音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

「患者の声が医療を変える」研究

2010-01-30 20:51:42 | 研究関連
今まで主流だった研究方法で「根拠に基づいた医療」と言われる
EBM(Evidence Based Medicine)の量的研究に対して、
「語りに基づいた医療」と言われるNBM(Narrative Based Medicine)の
質的研究がかなり注目されています。2004年に設立された日本質的心理学会ですが、
「当事者の語り」に関する研究が新鮮で刺激的だった感覚を思い出します

1月24日付けの当ブログに難病情報センターの「今を生きる~難病患者の思い~」を
紹介させていただきましたが、意識を共有する内容として、今日の朝刊(朝日新聞)の
『私の視点』―『病と語り 患者の声が医療変える力に』の記事が目に留まりました。
医師でディベックス・ジャパン理事長の別府宏圀さんが投稿されていますが、
患者が語る体験や知恵が医療に役立つという内容です

倫理的な配慮がされた上で、患者さんの語りを心理学や社会学の研究者の分析を
とおして内容の質を担保され、さらに検索を容易にされているそうです。
ヒエラルキー的な医療の世界から、患者さんの声を主体とした画期的な
ウェブサイトが日本で始まっています

DIPEx(Database of Individual Patient Experiences)‐Japanで検索して
是非、お訪ねください。誰もが当事者になる可能性があり、
当事者の方の思いを真摯に受け止めて、お互い様の良い循環を作りたいものです
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