日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(528)「仮言命題の前件」としての「~が」(其の?)。

2020-02-24 11:51:40 | 「は」と「が」

(01)
① 明日晴れならば、釣りに行く。
とは、言ふものの、
① 明日晴れならば、釣りに行く。
とは、言はない
cf.
もしも明日晴れならば
愛する人よあの場所で、
もしも明日晴れならば
愛する人よそばにいて、
(もしも明日が、作詞 荒木とよひさ、作曲 三木たかし、唄 わらべ)
然るに、
(02)
その一方で、
② 明日休みなので、釣りに行く。
とは、言ふ。
然るに、
(03)
①「明日晴れ」であることは「定」であるが、
②「明日休み」であることは「定」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
①(ABである)ならば、Cである。
②(AはBである)ならば、Cである。
といふ「仮言命題」に於いて、
①(ABである)に対して、
②(AはBである)とは言はないし、
①(ABである)ことは、「定」である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1  (1)    P→Q   A
 2 (2) ~(~P∨Q)  A
  3(3)   ~P     A
  3(4)   ~P∨Q   3∨I
 23(5) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  24&I
 2 (6)  ~~P     35RAA
 2 (7)    P     6DN
12 (8)      Q   17MPP
12 (9)   ~P∨Q   8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  29&I
1  (イ)~~(~P∨Q)  2アRAA
1  (ウ)   ~P∨Q   イDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   67&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
従って、
(05)により、
(06)
①  P→Q(Pならば、Qである)。
② ~P∨Q(PでないQである)。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を「含意の定義」といふ。
従って、
(06)により、
(07)
①  P→Q(Pならば、Qである)。
② ~P∨Q(PでないかQである)。
に於いて、
P=AがBである。
Q=Cである。
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
①(ABである)ならば(Cである)。
②(ABでない)、 (Cである)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
②(ABでない)か(Cである)。
といふ「選言命題」は、
②(ABでない)か、
②(Cである)    か、といふ、二つの内の、
少なくとも一方は、「真(本当)」である。
といふ「意味」である。
従って、
(08)により、
(09)
②(ABでない)か(Cである)。
といふ「選言命題」は、
②(Aでないでない。ならば、(Cであり)、
②(Cである)  でない。ならば、(AはBでない)。
といふ「意味」である。
然るに、
(10)
②(Aでないでない
といふことは、
②(Aである)。
といふことである。
従って、
(06)(09)(10)により、
(11)
②(ABでない(Cである)。
といふ「選言命題」は、
①(ABである)ならば(Cである)。
といふ「仮言命題」に「等しい」。
然るに、
(12)
①(AがBである)ならば(Cである)。
②(AがBでない)か、 (Cである)。
といふことは、
③(がBである)
④(がBでない)
といふ場合については、何も述べてはゐない
従って、
(12)により、
(13)
①(AがBである)ならば(Cである)。
②(AがBでない)か、 (Cである)。
といふことは、
③(がBである)ならば(Cである)。
④(がBでない)か、 (Cである)。
といふことでは、決してない
従って、
(14)
「聞き手」の側が、
③(がBである)
と「誤解」してゐるならば、
③(Cでない)といふことが「確定」した場合には、
「聞き手」からすれば、「話し手」が、「ウソ」を付いたことになる。
従って、
(13)(14)により、
(15)
① (ABである)ならば(Cである)。
といふ場合には、
①{(DBである)ならば}ではなく
といふ「気持ち」をこめた上での、
①{(ABである)ならば}そのときには(Cである)。
といふ「意味」であることは、「不自然」ではない。
従って、
(15)により、
(16)
①(ABである)ならば(Cである)。
といふ場合には、
①(A以外ではない、ABである)ならば(Cである)。
といふ「意味」であることは、「不自然」ではない。
然るに、
(17)
①(A以外ではない、ABである)ならば、
と言ひたいのであれば、
①(A_Bである)ならば(Cである)。
に於いて、
① _ を「強調」すれば良い。
然るに、
(18)
音の方は、小さくきれいで速い感じで、コロコロと言うと、ハスの上を水玉がころがるような時の形容である。ゴロゴロと言うと、大きく荒い感じで、力士が土俵でころがる感じである(金田一春彦、日本語(上)、1988年、131頁)。もし濁音を発音するときの物理的・身体的な口腔の膨張によって「音=大きい」とイメージがつくられているのだとしたら、面白いですね。この仮説が正しいとすると、なぜ英語話者や中国語話者も濁音に対して「大きい」というイメージを持っているか説明がつきます(川原繁人、音とことばの不思議な世界、2015年、13頁)。
従って、
(18)により、
(19)
① A音)
② Aは(清音)
に於いて、
① の「心理的な音量」の方が、
② の「心理的な音量」よりも、大きい
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
①(ABである)ならば(Cである)。
②(AはBである)ならば(Cである)。
に於いて、
③ If A・B then C.
といふ「仮言命題」として、「ふさわしい」のは、
① であって、
② ではない
といふ、ことになる。



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