(01)
√0.9>0.9
といふ「不等式」を「証明」せよ。
(02)
① 正方形Aの面積
② 正方形Bの面積
③ 正方形Aの一辺の長さ
④ 正方形Bの一辺の長さ
に於いて、
① > ② であるならば、そのときに限って、
③ > ④ である。
然るに、
(03)
① 正方形Aの面積=0.90㎡
② 正方形Bの面積=0.81㎡
であるならば、
① > ② である。
然るに、
(04)
① 正方形Aの面積=0.90㎡
② 正方形Bの面積=0.81㎡
であるならば、そのときに限って、
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
である。
然るに、
(05)
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
であるならば、そのときに限って、
③ 正方形Aの一辺の長さ=√0.9m
④ 正方形Bの一辺の長さ= 0.9m
である。
従って、
(02)~(05)により、
(06)
③ 正方形Aの一辺の長さ=√0.9m
④ 正方形Bの一辺の長さ= 0.9m
に於いて、
③ > ④ である。
従って、
(06)により、
(07)
√0.9m>0.9m
である。
従って、
(07)により、
(08)
√0.9>0.9
である(Q.E.D)。
然るに、
(09)
以上の「証明」は、
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
といふ「図形」に気が付くことが、出来るならば、そのまま直ぐに、
√0.9m>0.9m
といふことに、気付くことが、出来る。
然るに、
(10)
「論理学」が得意であることと、
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
といふ「図形」に気が付くこととは、「関係」が無い。
従って、
(11)
ある人が、
√0.9>0.9
であること、
A×A>B×B⇔A>B
といふことを「証明」出来ないからと言って、その人が、「論理学的」でないとは、言へない。
然るに、
(12)
ε-δ論法が難しく感じる理由
おそらく大学一年の時点で学ぶ微積分、特に一変数の微積分においてはほとんど恩恵がありません。このことが、「結局あいつはなんだったんだ?」となってしまう理由かと思われます。あとは単純に、いきなり見慣れない記号が現れてそもそも読み方がわからない、まるで異国語のように感じてしまうためというのもあるでしょう(理系大学入学後にどん詰まる「ε-δ論法」について)。
然るに、
(12)により、
(13)
あとは単純に、いきなり見慣れない記号が現れてそもそも読み方がわからない、まるで異国語のように感じてしまうためというのもあるでしょう。
といふことは、「高校で、数学が得意であった理系の学生の多く」が、「述語論理(Predicate logic)」が、嫌いである。
といふことを、示してゐる。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「述語論理学」は、得意であっても、「高校数学」は嫌いであった。
といふ人がゐても、少しも「不思議」ではない。
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ましてや数学など、たまたま解答しているうちに熱が入ってその解答が最後まで進んでしまうとの単なる出来事かもしれません。
確かに、onomameusさんがおっしゃる通り、学業の途中で述語論理に引っかかってしまうと、むしろその事実こそに嫌気がさすものかもしれません。