たちは,「第38回 明日の大月市を語る会」を開催し,「21世紀を担う子どもたちの健全育成をめざし,教育のあり方をともに考えよう」のテーマのもと,子どもたちの学校教育や生涯学習の場における教育環境や教育条件の整備・拡充,保護者負担の軽減など,教育に関わる要望事項の実現に向けて,さらに取り組みを強化するため,今日ここに結集しています。
 私たちは,教育四者(大月市PTA連合会,大月市校長会,大月市教頭会,大月市教育会)から提起され,討議された多くの教育課題の中から,とりわけ大月市の子ども・保護者・教職員にとって,緊急かつ重要な事項を,次の7項目にまとめ,要望事項として提案します。



 小中学校の適正配置を進めるに当たっては,「子どもたちにとっての適正化」を基本的考え方とし,今後の方針について保護者及び地域住民に早急に原案を知らせ,話し合いの機会を多く設定するとともに,充分な合意を得るように鋭意努力していただきたい。また,統合によって削減された経費を学校教育充実のために優先的に使用できるよう配慮していただき,統合後の教育環境の整備・充実に努めていただきたい。

 「子どもたちの生命を守ること」を大前提に,校舎の耐震率100%の達成をはじめ,危険個所の点検・修繕や防災設備の整備等を早急に進めていただきたい。また,路線バス運行区間以外の地域の子どもたちの安全面についても,スクールバスの運行等を含めて再度検討していただくとともに,子どもたちがより安全に登下校できるように歩道の確保,カーブミラー,ガードレール及び街灯の設置等をしていただきたい。併せて,子どもたちの下校や放課後の安全確保のために,安全パトロールの強化,防災無線で不審者情報の発信をしていただきたい。

 放課後の子どもたちの安全,安心な居場所づくりのため,各地区への「学童保育(放課後児童クラブ)の設置や,施設の更なる整備・充実を図るとともに,保育対象年齢の引き上げ,長期休業中の開始時刻の見直しをしていただきたい。併せて,「子どもを育てやすいまち・大月市」を目指し,「保育料の更なる軽減」をお願いしたい。

 大月市独自の施策である,小学校のきめ細かな指導のための「市担教職員配置」事業の継続・拡大をお願いしたい。また,いじめや不登校等の問題行動に対処し,一人一人を大切にする教育を推進するため,「教職員の加配」や「定数改善」を引き続き県教育委員会に働きかけていただきたい。

 安全で安心な学校給食の内容をいっそう充実するため,「栄養職員2名の配置の継続」「調理員の大幅増員」とともに,市担の調理場専属の栄養士の配置をしていただきたい。また,学校給食センターでは安心・安全を大前提とした学校給食の内容の充実を今後もお願いしたい。

 学校教育活動のより一層の充実と保護者負担軽減のため,学校予算の増額をお願いしたい。併せて学校行事等(演劇教室・音楽発表会や陸上記録会の交通費・中学校部活動など)への補助金を継続・拡大していただきたい。

 学びの拠点として,学校図書館の更なる整備・充実(図書館司書の週5日勤務等)を目指していただきたい。また蔵書の更新・補充のための図書購入費の増額等を進めていただきたい。



明日の大月市を担う子どもたちのために

~ 子どもも大人も…共に育ち合う大月市をめざして ~

第38回 明日の大月市の教育を語る会実行委員会


 昨年度末の3.11東日本大震災は日本の社会,経済から私たちの身近な生活まで多くの影響がありました。この7か月の間に震災後に顕在化した問題の中で地域社会のあり方を再び見つめなおそうとすることが求められてきていると思います。
 私たちは明日の大月市を担う子どもたちのよりよい教育環境をつくるため「第35回 明日の大月市の教育を語る会」において市内すべての小中学校の保護者及び教職員が共に手を携え同一歩調で取り組む活動を2つ採択しました。

<1> 子どもたちを心身ともに健やかに育てる土壌は,豊かな人間関係にあります。あいさつは豊かな人間関係を築くコミュニケーションの第一歩です。市をあげて,学校・家庭・地域において広く実践される『あいさつ運動』を展開しましょう。

<2> 環境問題に取り組もうとする気持ちは,思いやりと豊かな心に直結するものです。それは,自分のためだけでなく他者のため,未来のため,他の小さな命への思いやりの心が土台となって生まれます。心の貧しさが叫ばれる昨今,私たち大人が率先して,環境意識の輪を広げていく取り組みを展開しましょう。

 独自行動<1>では,「あいさつ運動」を合い言葉に,まず私たち親が手本となって子どもたちに声をかけ,子どもたちが学校の外でも進んであいさつができる環境づくりに取り組みました。このことは地域社会のあり方を問う上で,各家庭・地域で取り組んでいきたいと思います。

 独自行動<2>では「いのちのエコキャップ運動」として,平成20年度後半から取り組んできました。ただ環境問題に取り組もうではなく,具体的な活動として可燃ゴミとして捨てられているペットボトルキャップを回収しリサイクルセンターを通してNPO法人エコキャップ推進協議会と連携し途上国の子どもたちにワクチンを贈る運動を展開しました。平成23年9月末現在で約2,411kg,ワクチン1,319人分となりました。
 独自行動開始から3年が経ち,だいぶ定着がはかられてきました。家庭での「エコキャップ」回収については理解され,多くの協力体制が整ったと思われますが,この運動を地域全体に広め,環境問題への意識向上を図っていきたいと思います。