○ 旅行の楽しみの一つは、訪れた国の食文化を存分に味わえることでもあります。しかし、エジプトに向かう飛行機の中で、「宗教上の理由によりアルコールのサービスはありません。」といわれてがっかりしました。
○ エジプトに到着して最初の夕食は、テーブルの上のバスケットにナンがおいてありました。先ずスープ、ナンにはゴマまたはナスのペーストを付けて食べます。次はメインですが、肉と炒めたご飯に炒めたた野菜添えでした。後は甘いケーキデザートで、飲み物は水も含めて各自でオーダーしました。ビールを注文すると出てきました。小瓶が約500円でした。
○ エジプトの料理は基本的にこのようなスタイルで、ナンはいくらでも追加できました。スープはトマトであったりその他の野菜であったりしました。また、メイン料理は肉や魚料理もありましたが、生の野菜は全く出て来ません。ホテルの朝食にバイキングには生野菜がありましたが、これを食べると下痢を覚悟しなければならないとの事でしたので、生野菜は全く食べませんでした。
○ しかし、ホテルのバイキングでのパンの種類が多いのには驚きました。数えてみるとフランスパンからケーキ風のものまで19種類が並んでいました。この国は小麦の食文化圏であると思いました。
○ トルコは東西文明の十字路と言われており、民族も多く、歴史の中で多くの食文化を育んで来たと言われています。料理に関してはフランス料理、中国料理と並んでトルコ料理は世界三大料理ということも聞いていました。トルコに到着して最初の食事はケバプ料理でした。皿からはみ出すほどの草履のような焼きたての大きなナンには驚きました。スープ、メインはエジプトと大きな差はありません。アンカラへ向かう列車の食堂車で朝食を食べましたが、パン、チーズ、コーヒーなどの簡単な食事でした。
○ レストランやホテルでドネルケバブ、キョフテ等の食事もたべましたが、ほとんどが同じスタイルです。私は食事ごとに出される甘いケーキは食べませでしたが、食事の都度ビールをのみました。醤油や味噌を使った味付けの料理には全く出会いませんので、ガイドに「トルコは西洋の食文化圏では無いか?」と聞いてみましたが、彼はキッパリと「トルコはアジアです。」と言いました。本当の食文化を探訪するのであれば、もっと長期滞在し、各地の食事をするべきでしょう。所詮、安い観光ツアーですので、世界二三大料理の味は見つけられませんでした。
○ イスタンブールでエジプシャンバザールという商店街に行きました。香辛料やお菓子、ハムなどの食料品、衣類、陶器、装飾品等が溢れるばかりに並べられていました。路地にはいると園芸品やペットの動物、人間の皮膚に食いついて血液を吸うヒルまで売っていました。日本人の私にはどの店でもカラスミを勧められました。しかし、黒海産キャビアがあるというので値段を聞いてみると、小さな缶が7,000円という返事、値切って3缶を10,000円で買ってきました。
○ 9月も終わりに近づきました。今月は旅行記ばかりを書きました。駆け足の観光旅行でしたので味わいのあることは書けませんでしたが、ピラミッド、エジプト考古学博物館、イスタンブール、ボスフォラス海峡、カッパドキア等々は思い出に残ります。中でも時価3,000兆円といわれるツタンカーメンの黄金のマスクは印象に残ります。これで私が訪問した国は26カ国になりました。また、韓国は7回目でしたが、ハングルが少し読めたこと、私の片言の韓国語も十分役に立つこと、そして韓国を旅行中、ずっと私の安否を気遣い、携帯電話やホテルに電話をして私をフォローして頂いた韓国の友人の親切が心に残りました。