おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

人はどう死ぬのか

2022-10-08 11:27:39 | 社会
「人はどう死ぬのか」 久坂部羊著 講談社現代新書

 多くの死を看取ってきた医師が、「平穏な死」について、多くの経験・実例に基づき書いた一冊。
 どのように死を迎えるのか。すごく考えらされた。
 単に延命を求めれば、苦しみや痛みなどに耐え、最期は人工呼吸器、胃ろう、導尿カーテルなどを体につけ、意識もないまま生き続ける。これはよいこと? と投げかけている。
 尊厳死、安楽死などの議論が進まない日本、遺族が死に目に会うことを考え本人に負担をかける延命治療を行う病院などなど、人間の死という最後をどのように考えるべきか。悩む。
 筆者は、高齢者は自宅で救急車も呼ばず死を迎えることを勧める。
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ミュージカルの歴史

2022-10-08 09:47:45 | ミュージカル
「ミュージカルの歴史」 宮本直美著 中公新書

 筆者は、東京芸大音楽を卒業後、東大の大学院を経て、現在大学教授。
 ミュージカルをエンターテイメントから軽く語るのではなく、オペラ、オペレッタ、ミュージカル・コメディの歴史から、ブロードミュージカルが確立していくまでを詳細の紹介。物語、音楽、ダンスが統合されミュージカルが出来上がっていくのがよくわかる。
 また、レコード、マイク、映画など新たなものが世の中に出てくるが、どのようにミュージカルに影響を与えたかもよくわかる。
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キリンを作った男

2022-10-08 08:33:19 | ビジネス(企業)
「キリンを作った男」 永井隆著 プレジデント社

 スーパードライ発売後のキリンとアサヒの攻防は、様々な角度から分析され多くの書物も出ているが、本書は経営者ではなく、キリンでマーケティングを担った前田仁の生涯を通じて、キリンの内部をうまく描いており、すごく興味深く読めた。
 コスト高になるが、一番搾りの麦汁のみでビールををつくることを決め、プレミアムビールではなく通常価格での販売を経営層に直訴するなどして、一番搾りをつくった直後にワイン部門に左遷。
 しかし、キリンがシェアをドンドン落としていく中、本社最年少の部長としてマーケティング部へ復活し、副原料に大麦を使い本格感のある「淡麗」を開発。その後、ウオッカベースで微妙な甘さの「氷結」も開発。まさに、キリンの復活を担った活躍。
 成功は部下の成果とし、部下の失敗は自分の失敗として懲戒処分を受ける。理想の上司でもあった。
 
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