おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

真説 楠木正成の生涯

2017-07-30 18:13:56 | 歴史
「真説 楠木正成の生涯」 家村和幸著 宝島社新書

 戦前に極めて評価の高かった楠木正成だが、現在の評価はそれほどでもない。これを序章で紹介し、人としての正成に焦点をあてるとあるので期待して購入。
 しかし、筆書の個人的思い(正成をすごく評価)が強く、また、正成の生涯を時系列に紹介している内容でもなく、読みにくかった。
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家康の遠き道

2017-07-23 18:08:08 | 歴史小説
「家康の遠き道」 岩井三四二著 光文社

 徳川家康が、将軍を秀忠に譲り駿府城に隠居してから、亡くなり神(日光東照宮)になるまでのお話。関ヶ原の戦いから大阪の陣の間の家康の政治に焦点をあてた本はあまり読んでいないので、楽しく読めた。
 
 マードレ・デ・デウス号事件は全く知らず、戦国時代を経た日本の軍事力がそんなに強くないことを知った。当時の日本は国際色が豊かで、イギリス、ポルトガル、スペインなど多くの国が家康のもとに使者を送っている。
 また、大阪城攻略のための大砲も、色々と工夫して調達していたことは面白い。

 しかし、誰がどのように描いても、豊臣秀頼と淀殿は、時代の変化を理解していない。豊田家滅亡も必然。
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応仁の乱

2017-07-16 07:25:39 | 歴史
「応仁の乱」 呉座勇一著 中公新書
 本の帯に「高い知名度とは対照的に実績は十分知られていない」との記載。私にとって、まさにそのとおり。早速購入して読破。
 感想。やっぱり、よく分からない。きっと、わかりやすく工夫して記載していると思うが、登場人物が多いうえに、人間関係が複雑に絡み合い、敵味方もよく変わる。丹念に事実を追った筆者に歓心。

 あまり頭に残っていないが、終章の守護在京制の説明は知的好奇心を満たしてくれた。室町幕府は、守護を監視・統制するために在京を義務づけた(江戸幕府は、妻子を江戸に住まわせており、その対比でも面白い)。これにより、京都の人口10万人のうち、武士関係が3,4万人。武士は日常的に公家・僧侶と交流し、室町文化の資金提供者となるとともに、自身の文化的水準も高めた。応仁の乱後、守護は自ら自国に帰り直接領土を管理する必要が生じ、文化が地方に伝播。
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人口と日本経済

2017-07-02 17:01:31 | 経済学
「人口と日本経済」 吉川洋著 中公新書

 経済成長は、イノベーションが重要であり、人口減少の日本も成長するという主張で、日本の未来を明るくしてくれる。
 様々なデータが紹介・分析されているが、日本の都市の人口の推移に驚いた。明治11年当時、都市の人口の順位は、金沢5位、富山9位、福井15位、松江16位。短期間で東京集中、日本海側の都市の衰退がよく分かる。

 また、経済成長の果実としの長寿は納得。1940年代の平均寿命は、アメリカ65歳、日本は男性50才、女性54才。戦後の経済成長が、現在の世界有数の長寿国日本をつくったことは、経済成長の重要性の証左。
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