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北朝鮮6カ国協議復帰に関して思いついたことをメモ

2006-11-01 23:35:54 | 時事問題
1日、北朝鮮が6カ国協議に戻ることが伝えられた。北朝鮮は米国の金融制裁解除を復帰の条件としていたが、それを取り下げた。さらに2005年9月の共同声明、すなわち(軽水炉提供を含む)経済的エサと交換に核を廃棄するというものも有効であると、北朝鮮は述べている。この共同声明の具体化が、これからの協議のテーマとなる。さらに金融制裁問題も、協議中で議論される。後者に関しては、北朝鮮の一部のものが偽札製造に関与し、国としての責任はないという風に話をつけようとする動きがあるようだ(<紙幣偽造>北朝鮮「一部勢力が関与」認める姿勢に転換)。

北朝鮮の意向は、6カ国協議に復帰することで、核実験に端を発する制裁の効果を緩和することにあると思われる。日米の制裁は緩和されないが、中韓の制裁はこれで緩和される可能性はある。日米と中韓の間にくさびを打ち込み、北朝鮮は、できるだけ多くの経済的エサを、6カ国協議の中で得ようとしているのであろう。北朝鮮は、核廃棄までいかなくても、核実験のモラトリアムというカードをあたらに手に入れたのである。

北朝鮮はおそらく核を廃棄する決意はまだないであろう。核があればこそ、世界は北朝鮮に注意を払い、その廃絶のために大いに尽力をするのであるから。6カ国協議の枠組みを続けられるだけ、続けるのであろう。中国も、アメリカを異常に刺激せず、中国の言うことを従順に聞く、北朝鮮の体制が維持されることに満足するしかないと思われる(中国の意向を無視した、北朝鮮の7月のミサイル実験に対する抗議として、中国は9月中北朝鮮に対する石油をとめたかもしれないというニュースが流れている。中国の対朝原油輸出「ゼロ」、制裁との関連注目。本当かしら?)。

6カ国協議は延々と続き、北朝鮮はごね続ける。北朝鮮は核実験は行わず、核拡散もないが、核を廃棄することはなく(プルトニウムの再処理も継続されるかもしれない)、次の米国大統領選挙の動きを横目で眺めて、現状維持をはかるのであろう。
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