明日香さんは、年に一度、仕入れも兼ねてひとりで大好きなネパールを旅する。
「このために仕事をしていると言ってもいい」ほど、この時間は彼女にとって大切なものだという。そして、旅の間に、「ひとりの、ただの、明日香になっていく」のを体感するのだそうだ。そして、いろんな人に出会い、いろんな物を見て、選んで、また家族のもとへと彼女は帰っていく。
これは、明日香さんがネパールで出会ったWomans Skills Development Project in Pocala、略して WSDPP という団体の写真です。
以下、明日香さんの言葉です。。。
「ネパールではまだまだ女性が働くのは一般的ではないんだけど、働く必要に迫られている女性はいっぱいいます。ここではそんな女性たちに仕事の場を提供しています。100人ほどのネパール女性がここで働いていて、綿糸を染め(草木染めも)、手織りの織り機で織り、ミシンで製品化するところまで、全部ここで作られて、フェアトレードというかたちでいろんな国に送られています。
私がWSDPPに出会ったのはすごく偶然で、初めてネパールにいったとき(21さい)、たまたま小さなお店で買ったジャケットが、ネパールでする買い物のなかではわりと高価で、ちょっと思い切って買ったんだけどすごくお気に入りで、あったかいし軽いしかわいい!
毎年冬には大活躍していて、虹亀商店をオープンするにあたって、ぜひあのジャケットをお店に置きたい!!と考えたのが出会いのきっかけ。
(そのジャケットは、ネパールの写真で私が着ているパープルのやつです)
タグのようなものをみてみると、ちゃんとした団体名のようなものが書かれていて(写真参照)、これは探せばみつかるはず!と、仕入れの旅先で出会ったネパール人に、タグをみせて尋ね続けた結果、作っている場所がわかり、行ってみたら、ジャケットだけでなく、リュック、バッグ、小物ケースやぬいぐるみ、モビールまで!!しかも、全部、手染め手織りの手作り!!!えらく感動して、それ以来虹亀に置かせてもらっています。」
。。。
ひとりの明日香が出会ったものがたり。
私が家族と離れ、ひとりで旅にでたら何にであうのだろう?と想像してみた。
喜びと不安でビビりそうだ。。。
ところで、明日香さんは、習いたいという人には「紅型」を教えている。私が訪ねて行った日も、型紙を彫る人にアドバイスをしていた。ちょっとした体験ならあっても、外部の人に自分の経験から培ってきた技術を教えるということは、伝統的な工房ではない話だ。
「私の持っている紅型の技術は、特別なものではないから」とさらっと答える彼女。それは、人を紅型の世界の入口に立たせてくれる。でも、その先の深い世界は、自分で続けていくことで切り開いていくものなのだろう。
紅型を続け、自分の世界をもっている明日香さんだからこそ、言えることなんじゃないか。
おばあちゃんになっても紅型をやっていたいという明日香さん。虹亀工房という彼女の「場」が、技術をオープンにしてお互いにとってより良い世界を広げている、WSDPPと重なって見えた。
PS 明日香さんよりライブのお知らせです。
サヨコオトナラLIVE~鳴リ響ク穴グラ~
2009年6月14日(日)
OPEN 19:00 START 20:00
@CAVE CAFE
(おきなわワールド向かい「ガンガラーの谷」の入口)
問い合せ:090-9785-5188(カメガイ)
前売り ¥2000 当日¥2500
沖縄県南城市玉城字前川202番地
プロフィール:
女性NWバンド「ゼルダ」の歌い手として活躍後、ジャマイカ録音したソロアルバムがヒット、パワフルで透明な歌声で、躍動するイノチの世界を歌う、サヨコ(うた)、カリスマファンクバンド「じゃがたら」で人々を踊らせてきた、地球音楽探検家、OTO(ギター)、アフリカ、レゲエ、奄美島唄など、ジャンルを超えてうねりをつくりだす、ジンベたたきの奈良大介(アフリカンタイコ)この3人が母体となって生まれたのが、その名もずばり、サヨコオトナラです。
アースデイ,フジロックなどのイベントをはじめ、日本各地奥地の、自然とともにある暮らし、美味しいご飯、楽しい祭りの場などに集まる人々とつながりながら、音楽のたびをつづけています。
アルバム「ワと鳴り」もリリース中。 3人の作り出す、なつかしくも、新しい、躍動する音、TOKYO発、地球鳴りの音楽をお楽しみください。
本島南部の洞窟の中にあるその名もずばり「CAVE CAFE」でのライブ。
どんな音の響きになるのか今から楽しみ!
フライヤーは明日香さんの紅型が印刷されています。
text:吉見綾子
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