おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

エネルギー産業の2050年

2018-02-24 18:41:47 | エネルギー
「エネルギー産業の2050年」 伊藤剛・岡本浩・戸田直樹著 日本経済新聞社

 衝撃的な内容で、長生きしてこと状況を自分で経験したいと思った。
 5D(人口減少、脱炭素化、分散化、自由化、デジタル化)が電気事業に与える影響を分析し、30年後の発電・送配電・小売事業の将来像を予想している。
 発電:分散型電源は限界費用でkWhを提供。kWおよびkWの品質は、電気自動車に搭載された蓄電池が活用され、大規模電源の必要性が低下。
 配送電:分散型電源の大量導入や人工減少により、固定費の回収ができなくなる(その原因の一つは、基本料金が安いこと)。ユニバーサルサービスが維持できなくなるかも(既に、水道は地域で大きいな価格差がある)。
 小売:建物単位で電気を小売りするビジネスは消滅。電気の契約は設備や機器単位になり、その設備・機器のサービス会社に電気を卸し売るビジネスモデルに変わり、その多くはAIが行う。

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巨大倒産

2018-02-18 08:36:07 | ビジネス(企業)
「巨大倒産」 有森隆著 さくら舎

 戦後に倒産した大会社9社について、倒産原因を解説。それぞれ一冊の本が書けるような有名な倒産であり、倒産に至る細部の事実関係などは記載されていないが、戦後の経済史を読んでいるようで楽しかった。
 結局、企業も人で構成されており、倒産するのは社長を中心とする経営者の無能(タカタ、シャープ)や、いつまで権力を手放さない元社長の存在(大昭和製紙、そごう、三光汽船、安宅産業)。安宅産業の社員がかわいそう。
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