どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

姦淫の木・・スペイン

2019年03月13日 | 昔話(ヨーロッパ)

         エスピノーサ スペイン民話集/三原幸久:編・訳/岩波文庫/1989年


 大人が楽しむ昔話でしょうか。

 ファンとマリカと言う夫婦が、イチジクの実を好きなだけ食べてくださいと司祭を招待します。

 マリカは司祭の愛人。

 マリカが木にのぼって奇妙な叫び。 
 「ファン、どうしたの、司祭さんがあなたの上に乗りかかるなんて。私理解できないわ。司祭さんがそんなことをするなんて」。

 ファンは、マリカが気がおかしくなったと思い、自分が木に登ります。

 ところがファンが木に登ると、マリカが司祭と抱き合っているのが見えます。

 マリカは、木に登ると下にいる人がだきあっているようにみえると、司祭と愛の営みを続けます。

 このあとどうなったかは不明です。

 聖職者への痛烈な皮肉でしょうが、不倫もこうなるとあっけらかんとしています。


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