おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

定年後

2017-05-28 17:30:31 | その他
「定年後」 楠木新著 中公新書

 会社は「居場所」をくれる、生活にリズムをくれる。定年により、これらすべてを一瞬で失う。
 読者の年齢によると思うが、私は第2章(定年後の実態)を読んでいると、リアルで憂鬱になった。筆者の主張どおり、準備がいる。

 「趣味の範囲にとどめるのではなく、報酬がもらえることを考えるべき」は、納得。誰かの役に立っているという事実は、生きていくうえで大切
 「死から逆算して考える」は、まさに自分が感じていたことを文書で表わしてくれている。

 今日から、準備しよう。
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住友銀行秘史

2017-05-21 07:56:13 | ビジネス(企業)
「住友銀行秘史」 國重惇史著 講談社

 住友銀行元取締役だった筆者が、イトマン事件を住友銀行内部の人間関係を中心に描いた内容。
 30年も前のことを、自身の膨大なメモをもとに、色々と書いているが、自分の思いや視点で歴史に残る犯罪の過程を分析・解説しているので、とにかく読みにくい(メモは、何月何日に誰と誰が社長に会ったとかを秘書などから聞き取り、筆者が何の話をしたのか推測している)。
 立派な銀行でも、経営層は昇進や保身のために動いており、唖然とする(ところどころで、筆者が優秀であることや、自分しか住友銀行を救えないとか、自慢が織り交ぜてあり、これがなければ、さらによいのだが)。
 多くのサラリーマンが、いろんな秘密を抱えながら死んでいくと思うが、このような本はなかなか出せない。
 
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ルポ トランプ王国

2017-05-06 17:47:16 | 国際(欧州・米国)
「ルポ トラン王国」 金成隆一著 岩波新書

 朝日新聞のニューヨーク特派員が、ラストベルト(製造業が衰退した五大湖周辺)のエリアを取材し、トランプ大統領誕生の理由を探した一冊。
 トランプの得票率は、ニューヨーク・マンハッタンで10%、首都ワシントンDCで4.1%。しかし、当選。これを読めば、誰がなぜトランプを支持したのかがよく分かる。

 ミドルクラスの没落。普通に働き、家や車を買う。これができなくなったアメリカ。アメリカンドリームが消える現状への不満。既存政治へのあきらめ・反感。
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