春の妖精たち/奥山 多恵子:文・絵/福音館書店/2005年
春が待ち遠しい時期。
スプリング・エフェメラルというのは、春のはかない命という意味といいます。
花の名前はほとんどしらないのですが、当地はカタクリ、ニリンソウの名所。
この二つ以外にもフクジュソウ、アズマイチゲ、キクザキイチゲなどがスプリング・エフェメラル。
いずれも可憐という表現がピッタリです。
大半の地上での生活はおよそ2か月で、一年の大半は地面の下ですごします。
いつもたのしませてくれるカタクリですが、花をつけるまでは7~8年かかるといいます。
そして、冬ではなく、暑い夏に休眠するのも、翌年への準備。
地面の下の根っこが丁寧にえがかれている絵本で、植物への興味をもたせてくれます。
林の木々が葉を広げる前、太陽の光が地面に届くうちに咲き始めるスプリング・エフェメラルも、暖かくなると次の花に主役をゆずることに。
自然の循環に思いをはせます。