日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(522)「任意の命題」は「任意の仮言命題の後件」であるが、「真」であるとは限らない(其の?)。

2020-02-21 13:23:12 | 論理

(01)
(ⅰ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   67&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
(ⅱ)
1  (1)    P→Q   A
 2 (2) ~(~P∨Q)  A
  3(3)   ~P     A
  3(4)   ~P∨Q   3∨I
 23(5) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  24&I
 2 (6)  ~~P     35RAA
 2 (7)    P     6DN
12 (8)      Q   17MPP
12 (9)   ~P∨Q   8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  29&I
1  (イ)~~(~P∨Q)  2アRAA
1  (ウ)   ~P∨Q   イDN
従って、
(01)により、
(02)
① ~P∨Q(PでないかQである)。
②  P→Q(Pならば、Qである)。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を「含意の定義」といふ。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1(1)   Q A
1(2)~P∨Q 1∨I
1(3) P→Q 2含意の定義
従って、
(03)により、
(04)
③ Q├ P→Q
といふ「連式(Sequent)」は「妥当」であり、このことは、
③「任意命題(Q)は、任意仮言命題(P→Q)の後件(Q)である。」
といふことを、示してゐる。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1(1)     Q A
1(2)  ~P∨Q 1∨I
1(3)   P→Q 2含意の定義
 (4)Q→(P→Q)
然るに、
(06)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(05)(06)により、
(07)
③ Q→(P→Q)
③ Qならば(PならばQである)。
は「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(07)により、
(08)
③ 任意のQとPに於いて、
③ Q→(P→Q)
③ Qならば(PならばQである)。
は、「恒に、真(本当)」である。
従って、
(08)により、
(09)
P=太陽は東から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
として、
③ バカボンのパパが天才であるならば(太陽が東から昇るならば、バカボンのパパは天才である)。
といふ「仮言命題」は、「恒に、真(本当)」である。
然るに、
(10)
③ 太陽は東から昇る。
といふ「命題」は「真(本当)」である。
然るに、
(11)
③ Q→(P→Q)
が、「恒真式(トートロジー)」であるといふことは、
③ Q→(真→Q) であっても、
③ Q→(偽→Q) であっても、いづれにせよ、「真(本当)」である。
といふ、ことである。
然るに、
(12)
③ Q→(P→Q)
に於いて、
③ Q→(真→Q) であっても、
③ Q→(偽→Q) であっても、いづれにせよ、「真(本当)」である。
といふことは、
③ Qならば(Pであろうと、Pでなかろうと)Qである。
といふことである。
然るに、
(13)
③ Qならば(Pであろうと、Pでなかろうと)Qである。
といふことは、
③ QならばQである(同一律)。
と、「同じ」である。
従って、
(09)(13)により、
(14)
③ バカボンのパパが天才であるならば(太陽が東から昇るならば、バカボンのパパは天才である)。
といふ「恒真式(トートロジー)」は、
③ バカボンのパパが天才であるならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「同一律(Q→Q)」と「同じ」である。
然るに、
(15)
(ⅲ)
(1) Q→Q 定理導入の規則(TI)
(2)~Q∨Q 含意の定義
(ⅳ)
(1)~Q∨Q 定理導入の規則(TI)
(2) Q→Q 含意の定義
従って、
(15)により、
(16)
③  Q→Q (同一律)
④ ~Q∨Q (排中律)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(14)(15)(16)により、
(17)
③ バカボンのパパが天才であるならば(太陽が東から昇るならば、バカボンのパパは天才である)。
といふ「恒真式(トートロジー)」は、
③ バカボンのパパが天才であるならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「同一律(Q→Q)」と「同じ」であって、
③ バカボンのパパが天才であるならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「同一律(Q→Q)」は、
③ バカボンのパパは天才でないか、もしくは、バカボンのパパは天才である。
といふ「排中律(~Q∨Q)」と、「同じ」である。
然るに、
(18)
③ バカボンのパパは天才でないか、もしくは、バカボンのパパは天才である
といふのであれば、
③ バカボンのパパは天才である
とは、言へない
従って、
(17)(18)により、
(19)
P=太陽は東から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
として、
③ バカボンのパパが天才であるならば(太陽が東から昇るならば、バカボンのパパは天才である)。
といふ「仮言命題」は、「恒に、真(本当)」であって、
③ 太陽は東から昇る。
といふ「命題」も「真(本当)」であるが、
③ バカボンのパパは天才である。
といふ「命題」は、「真(本当)」であるとは、限らない。
従って、
(04)(19)により、
(20)
③「任意の命題(Q)は、任意の仮言命題(P→Q)の後件(Q)である。」が、
③「後件(Q)の真偽(本当・ウソ)は、不明である。」



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