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杜若

2009年06月01日 | その他植物



新着写真。

カキツバタ(杜若、燕子花)。
別名・カオヨグサ(貌佳草)。

沼や湿地など水場に自生する、アヤメ科の多年草。
アヤメと同じ頃に開花し、花もよく似ている。

アヤメの花との違いは、外花被の付け根に綾目模様の代わりに白い筋が入る点。
葉も、アヤメより幅が広め。
またアヤメとは逆に、根が水中にないと生育できない。

「カキツバタ」は、昔この花の汁を染め物に使ったことから「書きつけ花」の転。
漢字の由来は不明。
万葉集では「垣津幡」「加古都幡多」などの字であらわれる。


 アヤメ科 アイリス(イリス、アヤメ)属
花言葉は「きらびやか」「幸運が来る」「贈り物」など。



例によって接写のピントを外したので、去年写真をサルベージ。

文目

2009年05月31日 | その他植物



新着写真。

アヤメ(文目、綾目、菖蒲)。

山野のやや乾燥した場所に自生する、アヤメ科の多年草。
初夏に、鮮やかな青紫の花を咲かせる。

アヤメの仲間の花はどれも似ていて混乱するが、アヤメは外側に垂れている外花被の付け根に、黄地に紫の綾目模様(「虎斑(とらふ)」という)が入るのが特徴で、これが名前の由来でもある。
またカキツバタ(杜若)とは違い、根が水に浸かっているような環境では生育できない。

「いずれ文目か杜若」(優れていて優劣つけがたいこと)という言葉もあり、そもそも見分けのつかないものらしい。

「菖蒲」と書くこともあるのは、かつてはショウブとアヤメは区別されていなかったため。
江戸時代頃からショウブは「菖蒲」、アヤメは「花菖蒲」となり、さらにその後アヤメとハナショウブも区別された。
ショウブをアヤメと呼ぶこともあり、非常にややこしい。
ちなみにショウブだけはサトイモ科で、葉以外はアヤメ類と全く似ていない。


 アヤメ科 アイリス(イリス、アヤメ)属
属名のIrisは、ギリシア語で虹の意。
花言葉は「よい便り」「神秘的な人」「消息」など。



1枚目のピントがいまいちなので、2年前の写真再掲。

朴の木

2009年05月30日 | その他植物



新着写真。

ホオノキ(朴の木)。
別名・ホオ(朴)、ホオガシワ(朴柏)。

山地に自生するモクレン科の落葉高木で、コブシやモクレンの仲間。
5~6月に、甘い香りを放つ巨大な花を咲かせる。
ただ木の高い位置に咲くことが多く、間近で見られる機会は少ない。


花が大きければ葉も大きい。
ちなみに撮影者の手は、中指の先まで18センチほど。

古くからこの大きな葉で、柏の葉のように食べ物を盛ったことから、「朴柏」。
「カシワ」とは「炊ぐ葉(かしぐは)」で、食べ物を包めるような大きな葉を持つ木を指したらしい。
「ホオ」は「包(ほう)」の意。
あるいは「含む(ほほむ)」で、冬芽の形からとも。

樹皮を乾燥させたものは生薬の「和厚朴(わこうぼく)」で、漢方薬の処方に用い、健胃・整腸・利尿・去痰などの薬に配合される。




2007年&2008年の実。
ときどき周りにまったく木のない舗装道路に転がっているのを見かけるが、あれはたぶん、中の種を取り出すためカラスが落としているのだろう。


 モクレン科 マグノリア(モクレン)属
属名のMagnoliaは、フランスの植物学者マニョール(P.Magnol)の名前より。
花言葉は「尽力」

去年記事

螢葛

2009年05月29日 | その他植物



2008年&2009年5月下旬写真。

ホタルカズラ(螢葛)。

山野の日当たりなどに自生する、ムラサキ科の常緑多年草。
4~5月頃、ブルーに白い筋の入った花をまばらに咲かせる。
この花を螢の光にたとえ、また枝が地を這い蔓状に伸びることから「螢葛」。


 ムラサキ科 リソスペルマム(ムラサキ)属
属名のLithospermumは、ギリシア語のlithos(石)とsperma(種子)が由来で、この仲間は実が堅いことからという。





こちらはヨーロッパ原産の園芸品種で、ミヤマホタルカズラ。
常緑低木(園芸上は多年草)で、ホタルカズラとは別種。


 ムラサキ科 リソドラ(Lithodora)/リソスペルマム属

八重金鳳花

2009年05月28日 | その他植物



5月写真。

八重キンポウゲ(八重金鳳花)。

ウマノアシガタの仲間の園芸品種で八重咲き種。
ウマノアシガタの八重咲きを「キンポウゲ」と称するらしいが、ほとんど見られないという。
写真のものはおそらく別種の八重咲きで、庭の植え込みなどで普通に見られる園芸品種。

花から分かるように、ラナンキュラスと同属。(ラナンキュラスの別名は「ハナキンポウゲ(花金鳳花)」)

「金鳳花」は漢名からで、黄色い八重咲きの花を金色の鳳(おおとり)に見立てて。



 キンポウゲ科 ラナンキュラス(キンポウゲ)属

馬の足形

2009年05月27日 | その他植物





新着写真。

ウマノアシガタ(馬の足形、馬の脚形、毛莨)。
別名・キンポウゲ(金鳳花)、コマノアシガタ(駒の足形)、オコリオトシ(瘧落とし)。

山野の日当たりに普通に見られる、キンポウゲ科の多年草。
4~5月頃、光沢のある黄花を長い茎の先につけて、風に揺られているのをよく見かける。

キンポウゲ科にはトリカブトをはじめとして有毒植物が多いらしいが、ウマノアシガタもご多分に漏れず。

花に似合わぬ奇妙な名前は、葉の形が馬の蹄の跡に似ていることからというが、実際は全く似ていない。
もともとは「鳥の足形」だったものが、どこかで取り違えられたのでは、という説が有力。
「金鳳花」は、正確にはウマノアシガタの八重咲き種を指すという。



 キンポウゲ科 ラナンキュラス(キンポウゲ)属
属名のRanunculusは、ラテン語のrana(蛙)に由来し、蛙がいるような湿地を好む種類が多いことから。
花言葉は「富」「恩知らず」「子どもらしさ」など。

豚菜

2009年05月26日 | その他植物







新着写真。

ブタナ(豚菜)。
別名・タンポポモドキ(蒲公英擬)、エダウチタンポポ(枝打蒲公英)。

ヨーロッパ原産で昭和のはじめに日本に渡来した、キク科の多年草。
最初に確認されたのがほとんど牧場の周辺だったことから、もともと飼料として持ち込まれたものといわれる。

6月から9月頃に、タンポポに極めてよく似た花を咲かせる。
根生葉もタンポポを思わせ、また生える場所も道端や荒れ地とセイヨウタンポポと重なるが、花茎はゆうに50センチを超え、また途中で枝分かれするため、タンポポと間違うことはない。

「豚菜」は、フランスでの俗名「Salade de pore(ブタのサラダの意)」の直訳とされる。


 キク科 Hypochaeris(エゾコウゾリナ)属
属名はHypochoerisとも表記されるが誤りらしい。

2009年05月25日 | その他植物





4月下旬写真。

ナズナ(薺)。
別名・ペンペングサ、シャミセングサ(三味線草)。

日本全国の日当たりのいい道端や空き地などに生える、アブラナ科の越年草。
春の七草のひとつ。

花、草姿ともにタネツケバナによく似ているが、タネツケバナの実が棍棒状であるのに対して、ナズナは三角形。
「ペンペングサ」、「三味線草」ともに、実が三味線のバチに似ていることからの名。

「ペンペングサも生えない」という言い回しのペンペングサとは、このナズナのこと。
どこにでも生えることからだろうが、この辺りではあまり見かけない。

「ナズナ」の名前の由来は諸説あり。
撫でたいほどかわいい菜ということから、「撫で菜」の転訛。
秋から春まで生えているが、夏には枯れてしまうので「夏無(なつな)」の転。
切り刻む意味の「ナズ」と「菜」。

春の七草だけあって、春の若苗は食用。
また全草を乾燥させて煎じたものは、解熱・利尿・便秘・吐血など様々な症状の民間薬として用いられる。


 アブラナ科 カプセラ(ナズナ)属
属名のCapsellaは、ラテン語のcapsula(小箱)が由来。
花言葉は「あなたに私のすべてを捧げます」

アジュガ

2009年05月24日 | その他植物



5月写真。

アジュガ。
別名・セイヨウキランソウ(西洋金瘡小草)、セイヨウジュウニヒトエ(西洋十二単)。

日本のキランソウ(金瘡小草)やジュウニヒトエ(十二単)の仲間の多年草で、ヨーロッパ原産の園芸品種。
この仲間は温帯から熱帯に広く分布し、50種ほどが知られている。
強健で耐寒性や耐陰性に秀で、ランナーを出して殖えていくので、グラウンドカバーによく利用される。


 シソ科 アジュガ(キランソウ)属
属名のAjugaは、ギリシア語のa(無、ない)とzygon、jugos(くびき、束縛)が由来。
花言葉は「強い結びつき」

黄花碇草

2009年05月23日 | その他植物





5月中旬写真。

キバナイカリソウ(黄花碇草)。

主に近畿以北の日本海側から北海道中部に自生する、イカリソウの仲間。
春、葉より先にクリーム色の花を咲かせる。


 メギ科 エピメディウム(イカリソウ)属