○ 東大寺二月堂のお水取りも終わりいよいよ春の到来です。お水取りは1250年以上も続けられていて行われている「修二会」という 祈願法要ですが、現在とは異なった昔の生活は、寒い奈良の冬から早く脱出して暖かい春が来るのを待ちわびる人々のための法要でもあったのでしょう。二月堂の欄干で焚かれるお松明の「光」は、人々の「陰」の部分を払拭する明かりであるような気がします。
○ いよいよ春です。昨日から西宮の孫が遊びにきています。昨日、幼稚園の卒園式が行われ、孫は一日も休まずに皆勤で通園して、無事に卒園の日を迎えたようです。今日の午後に、その孫と近所の市民プールに行きました。小学校入学前というのに上手に泳げます。一緒にプールで泳いでいた方に年齢を聞かれて褒められました。祖父の私も嬉しくなりました。彼は「光」に向かって一直線に進んでいるようです。
○ 私の今までの生活は地方公務員の日々でした。公務員の仕事の大部分は、世の中の「陰」の部分の仕事であったような気がします。国家公務員であれば国際的な仕事や国の新しい政策立案など日の当たる仕事もありますが、地方公務員は地味な仕事がほとんどでした。仕事を辞めて林住期に入った今、僅かでも「光」の差し込む方向に進みたい気持ちです。
○ 春、草木が萌え、野菜のなどの農作物の植え付けが始まります。メダカも日の光につれて活発に泳ぎ始めました。今年の春は自由な生活の初春です。孫も小学校に入学します。この春は、陰の生活から脱却して、孫のスタートに呼応しながら、花を愛で、旅に出、美味しいものを食べながら酒を飲み、潤いのある哲学形成に向けて、新しい生活への出発点に出来ればよいと思います。