おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす

2009-11-29 07:48:50 | その他
「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす 池田千恵著 ㈱マガジンハウス

 私の本棚には、「朝の達人」「朝・出勤前の90分の奇跡」など、「早起きは三文の得」に関するハウ・ツウ本がある。私自身既に早起きをしており、その効果については理解・実践しているのだが、ついついタイトルに魅かれて購入。

 でも、筆者の苦労&成功体験と朝起きとは無関係な手帳・PCなどの話などもあり、筆者の自慢話と受け取れる。
 筆者自身の苦労話(二浪、新入社員時代の苦労)は出ているものの、他の人と比べて特に悲惨なわけでなく。結局、慶応を卒業、ワタミを経て外資系コンサルタントで活躍という成功に結び付けるための布石。
 もっとも、筆者のバイタリティーあふれる生活はすごいもので、タイトルを自身の成功の奇跡のようなものにすれば、もっと素直に内容に入れると感じる。
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それでも、日本人は「戦争」を選んだ

2009-11-23 10:45:00 | 歴史(明治以降)
「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」 加藤陽子著 朝日出版社

 東大の教授である筆者が、高校生向けに書いた日清戦争から太平洋戦争までの日本の戦争をまとめた本。
 筆者の膨大な努力に裏打ちされた研究の成果を、分かりやすく記載してあり、すばらしい一冊。多くの方の読んでもらいたい。

 序説で戦争の根源的な作用を「戦争相手国の憲法を変えること」とするルソーの考えを紹介しているが、目から鱗。その後も知らなかった歴史的事実や考え方が多くあった。

 太平洋戦争の開戦に後ろ向きな天皇に対し、陸軍が大阪夏の陣を例えに開戦を延ばせば不利になると説明していたこと、真珠湾が無防備ば理由は水深12メートルの湾で魚雷による攻撃が不可能とアメリカが判断していたことなど、初めて知ったことが多い。

 太平洋戦争は、多くのアジア諸国に対する侵略戦争でありながら、日本人として被害者意識が強いことに対する筆者の意見は納得。多くの遺族がどこで兵士が死んだかを知ることができなかったこと、ソ連が中立条約に違反し満州に侵攻しシベリア抑留を行ったこと。そのとおり。
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「文系・大卒・30歳以上」がクビになる

2009-11-14 18:17:14 | ビジネス
「文系・大卒・30歳以上がクビになる」 深田和範著 新潮新書

 タイトルから内容は想像できるが、該当者は私はおもわず書店で購入。
 大筋では筆者の意見に賛成だが、既に色々なところで言われていることが多く。新鮮さや驚きはなかった。また、業種を問わず日本全体のサラリーマンを対象としているため、全体的に話が抽象的にならざるをえず、理系や営業職はなぜ大丈夫なのかもよくわからない。
 第7章における、「失業=失敗ではない」、「不安定であることを恐れるな」、「できないことに挑む」などはとても共感。人口の減少や新興国の成長など、これからの日本はこれまでの延長ではない社会となっていくことは間違いない。環境変化に立ち向かうことが必要。
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わが天才棋士・井山裕太

2009-11-01 17:43:46 | 囲碁・将棋
「わが天才棋士・井山裕太」 石井邦生著 集英社

 史上最年少で名人となった井山裕太。彼の師匠が井山裕太を語った一冊。
 囲碁好きの私は、井山裕太の成長の軌跡がわかり、楽しく休憩なしで一気に読んだ。また、師弟愛にあふれた筆者の心が伝わる。
 弟子が師匠を超えても(公式対局はなんと石井九段の3連敗)、弟子は弟子。昨年名人を獲得できなかったときに、「次が勝負だよ」と言い、「はい」と力強く答える井山。手紙、インターネット、対局など、色々な方法で長い年月をかけて指導してきた師弟の固い絆を感じた。

 しかし、囲碁のプロとは過酷な世界。井山裕太は小学1年生で石井九段に弟子入り。12歳でプロになり、中学生の時から対局の時は学校欠席。高校には進学していない(ちなみに、囲碁のプロには東大出身のもいるが、トッププロは中卒が多い)。子ども時代から遊びもほとんどせず、囲碁づけ。
 井山裕太名人! 世界戦で中国・韓国を破り、もう一度日本の囲碁を世界の頂点に導いてくれ。
コメント (3)
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