『大人の「引きこもり」を救え』(扶桑社刊)という本を読みました。著者の廣岡政幸氏は引きこもりの人たちや不登校、非行など様々な問題を抱えて社会での居場所を失った人たちの立ち直りを支援する施設、ワンステップスクール校長です。
厚生労働省は引きこもりについて「仕事や学校に行かず、かつ両親以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅に引きこもっている状態」と定義しています。厚労省ではこの数を推計25万5千人としています。一方で、内閣府は「自分の趣味の用事の時だけ外出できる」46万人を含めて推計70万人としています。
とくに深刻なのは、引きこもりの人たちが高齢化し、彼らを支えてきた年老いた両親と共倒れする危険が大きいことです。こうした人たちを数多く支援してきた著者が実際に経験したことから、引きこもりになりやすい子のタイプや引きこもりがうまれやすい家庭について次のように書いています。
1 引きこもりになりやすい子
① 自己主張が苦手: 非行少年と違い、問題を起こさず、周りからはいい子に見えるが、協調性ばかり育ってしまって、自分を抑えて我慢してしまうので疲れやすい。
② 成功体験が少ない: 何かを頑張って人から認められたという成功体験が少ない。依存心が強く、その場だけの快楽をもとめる傾向がある。達成感や承認欲求が満たされないので人間関係を築くのが難しい。
③ 人との間に壁を作りやすい: 人に配慮しすぎて壁を作りやすいので、人を信頼できず、誰かに頼ったり、甘えたりすることができない。
④ 外見は大人でも中身が幼い: 苦しんでいても、本気でどうするか考えることから逃げている人が多い。他人事のように感じていたり、高い理想を掲げて、現実逃避している場合もある。
2 引きこもりが生まれやすい家庭
① 経済力がある: 子どもが引きこもっていても養っていける。また、社会的地位が高く、プライドもあるので問題を隠す傾向があり、誰にも相談できずに長期化しやすい。
② 夫婦仲が悪い: 父親は仕事人間で子育てを母親任せにし、母親の育て方を問題にし、一方で母親は父親が向き合ってくれないと責める。それを見た子どもは、自分が原因で両親の仲が悪くなったと思い、ますます落ち込んでいく。
③ 親の規範意識が高い: 子どもの悩みに寄り添うのではなく、親の価値観を「こうでなくてはいけない」とか「こうするのが普通だ」と押しつける傾向がある。
④ 子どもの話を聞かない: 子どもの気持ちに寄り添わない。
厚生労働省は引きこもりについて「仕事や学校に行かず、かつ両親以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅に引きこもっている状態」と定義しています。厚労省ではこの数を推計25万5千人としています。一方で、内閣府は「自分の趣味の用事の時だけ外出できる」46万人を含めて推計70万人としています。
とくに深刻なのは、引きこもりの人たちが高齢化し、彼らを支えてきた年老いた両親と共倒れする危険が大きいことです。こうした人たちを数多く支援してきた著者が実際に経験したことから、引きこもりになりやすい子のタイプや引きこもりがうまれやすい家庭について次のように書いています。
1 引きこもりになりやすい子
① 自己主張が苦手: 非行少年と違い、問題を起こさず、周りからはいい子に見えるが、協調性ばかり育ってしまって、自分を抑えて我慢してしまうので疲れやすい。
② 成功体験が少ない: 何かを頑張って人から認められたという成功体験が少ない。依存心が強く、その場だけの快楽をもとめる傾向がある。達成感や承認欲求が満たされないので人間関係を築くのが難しい。
③ 人との間に壁を作りやすい: 人に配慮しすぎて壁を作りやすいので、人を信頼できず、誰かに頼ったり、甘えたりすることができない。
④ 外見は大人でも中身が幼い: 苦しんでいても、本気でどうするか考えることから逃げている人が多い。他人事のように感じていたり、高い理想を掲げて、現実逃避している場合もある。
2 引きこもりが生まれやすい家庭
① 経済力がある: 子どもが引きこもっていても養っていける。また、社会的地位が高く、プライドもあるので問題を隠す傾向があり、誰にも相談できずに長期化しやすい。
② 夫婦仲が悪い: 父親は仕事人間で子育てを母親任せにし、母親の育て方を問題にし、一方で母親は父親が向き合ってくれないと責める。それを見た子どもは、自分が原因で両親の仲が悪くなったと思い、ますます落ち込んでいく。
③ 親の規範意識が高い: 子どもの悩みに寄り添うのではなく、親の価値観を「こうでなくてはいけない」とか「こうするのが普通だ」と押しつける傾向がある。
④ 子どもの話を聞かない: 子どもの気持ちに寄り添わない。