久々に「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」を観た。昭和58年12月封切り。
ちなみにこの作品はもう20回くらい観ている・・・。飽きないんだから仕方ねえ。
中後期久々の渥美節 これが喜劇映画じゃ。
博のお父さん「すわひょういちろう(志村喬)」氏のお墓参りに備中高梁にやってくる寅さん。
だいたい寅さんて天邪鬼なくせに死者に対しては物凄く素直である。そういう人柄が初めて会う人に安心感を与えているのかも知れないし、御前様だって諦めたふりして気にかける。
備中高梁蓮台寺の住職は松村達雄(2005年没) 第9作~第13作まで二代目おいちゃん役。
そしてその娘朋子が今回のマドンナ竹下景子。昭和女優は凛とした美しさがある。・・・なんか博も似たようなこと言ってたな、劇中で。
何回も観てると物語の本筋以外もいろいろ楽しめるのだ。例えばタコ社長が経営する朝日印刷であるが、本人の言うところの「中小企業の苦労」が今回もちらほら(笑)
博によれば「古いお客さんばかりにしがみついて、儲からない仕事ばかりとってくる」タコ社長との不和。
他作品では「博独立騒動」「オフセット印刷機械入れ替えで社長はついていけない」「外国人労働者」「地上げによる立ち退き問題」等々、時代と共にタコ社長も苦労の連続。
たったひとつ、時代の変革に関係ないものが「毎日のように税務署からの電話」である。
・・・殊更に言うが日本全国見渡しても朝日印刷特有の現象だと思われます(笑)