おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

倒れゆく巨象

2015-05-24 18:11:42 | ビジネス(企業)
「倒れゆく巨象」 ロバート・クリンジリー著 祥伝社

 具体的なデータではなく、IBMの関係者から聞いたとして、ひたすらIBMの経営がいかにひどいかを論じている。
  ・忠誠心の高い優秀な米国の社員を削減し、賃金が安いが能力的に問題な新興国へ事業を委託
  ・株価の上昇を唯一の目的とした経営方針
  ・将来の収益源となるサーバー事業の売却
  ・借金による自社株買い
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中高年ブラックの派遣 

2015-05-17 18:18:37 | 社会
「中高年ブラックの派遣」 中沢彰吾著 講談社

 元毎日放送の記者の筆者が、自らの体験に基づいて書いた、中高年の人材派遣の実態。
 実体験に基づいており、引き込まれた。
 法律の実態の大きなかい離、正社員からこぼれた中高年を、低賃金の日雇で酷使する派遣会社。これは、政治の問題。

 しかし、ホントにひどい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一流の人はなぜそこまで、コンディションにこだわるのか?

2015-05-17 18:09:10 | その他
「一流の人はなぜそこまで、コンディションにこだわるのか?」 上野啓樹・俣野成敏著 ㈱クロスメディア・パブリッシング

 端的に言えば、季節の新鮮なフルーツによるダイエット本。タイトルとの乖離を大きく感じた。
 全体的に根拠がよくわからない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

四万人の邦人を救った将軍

2015-05-17 17:44:31 | 歴史(明治以降)
「四万人の邦人を救った将軍」 小松茂朗著 光人社

 単に私が不勉強だけかもしれないが、本書に描かれている「根本博」の行動に感動した。
 戦後に旧満州国にいた日本人を中心に60万人がシベリアに抑留されたと言われているが、本書を読むまで、中国にいた日本人が
どうなっていたかを知らなかった。

 8月15日以降、武装解除命令が出ていたにもかかわらず、邦人4万人が安全な場所へ移動できるまでソ連と交戦したこと、その
後、北支那方面の最高責任者として在留邦人および35万将兵の祖国帰還の指揮をとり、これを実現したこと。これだけでも、すご
いが、なんと、その後、日本に帰国した後、台湾に密航し、金門島の戦いを指揮し、中国共産党に勝っている。
 こんな人生の日本人がいたとは。

 行動全体に私心がなく、日本人のため、恩を受けた蒋介石のために行動している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おバカ大国 オーストラリア

2015-05-06 09:08:57 | 国際(アジア)
「おバカ大国 オーストラリア」 沢木サニー祐二著 中央公論新社

 筆者は、20年以上オーストラリアに住み、日経新聞シドニー支局記者、州治安判事、国際調停人などを行なっている。したがって、実体験に基づきオーストラリア人を分析。
 日本人の価値観で見れば、不思議なことが多いが、筆者によれば、オーストラリアの基準は「強さ」。したがって、酒を飲み過ぎ泥酔すること、筋トレをして体がでかいこと、赤信号を無視すること、お年寄りが疎まれること、犬を放し飼いにすること、などはすべて価値観に沿った行動。

 国の特徴をクラスで比較しているのが、うまくて面白い。強くて金があるアメリカが級長で、イギリスが副級長。資源や農作物があり英語もしゃべることから、級長のとりまきが、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド。家が狭く勉強で見返そうとしているがり勉タイプの日本、韓国、台湾、シンガポール。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

決戦!熊本城

2015-05-06 08:25:50 | 歴史小説
「決戦!熊本城」 松永弘高著 朝日新聞出版

 腰痛でひたすら読書したゴールデンウイーク。その中の一冊。
 加藤清正死後に加藤家は改易された程度しか知識がないので、期待して購入。歴史小説などで、どこまで史実かはわからないが、登場人物の思惑が複雑に絡み合い、面白かった(歴史に埋もれている事実をうまく浮かび上がらせている)。
 
 本書では改易の理由を、加藤家に落ち度はなく、徳川家の覇道(九州における外様大名の排除、異国への備え、キリシタンの根絶)としており、これで改易された加藤家はたまったものではない。このため、籠城して戦うか否かが本書の中心のテーマとなり、幕府側・加藤家側ともに、戦を望む者とこれを回避しようとする者の思惑がそれぞれ交差し物語が展開していく。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イスラム国の正体

2015-05-03 16:37:26 | 国際(中東・アフリカ)
「イスラム国の正体」 国枝昌樹著 朝日新書

 筆者は、エジプト、イラク、シリアなどで勤務経験のある元外交官。
 第6章の現在の中東の分析がわかりやすく、かつ面白い。
  ・アラブの政治の脅威は「イスラエル」から、「イラン」に変化(豊かになった湾岸諸国にとって、イスラエルは地理的に遠い)。
  ・アサド政権の打倒がホンネで、イスラム国の討伐に本気で取り組まないトルコ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なぜ中国は覇権の妄想をやめられないのか

2015-05-03 16:09:14 | 国際(アジア)
「なぜ中国は覇権の妄想をやめられないのか」 石平著 PHP新書

 中華思想・中華秩序に基づき、過去・現在の中国を分析。考え方が一貫しており読みやすい。
 高句麗が唐に滅ぼされて以降、中華王朝にひたすら恭順して中国の藩国となった朝鮮。常に中華王朝に反旗を翻してきたベトナム。筆者によれば、この歴史が現在にも続いている。

 歴史の分析はすごく面白かったが、後半のアメリカと安倍政権を100%賛辞しているのはやや行き過ぎ感。

 一方、戦前の日本の大東亜共栄圏の考え・行動を、「日本版の中華秩序」の虜になっていた日本と分析。確かにそのとおり。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニッポンの裁判

2015-05-02 17:27:19 | 社会
「ニッポンの裁判」 瀬木比呂志著 講談社現代新書

 前作の「絶望の裁判所」に続く、日本の裁判所への批判の連続。
 自己を絶対的な正義の立場におき、ひたすら日本の司法を批判し続けるので、最初は楽しいが、ダンダン読み進めるのがツラくなる。

 ただ、冤罪に関する記述は読みごたえがあり、恵庭OL殺人事件の死刑判決には、大いに疑問を感じる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新・台湾の主張

2015-05-02 16:59:36 | 国際(アジア)
「新・台湾の主張」 李登輝著 PHP新書

 日本への愛情、日本への期待、老いてなお台湾の未来を憂う筆者の心が伝わる。
 台湾に生まれ、京大で教育を受け、日本陸軍少尉で終戦。その後、米国で博士号を取得。政治家に転身し、台湾の民主化を主導・実現。筆者の経歴が、激動のアジア史そのもので、よみながら、日本の過去・現在・未来を考えさせられる。
 台湾にの日本への深い理解・愛情に対し、日本は十分に応えていないと反省させられる(東日本大震災の時に、台湾はすぐに救援隊の派遣を申し込んだが、日本政府は中国に遠慮し躊躇)。

 日本による植民地時代をすべて否定する韓国に対し、八田興一氏の功績(ダム・水路の整備)を認め、銅像を設置する台湾。数年前に台湾に行ったときに訪れた「高砂義勇隊慰霊碑」の碑文に筆者の名前があったのを思い出した。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする