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円キャリートレード

2007-02-13 00:18:06 | 時事問題
新聞紙上で円キャリートレードという言葉をよく見つける。何じゃそりゃ?

「低金利の円で投資資金を調達し、それを外貨に換えて高い収益が期待できるものに投資する手法」である。それが行われる条件は、低金利と円安が長期間続くという見込みである。
「円キャリートレードが行われる条件としては、日本の低金利状態が長期間続くという見方ができることに加え、将来的に為替相場が円安に振れる可能性が高いという見方ができることも必要になります。なぜなら、「円キャリートレード」は、円を外貨に換える時点の為替相場と、その外貨を再び円に換える時点の為替相場との為替差益をも狙う取引だからです。」(http://www.fxprime.com/4_market/library/keizai/kouza34.html)

円安の原因は何か?それは内外の金利差であるらしい。
「円安がここまで進んだのは、日本国内の超低金利がしばらくは続くとの観測が市場に広まっているからだ。
 日銀が金利水準を引き上げれば、為替対策には有効に働く。だが、円相場だけで金融政策を決めるわけにはいかない。デフレから抜け出しつつあるとはいっても、個人消費の鈍い動きなどをみると回復の足取りはおぼつかない。円安が進む市場は、そうした日本経済の足元を見透かしている。」(2月4日朝日新聞社説)

つまり個人消費の弱さを考えれば、日銀が利上げに進みにくいだろうという判断が市場で行われているということなのであろう。

また円キャリートレードがさらに一層の円安を進めるという構図も見え隠れする。先頃ドイツで開かれた先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に関して、読売新聞社説は次のように述べている。
「G7声明が、巨額資金を運用するヘッジファンドの監視強化の必要性を指摘した点を評価したい。
 ヘッジファンドが低金利の円資金を調達し、高金利の外貨建て資産に投資して稼ぐ「円キャリートレード」が増えている。円安の要因でもある。」(http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070211ig91.htm)

そんなことは金融機関や機関投資家が行っていることで、個人には関わりのないことでは?と思うが、そうでもないらしい。
「円安の原因とされる円資金を外貨に換えて運用する「円キャリートレード」の主役は個人に移っている。超低金利を嫌い投資信託などを通じ、巨額の個人資金が高利回りをうたう外貨での運用に向かっている。外国為替証拠金取引も活発だ。
しかし、潮目が変わり円高に振れると、損失が生じかねない。投信の販売窓口は郵便局やインターネットへと広がっているが、過度にリスクを負うことになっていないか、個人も注意が必要だ。」(http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20070210k0000m070146000c.html)

一つだけ確かなことは、金融問題に関心のない私にまでこのような話が達したことを考えれば、「円キャリートレード」に個人が手を出すにはリスクが高くなりすぎたということであると思う。
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