楽しみは尽きない

「珈琲店タレーランの事件簿」は後半からにわかにミステリー色が濃くなり、ラストは相当な秀逸ぶり。複雑な心理戦はこれでもかというくらい入り組みすぎて、過剰さも感じさせたが。最後まで優しさを貫く作家の姿勢が好感度高し。最後の描写はもう少し控えめに抑えた方が良かったかも。その点の透明感で「ビブリオ古書堂」に惜しくも及ばなかったか。叙述トリックも一編の連作の中でいくつも使い過ぎ。しかし、トータルでは相当なハイスコア。驚くべき作品だったのは間違いない。

期待しないで見たNHKの刑事ドラマが、すごいハイレベルだった。雑駁なサスペンスが多い昨今、こんなにきちんとした手がかりと推理を展開するドラマは珍しい。今期、土曜の夜が楽しみになった。

待望のアートスクールは期待以上の素晴らしさ。これを我々が学ぶことによって、障害者の文化活動に新たな道が開かれることが嬉しい。明後日からの実践がまた楽しみ。

本格的に動き出した幹部スタッフの能力開発プロジェクトも。1年後、3年後、そして5年後にどうなっているか、楽しみは尽きない。