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ブッシュ大統領新イラク政策の背景に関するメモ

2007-01-27 02:38:58 | 時事問題
ワシントンポストに興味深い記事があったので、要点をメモ。

ブッシュ大統領の新イラク政策の起源は、昨年の夏。それまで3年間にわたり、ブッシュ大統領は、民主的イラク政府が組織されれば、スンニ派反乱や党派的対立はやむであろうと信じていた。しかしその信念が崩れた。イラクでは内乱がひどくなったである。ラムズフェルド国防長官や現地司令官の米兵は充分足りているという助言が疑われ出した。

中間選挙の敗北後、ブッシュ大統領には、イラク撤退のための種々の機会が与えられたが、イラクに対するコミットメントを深める道を選んだ。

ブッシュの助言者たちは、イラクでの軍事作戦が失敗した理由を分析した。1)イラク人が安全保障の責任をとらなかった、2)マリキ首相が軍事作戦に政治的制約を課した(イラク政府は、シーア派武装集団に対して消極的であること)、3)信頼に足る十分なイラク軍と米軍がなかった、4)反乱者から奪回した地区の再建計画がなかったということである。

もっともブッシュ政府のアメリカのコミットメントを深める政策に、イラク政府の支持があったわけではからずしもない。2006年11月30日、アンマンでの米イラク首脳会談で、マリキ首相は、米軍がバクダッドの周辺に撤退し、イラク軍がその安全の責めを負うと主張した。ブッシュは、マリキ提案は意欲的すぎると考えたが、マリキの安全の責任を負うという姿勢を評価した。

またブッシュの政策には、米軍の支持もなかった。アビザイド中央軍司令官、ケーシー・イラク軍司令官、統合参謀本部も米軍増派に慎重であった。ブッシュは前二者を更迭するという手段を選び、コミットメント深化を貫いた。

新イラク政策が成功するかどうかは分からないが、ブッシュ大統領の勝利に進むという意思が硬いことには驚かされる。またブッシュ大統領にとって予想できなかったことは、新イラク政策が民主党だけでなく、共和党の一部からも批判を浴びていることであるという。

(Embattled, Bush Held To Plan to Salvage Iraq; http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/01/20/AR2007012001446.html)
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