どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

目と手と足・・トーゴ

2018年03月02日 | 昔話(アフリカ)

    アフリカ<トーゴ>の昔ばなし きのどくなハイエナ/江口一久・採話 田主誠・絵/小峰書店/1984年


 昔、目と手と足はべつべつのものでした、と昔話ならではの世界。

 最後はちゃんと三つが一緒になり一安心。

 きっかけは、目がカモシカを見つけたこと。足がカモシカをおい、手がカモシカをつかまえます。

 ところが、それぞれが「自分のものだ」とけんかをはじめます。それぞれに言い分があります。
 そこへやってきたのがカ。カは三人?を王さまのところへ連れていきます。

 王さまは「三人が一緒になればよい」と名裁定。

 このときからカの羽音が聞こえてくると、目がカを見つけ、足がはしっていき、手がカをたたくようになります。

 思わず、なるほどとうなずきました。

 ところで、トーゴの建国は1960年。
 19世紀まで奴隷の供給地とされ、1885年トーゴ全域がドイツ領トーゴラントと宣言され、第一次世界大戦後はイギリスとフランスによる委任統治領とされ東西に分割された歴史があります。