おかずさんの読書

ビジネス・歴史を中心に読んだ本の感想を記載

キリンを作った男

2022-10-08 08:33:19 | ビジネス(企業)
「キリンを作った男」 永井隆著 プレジデント社

 スーパードライ発売後のキリンとアサヒの攻防は、様々な角度から分析され多くの書物も出ているが、本書は経営者ではなく、キリンでマーケティングを担った前田仁の生涯を通じて、キリンの内部をうまく描いており、すごく興味深く読めた。
 コスト高になるが、一番搾りの麦汁のみでビールををつくることを決め、プレミアムビールではなく通常価格での販売を経営層に直訴するなどして、一番搾りをつくった直後にワイン部門に左遷。
 しかし、キリンがシェアをドンドン落としていく中、本社最年少の部長としてマーケティング部へ復活し、副原料に大麦を使い本格感のある「淡麗」を開発。その後、ウオッカベースで微妙な甘さの「氷結」も開発。まさに、キリンの復活を担った活躍。
 成功は部下の成果とし、部下の失敗は自分の失敗として懲戒処分を受ける。理想の上司でもあった。
 
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