どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

下北むがしっこ・・青森

2024年08月02日 | 昔話(北海道・東北)

    青森のむかし話/青森県小学校国語研究会・青森児童文学研究会/日本標準/1975年

 

 短い話二つ。

 ・下北の下風呂に、ひとりの親孝行なおなごわらしがいだっと。あるとき、チョウがクモの巣に羽をくっつけていたとこ、助けてやったど。すると二、三日たったある朝、大きなチョウが、おなごわらしっこの上から、「ビガラ、ジャガラ、ビガラ、ジャガラ」って、ひかったものば落としたと。見たらば大判、小判だったそうだ。
 それで、おっちゃのケガも直して 幸せに暮らしたと。

・恐山に、おっかねえ鬼がいて、毎日、一ぴきずつ、生き物を食うていた。たぬきが食われる番になって、たぬき、鬼の前に出て、「われのおどりっこば、見てください」と、腹をたたいて、「ポンポコリン、ポンポコリン、ポンポコリンのポン」と、おどった。たぬきのおどりが、あんまりおもしろくて、自分の腹を、「ポンポコリン、ポンポコリン、ポンポコリンのポン」とたたいて、おどりながら山の奥へ いってしまったそうだ。

 

 再話するともっと長くなりそうだが、昔話の原型は、こんなものにちがいない。


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