おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

相続地獄

2021-05-30 17:25:19 | 社会
「相続地獄」 森永卓郎著 光文社新書

 筆書の父親の死亡に伴う相続の話と、筆者が集めたミニカーなどを展示する「B宝館」が中心のお話。
 相続の話が実体験の苦労話であり、すらすらと楽しく読める。貸金庫を開けたら軍人国債や大学の卒業証書など金目のものがない。銀行から父親の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本を要求されたが、東京大空襲の際に焼けて一部役所にもない、などなど。
 確かに相続は大変な時間と労力がかかることが分かる。
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起業の天才

2021-05-22 14:45:02 | ビジネス(企業)
「起業の天才」 大西康之著 東洋経済新報社

 リクルートを起業した江副浩正の生涯を描いた一冊。
 複雑な家庭環境で育ち、リクルートを起業し急成長。不動産にのめり込み、バブル崩壊で苦境に陥るとともに、リクルート事件で逮捕。
 GAFAのビジネスモデルを20年前に考え出していたとするのは、やや神格化しすぎと思うが、情報に価値を見いだし、マッチングするというビジネスモデルを考え、リクルートを大企業にしたのはやはり天才。
 ダイヤモンド社や読売新聞社がリクルートの成功を見て、市場に新規参入した際には、「2位はすなわち死である」として、徹底的に戦い勝つ。「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」の社訓のとおり、自ら指示するのではなく、「君はどうしたいの?」と部下に考えさせ、行動させる。この日本式の大企業とは異なる社風を作り上げたことは賞賛。

 不動産や政治にのめり込み、自らを破滅に導いていく過程も描かれているが、出る杭を叩く日本の悪しき慣習も問題として感じる。情報の価値を理解しない経団連会長から「虚業」と言われたり、第二電電の設立過程の最後で外されたり。日本からGAFAが出てこない理由のひとつがここにある。
 また、取材者との約束も守らず、執拗に追い込む朝日新聞の取材・報道のあり方にも疑問を感じる。
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地域公共交通の統合的政策

2021-05-05 11:38:10 | ビジネス
「地域公共交通の統合的制政策」
 
 人口減少と高齢化の進展に加えコロナ禍により、地方の公共交通(鉄道、バスなど)の存続が困難になってきているが、本書は、ヨーロッパ(特にオーストリア)の公共交通政策と日本の政策を比較することで、民間主体の日本の公共交通の転換を訴えるもの。
 ・ヨーロッパでは、地域公共交通は、民間の商業ベースでは供給できない社会に必要なサービスと位置づけ(公的資金で支える)
 ・鉄道には、バスと異なる優位性がある(レールボーナス:地域のシンボル、安心感、信頼性など)
 ・交通事業者、自家用交通、土地利用政策、医療・福祉施策などとの統合が必要(個々の交通事業者の救済では駄目) など
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定年後のつくり方

2021-05-04 14:23:55 | 社会
「定年後のつくり方」 得丸英司著 廣済堂新書

 定年70才、人生100年の時代。筆者は、50代から準備を始め、自ら進路を決め、自走する人生をとく。
  ・50代は人生の踏ん張りどころ(諦めモードで心をさび付かせない)
  ・人生とはワクワクするもの、ワクワクは自分自身の手でつかむもの

 自らの進路を決める方法やいくつかの具体的な事例も紹介。結局、定年後にすることのない定年後難民にならないためには、
あたりまえだが、自分で準備・決断していくしかないことを実感。

 
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