さじかげんだと思うわけッ!

日々思うことあれこれ。
風のようにそよそよと。
雲のようにのんびりと。

ヴァンフォーレ甲府は、今期「冥王星せ」ずに済みました。

2007-01-12 22:54:08 | 
降格は「冥王星する」? 米学会、06年の言葉に(共同通信) - goo ニュース

2006年を象徴する言葉として、「プルート(pluto=冥王星にする)」という動詞が選ばれたそうです。
この言葉大賞はアメリカの方言学会が毎年選出するものだそうで、わたしは今年になってはじめて知りました。
そりゃ日本に流行語大賞があるんですから、あって当たり前といえばそうですよね。
さて、2006年8月に、冥王星が惑星から矮惑星に評価を下げたことから転じて、「評価を下げる・降格する」という意味で、頻繁に使われたそうです。
つまり、「I let you plutoed.」と言えば「(冥王星のように)降格さすぞ!」ってことになります。
間違えていたらすいません。何せ…苦手なもので。
ただの流行りなのかも知れませんし、いつか消えてしまうような言葉なのかも知れませんが、でも新しい言葉が生まれる瞬間だなぁと思いました。

日本でも、「ロン毛」とか「アキバ」とか新しい言葉は生まれていますし、定着しているのですが、普段聞き慣れていない英語の世界でもそういうことが起きていると思うと、不思議な感じになります。
言語として成長しているのは、日本だけではないんですよねぇ。
そう思うと、学んでいる国語ってものが非常におぼろげなものに思えてきます。

言葉の定着ってのは、どう起こるんでしょうかね。
一番はじめは、きっと同時多発的に使われるものでしょう。
今回の例でいけば、8月末に冥王星の降格されることを知った国民の中で、ニューヨークのマイケルさんが、ヒューストンのアームストロングさんが、ロサンゼルスのバウアーさんがきっとこんな風に使ったのです。

ある日、マイケルとジョンは大リーグでメジャーからAAAに降格された選手の記事を見ながら、
「おいおいジョン。こいつを見てみろよ。まるで冥王星じゃあないか」
「ハッハー、マイケル。それはどういう意味だい?」
「冥王星は太陽系の惑星からランクを下げられてしまっただろ? だから、冥王星のようだなぁっと言ったんだよ」
「HA-HA-HA! そりゃいいや。こいつは冥王星だ」
「そうとも、こいつは冥王星させられちまったのさ! HA-HA-HA!」
「チガーウヨー」

それで、こういう言葉の使い方は真似したくなるものですから、マイケルさんの周りでは「冥王星=降格」という意味が定着してしまいます。
こういう風にして新しい意味が作られていき、それがじょじょにメディアで取り上げられていきます。
言葉の世界では、メディアに取り上げられるのは大きな契機といえると思います。
爆発的に広まった言葉の意味が、やがて今回のように大きな賞を受けるとさらに世界中に飛び火します。
最終的には、辞書への掲載という形が極めつけで常識として定着します。
「ロン毛」とかいう言葉が、大辞林に掲載されたときも大きく取り上げられたことを覚えています。
若者言葉とかそういうことではなく、常識となって老若男女を問わず使われるようになります。
それが好ましいことであるかそうでないかは判断できませんが、言葉の応変さには驚くばかりですね。

冥王星の「降格」は理科分野だけにとどまらず、言葉の分野にまで影響を及ぼしたのですね。