医科歯科通信  (医療から政治・生活・文化まで発信)



40年余の取材歴を踏まえ情報を発信

平成26年11月受付分の電子レセプトの割合

2015-01-08 23:04:15 | 医療と介護

医科88.8%、歯科69.9%、調剤95.9%

社会保険診療報酬支払基金
Press Release No.563

http://www.ssk.or.jp/pressrelease/pdf/pressrelease_563.pdf

2015/1/8

件数で96.2%、機関数で84.6%
平成26年11月に医療機関及び薬局から支払基金に請求された電子レセプトの件数割合は、全体の96.2%となっています。(医科97.4%、歯科81.3%、調剤99.9%)
また、電子レセプト請求を行っている機関数の割合では、全体の84.6%となっています。(医科88.8%、歯科69.9%、調剤95.9%)
支払基金としては、引き続き電子レセプト請求のための基盤整備や審査支援機能の拡充等に取り組んでいます。
※ 電子レセプト請求に係る猶予措置の期限が近づいています。詳しくは支払基金のホームページでご案内しています。
トップページ(http://www.ssk.or.jp/)>レセプト電算処理システム
>電子レセプト請求に係る猶予措置期限及び免除措置について
(参考資料)
○ 電子レセプト請求普及状況(件数ベース)【平成26年11月】
○ 電子レセプト請求普及状況(医療機関数・薬局数ベース)【平成26年11月】
○ レセプト請求形態(医療機関・薬局→支払基金→保険者等)【平成26年11月】
社会保険診療報酬支払基金
基本理念・私たちの使命
私たちは、国民の皆様に信頼される専門機関として、診療報酬の「適正な審査」と「迅速な支払」を通じ、国民の皆様にとって大切な医療保険制度を支えます。

H27.1.6(火) 塩崎厚生労働大臣閣議後記者会見概要

2015-01-08 22:46:42 | 厚生労働省

( 11:51 ~ 12:02 省内会見室)

【厚生労働省広報室】

会見の詳細
《閣議等について》
(大臣)

 改めまして、皆様、新年あけましておめでとうございます。旧年中大変お世話になりましたが、今年もどうぞ一つよろしくお願いいたしたいと思います。


《質疑》
(記者)

 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。今月から通常国会も始まり、厚労省所管分野では新たな労働法制の整備など、今年1年も課題が山積しておりますが、大臣が現時点で最も今年重点的に進めていくべきとお考えの課題と、それに向けてどのように取組を進められるおつもりか、新年の抱負としてお聞かせください。


(大臣)

 これはもう9月に厚労大臣に就任した時に総理から承った課題と何ら変わっていませんし、それは引き続き、12月の組閣の際にもほぼ同じ内容の趣旨のやるべきことを御指示をいただいております。それはやはり、一番は持続可能性のある社会保障制度改革というものを実現していくということであり、今回は特に選挙でも争点になりましたけれども、消費税をあと2パーセント、今年の10月から上げるはずだったこれを1年半先延ばしをするけれども、大きな枠組みは変えないで、社会保障と税の一体改革をやり切るということでありましたから、このことについて私としては引き続き今年はそこに大きな焦点を当てていかなければいけないというふうに思っています。当然、医療あるいは介護、特に地域包括ケアシステムを本格的に稼働させていこうということでもあり、また、医療についてビジョンをまとめる年でもありますから、これから少し長い目で見た日本の地域を含めた医療・介護を一体的に考えていくという、その大きな改革のスタートの年だというふうに思います。一方で、今、お話がありましたように、労働法制についても新しい時代にふさわしい多様な働き方というものが可能になるように、すでに(日本)再興戦略などで明確にされている政策テーマを含めて、どういう形の新しい時代の、新しい働き方が可能なのかということを大きなテーマとして、厚労大臣として取り組んでいかなければいけないというふうに思っております。もちろん、エボラ出血熱対策とか、そういった危機管理的に重要な問題についても、当然、力点を置いてやっていかなければならないというふうに考えておりまして、いろいろございますので、また皆様方にはいろいろと御協力と御指導をお願いしたいと思います。


(記者)

 第五福竜丸の関係なんですけれども、昨年市民団体の情報公開で、第五福竜丸以外の船員の方の被ばくの状況というのが、厚労省の部署で公開されましたけれども、国会でも第五福竜丸以外の船員の方に関する健康の状況というのを調査すべきじゃないかという声が。厚労省の今の考え方としては、どのような取組をしようと考えておられるのでしょうか。


(大臣)

 かつて開示をされていなかったものについて、資料を開示したというところがまずスタートとしてあるわけで、それについて専門家に評価をしてもらおうということで、この資料について検証してもらうということを今我々は考えているわけでありまして、まずはそこからスタートということではないかというふうに思っています。


(記者)

 専門家の評価はいつごろから始めて、今後その評価をどうつなげるという見通しはありませんでしょうか。


(大臣)

 今、事務方の方でいろいろどういうことが可能なのかということを検討中でありますので、今後事務方の方からどういうまとめができて、どうするかということが出てくるんじゃないかなというふうに思っています。


(記者)

 障害年金のことについてうかがいたいんですが、障害年金に関してですね、日本年金機構が現在実態調査をしていますけれども、それとは別にですね、障害年金を受け取っている人が支給停止になったり、減額されたりするということが増えているということがあります。また、審査する認定も地域間で体制に大きな違いがあることが弊社の調べでわかったんですが、大臣はこの問題をどのようにお考えでしょうか。


(大臣)

 障害年金については、もうかねてからその在り方、今、2種類あるわけですけれども、それについていろいろな議論が出されていることは事実でありますが、同時に、大事なことはやはり障害を持ってらっしゃる方にとって、この障害年金が暮らしていく上の重要な糧(かて)だということであって、我々としてはその支給がきちっと適正に行われているかどうかということを絶えずよく見ていかなければいけないというふうに思いますので、今、御指摘のような問題があるのかどうかは調べてみないとわからないことだと思いますけれども、それは絶えず、きちっと支給をされているということがなされなければならないし、まずはその対象者としてもきちんと精査されているのかどうかも含めて、そして支払がちゃんと適正に行われているかどうかということについても見ていかなければいけないというのは、一般的に我々が気をつけなきゃいけないことだというふうに思います。


(記者)

 児童扶養手当にまつわる問題について大きく2点うかがいたいんですけれども、国立市にあるシェアハウスに住むシングルマザーが、同居人に男性がいるという理由だけで事実婚の実態はないんですが、事実婚という理由で児童扶養手当を打ち切られました。これは個別の案件ではありますけれども、児童扶養手当というのはひとり親の家庭にとって非常に大切な制度であるということを鑑みて、大臣の御見解をまずお聞かせいただけますでしょうか。


(大臣)

 今、御指摘のように、児童扶養手当はひとり親の方のためにあるものでありますので、その趣旨に合った形で適正に支給をされるということが大事だということはそのとおりだと思っています。シェアハウスというのは、私もアメリカに3年おりましたけれども、部屋をシェアするというのはごく当たり前のようにアメリカなどでは行われていますけれども、日本ではまだ比較的新しい制度かもわかりません。この児童扶養手当の支給に関して、事実婚の有無についての通知というのがございまして、それは本当に事実婚としてそういうことが認定できるならば、それはやはり実態に合わせなきゃいけないということだと思いますけれども、今回の場合には生活実態などが本当に事実婚なのかどうかということをやはり精査をしないといけないんだろうと思うので、形式要件で一緒に住んでいるからというだけでは、なかなかそれを打ち切るというのはそう簡単ではないのかもわからないので、いずれにしても、きちっと受給資格者の生活実態などを確認した上で、適正な支給手続きが行われているかどうかということをそれぞれ市町村がきちっとやっていただくということが大事なので、我々としてもそういうような形で対応を求めていきたいというふうに思います。

(記者)

 今の通知の関係で、30年以上前に出された厚生省の課長通知のことをおっしゃっていると思うんですけれども、シェアハウスなど新しい暮らし方に対応していないのではないかという、想定していないのではないかという指摘とか、そもそもそれを運用する自治体の方で、それを盾によく実態を調べないまま支給の是非を判断しているのではないかというような批判もあります。国立市議会では今回の件を受けて、国に何らかの現状を改善するようなアクションを求める決議というのを採択しておりますけれども、実際にその課長の通知を見直したりとか、あるいは新たな通知を出すとか、そういうような具体的な取組を進める考えというのはございますでしょうか。


(大臣)

 この通知を見る限りですね、例えば、「当事者間に社会通念上夫婦としての共同生活と認められる事実関係が存在しておれば」というような書き方をしているところを見るとですね、シェアハウスに住んでいることがそのことを指すかというと、なかなかそれは指さないんだろうと思うんですね、普通は。シェアハウスだけであるならば。ということであれば、ここに書いてあることを守っていれば、事実をきちっと調べた上で事実婚じゃないのに、もしこういう認定をしたら、それはやはりこの通知をきちっと読んでないんじゃないかというふうに受け取らざるを得なくなるようなこともあるので、これ自体はそんなに時代遅れになっているとは、事実婚が成立しているということの判断基準はここに書いてありますから、社会通念上どうなのかということを考えてみれば、だいたい行政の前線にいればわかるんじゃないかなと思います。もちろん、絶えず物事は検証しておくことは大事でありますけれども。


(記者)

 見直す考えというか、その在り方を検討することは、今、念頭にありますか。

(大臣)

 今、拝見する限り、すぐ見直さなきゃいけないような感じは持たないし、もし、シェアハウスで事実婚状態で住んでいるならば別ですけれども、そうじゃないということで、今回の報道を見るとですね、そうなっていますから、そこは行政がきちっと見ていくという、この通知に則って見ていくだけでまずは事足りるんだろうというふうに思います。もし、それでもまだ十分じゃないということがもし起きれば、またそれは考えるのかもわかりませんけれども。

40歳以上の8割…病気ドミノ倒し

2015-01-08 22:44:21 | 歯科

歯周病治すか死を選ぶか


日刊ゲンダイ 2015年1月6日

 40歳以上の8割がかかっているといわれるのが歯周病だ。手を抜いた歯のケアを続ければ、必ず進行する。そればかりではない。歯周病は、全身病も誘発する。死のリスクを高めることもあるのだ。

「歯周病を放置することは、ドミノ倒しの駒を風圧で一気に吹き飛ばすようなもの」

 こう言うのは、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の渡辺久准教授だ。乱れた生活習慣は、肥満、高血圧、高血糖、高尿酸を招く。やがて動脈硬化が進行し、心筋梗塞、脳卒中に至る。それらを一つ一つの駒とした場合、一つの病気が次の病気につながるドミノ倒しではなく、歯周病はすべての駒に対して影響を与える。つまり「あらゆる病気に関係する」ということなのだ。

 その理由は主に3つある。
「まず、歯周病による慢性的な炎症で出るサイトカインという物質が、血液を介して全身に運ばれます。一番のターゲットは、血管を形づくる内皮細胞で、それが病的に変形し、血管の直径が細くなり、血液の流れが悪くなる。そして動脈硬化に至ります」
米国では過去に「フロスorダイ」というキャンペーンが張られた。

 フロス(糸ようじ)で口腔ケアをするのか、それとも(動脈硬化を招き心筋梗塞、脳梗塞による)死を選ぶのか、という意味だ。同様に米国では、心臓病の手術の際、歯周病がひどければ先に歯周病の治療を行う。動脈硬化を引き起こす歯周病を治療せずにいれば、心臓病の手術のリスクを高めるという考えからだ。

「歯周病を起こすPG菌も問題です。血液を固める作用が強いPG菌が口内で繁殖して全身に運ばれると、血栓が作られ、動脈硬化を進行させます」

■症状改善は最初だけ

 歯周病の放置は免疫機能も狂わせる。
「歯周病菌が増えると、それを排除しようと免疫機能が働きます。歯周病菌が繁殖すればするほど免疫機能は過剰になり、菌を排除するための“処理細胞”であるマクロファージが、血栓を作りやすくするのです」
 (1)慢性的な炎症(2)歯周病の原因のPG菌(3)過剰な免疫機能――。いずれも動脈硬化を進行させるわけだが、1つだけでも問題なのに、それが3つも重なるのだから、どれだけ歯周病が危険な病気かが分かるだろう。

 歯周病の症状は、「歯磨きをすると血が出る」「歯茎が腫れる」「歯がグラグラする」「膿が出る」「痛む」など。症状が出ていないからと、安心してはいけない。

「歯周病の症状は階段式に出てきます。悪くなる、治る、悪くなるを繰り返すのです。症状がなくても、それは過去に症状があったことに気づいていなかったり、忘れているだけかもしれません」
 歯周病は、歯磨きなどで症状を改善できる「可逆性」でいられるのは最初のうちだけ。自覚症状が出てきた時にはかなり悪化していることも多く、一刻も早く手を打たなければ、もう元には戻れない「不可逆性」のレベルになってしまうかもしれないのだ。

「歯周病対策は、日常的なデンタルケアと歯科医院での定期的なチェックしかありません」

 今すぐ、始めるべきだ。

医療を変えるのは「バカ者」「よそ者」「若者」

2015-01-08 22:42:34 | 医療と介護
コラム: 裴 英洙の「今のままでいいんですか?」

日経メディカルonline 2014/12/26
 前回のコラムで「バカになる人、なれる人」を書いた。某役所のお偉いさんが記事をご覧になり高評価であった、と風の噂で知った。私の悪い癖に、ほめられると図に乗るところがある。よって、またまた今回も“バカ”関連で進めたい。ただ、“バカ”のみだと「バカの一つ覚え」になるので、今回はラインナップを増やしてみた。「バカ者」「よそ者」「若者」の3つだ。

 イノベーションを生み出す人材としてこれら三者が取り上げられることがある。既存の組織や世界では、過去の成功体験やこれまでのしがらみに固執するあまり、新しいシステムやモデルを作れず、停滞感や閉塞感が渦巻くことがある。組織の構成員が古い考えに固執したり続いている習慣を捨てられなかったりして、思い切った大きな変革ができない。医療の世界にもこの種の閉塞感や停滞感を感じている読者も多いのではないだろうか?

 医療の世界はネコの手も借りたいくらい問題が多く複雑で忙しい。ならば、ネコの手でなく「バカ者」「よそ者」「若者」の手を借りて、医療の諸問題を解決するヒントを見つけていこうではないか。まず、簡単に三者をまとめてみよう。

■「バカ者」:周囲から見ても、馬鹿と思えるくらい一途に一生懸命に活動する。目標に向かって行動していく強い行動力を持った人。または、旧来の価値観の枠組からはみ出る。

■「よそ者」:自分たちは気づきにくい視点を持つ。外部からのクールな目によって新しい価値を発見する。従来の仕組みを批判的に見ることができる。

■「若者」:旧来依然としたやり方にとらわれずに新たなことにチャレンジする。新しい文化やスタイルを自分たちも楽しみながら創っていく。若さという強力な体力・エネルギーを持つ。

 これら三者に共通するのは、「失敗を恐れない」ということだ。地位や名誉がなければ、たとえ失敗しても後悔をする心配はない。だから、「バカ者」「よそ者」「若者」ほど、大胆なアイデアと行動が飛び出す。そして、しがらみがないからこそ自由な行動が可能となる。ある意味、守るものが少ない立場でもあるので、捨て身の強さがあるのだろう。地域活性化の成功モデルをいくつか見ると、域外から来た若者の斬新なアイデアで地域が復興した、との話も聞く。私も時折、若く専門外の人が斬新なアイデアを出して「そうかその手があったか!」と膝を打つ場面に出くわすことがある。さらに、若さのパワーをフルに活かした一途な実行力に心を打たれることも多い。文化祭や学園祭のあの熱狂的なノリで物事を進めていく感覚なのだろう。
 と、このようなことを考えていたら、当社にインターンの申し込みがあり、まさにうってつけの「若者」が来た。

 東京大学病院研修医2年目の二宮英樹医師だ。福岡県出身の26歳、大学時代はアメリカンフットボール部の主将をしていた体育会系だ。ローテートしている科で貯まった2週間の休暇を当社のインターンですべて使い切るという驚くべき行動力、ある意味「バカ者」かもしれない。私だったら間違いなく南の島のバカンスへ逃避行をしているだろう。以前、本コラムでも書いたが(龍馬的インターンシップ奮闘記)、当社のインターンは病院経営者やヘルスケア企業経営者とのディスカッションなど、普通の医療現場では味わえない体験を積める。そのような場で二宮医師は物怖じせずにフレッシュでかつ独創的な意見を熱意持って議論に加わる。ディスカッションの場では、彼の意見に触発されてベテラン経営者たちの議論が盛り上がったのは言うまでもない。まさに、「バカ者」「よそ者」「若者」効果だろう。

 二宮医師とはインターン期間中に多くの議論を行ったが、その中でも彼が語った“今どきの研修医”に関する意見が印象的だった。今の研修医が日々触れる情報量は、我々が研修医だった頃に比べて圧倒的に多い。受動的・能動的に関わらずたくさんの情報に接するチャンスがあり、それら情報に接することで医療以外の世界に触れることができる。つまり世界観が多層的で幅が広くなっている。

 私の肌感覚としても、医療政策や病院経営、ヘルスケアビジネスなど、既存の医療界(臨床や研究)から外の世界に興味を持つ若者が多いように思う。ぜひそのような他の世界の空気を吸う機会を得てから、再び臨床現場に戻ることで、現場で起こる諸問題を解決する糸口を「よそ者」視点で展開してもらいたい。医療界の外部のみならず、いずれ医療界の内部からも「バカ者」「よそ者」「若者」効果で大きな変革が生まれることを期待している。

 と、ここまで書いて、隣からそのインターン生の二宮医師と当社社員が原稿をのぞき込んできた。

二宮医師:「ハイ先生も十分に『バカ者』『よそ者』『若者』の3冠王ですよ」

裴:「そうかなあ~、嬉しいこと言うじゃないか。40歳超えても『若者』とはね!」

社員:「二宮さん、社長を甘やかしちゃダメですよ、図に乗るので。でも、おまけで『準若者』ということで2.5冠王です!」

 30代前半の若手社員。社長に対しても物怖じしないフレッシュな意見、さすがである。

著者プロフィール

裴 英洙(メディファーム(株)創業者/顧問)●はい えいしゅ氏。1972年生まれ。金沢大学大学院医学研究科修了。外科医・病理医として勤務後、MBAを取得し2009年に起業。医業経営コンサルタントの仕事の傍ら、再建先で臨床医として医療現場に携わる。
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バカになる人、なれる人
日経メディカルonline 2014/11/20
 経営コンサルティングの仕事をするようになり、たくさんの経営者やリーダーに会ってきたが、その際に注意して見てきたことがある。

 「優れたリーダーの共通点は何か?」

 人は一定の組織に長く所属しているとその組織の文化や作法に馴染んでしまい、新たな視点を得にくくなる。いわゆる「思考が硬直化する」と言われる状態だ。ルーティンワークをこなすなら問題ないかもしれないが、日々新たな問題や疑問が起こるような世界、特に医療の世界での思考の硬直化は、価値創造の放棄につながる。リーダーはその硬直化を真っ先に回避しないとならない。
そこに危機感を持ち、組織活性化を心がけているリーダーには共通点があるように思う。それは「バカになれる」能力だ。ここで言う「バカ」とはネガティブワードではなく、現状の問題点を突破するきっかけとなる姿勢、と考えて頂きたい。では、「バカになれる」を、構成する三つの要素に分けて考えたい。読者の皆さんは、バカにするな!と思わずにお付き合い頂きたい。

1)柔軟な発想力
 「バカ=マイナスなイメージ」と捉えられるかもしれない。しかし、単なる「バカ」と「バカになる」は異なる。自らバカになることに対して「かっこ悪い」「恥ずかしい」と敬遠する方も多いだろう。しかし、本当に自分のため、周囲のためを考えれば、「バカになる」ことがプラスになるシーンは少なくない。仕事での行き詰まりやアイデア枯渇の壁に直面した際、普段の思考の中には「不可能と決め付けていること」が少なくない。そこで、不可能と思われる“バカっぽい”アイデアを出すような視点の切り替えや許容力がその突破口につながることもある。つまり、「バカになる」というのは、硬直的でなく柔軟で多元的な視点を持てるということだ。さらに、頭だけで考えるよりも実際に行動を起こすことがブレイクスルーを作ることもある。いい意味で「バカになり」何も考えずに手を動かすことが大切な時もあるだろう。

2)学び続ける力
 哲学者ソクラテスは「私は何も知らないことを知っている」と言ったという有名な話がある。何ごとも極めれば極めるほど奥が深く自分は何も知らないことに気付く。優れたリーダーは「知らないことを恐れない」。そして“バカになり”頭を下げて教えてもらおうとする。その結果、さらに極みに入っていく。人は「知らない」や「教えて」というと、「そんなことも知らないのか」と言われたりバカにされたりすることを恥ずかしいと思うことが多い。そのような不安は当然あるが、それを克服して素直に「知らない」と言える勇気が、その人の知識や見識をさらに高みに上げる。
3)部下を引き寄せる力
 組織のリーダーともなると、部下や周囲からは一目置かれ、そもそも近寄りがたくなる傾向がある。自ら進んでリーダーの懐に飛び込める部下はむしろ少数だろう。このように部下との関係性に硬直性が出てきた場合、リーダー自らが発信する言葉や行動が問われる。部下との間にある見えないバリアを自ら破れるかどうか、自分から部下の緊張をほぐす行動に出られるかどうか、がポイントだ。部下との距離感を縮める方法としてよく言われるのが、自分の失敗談を語ることだ。つまり、雲の上の存在でなく身近な存在であるリーダーを見せることで、部下は安心し、リラックスできる。「バカになる≒人間味を出す」とも言えるだろう。ただ、注意しなければならないことが一点ある。失敗談は多用しないことだ。リーダーが何度も多種の失敗談を語っていたら、『この人大丈夫かなあ?』と部下は不安になってしまい、逆効果となるだろう。

 三つの要素に分けて考えたが、意識的に「バカになる」ことで、柔軟な発想を獲得し、さらなる学びを得て、部下との距離が縮まる助けとなる。ただ、職場で突然バカになると「先生、大丈夫ですか?」と不思議がられるかもしれないので、まずは第3の要素の失敗談から開始することをお勧めする。

 と、ここまで書いて、隣から社員が原稿をのぞき込んできた。

 「ということは、先日の二次会のカラオケで昭和のアイドルを振り付け熱唱して、お店の方に注意を受けたのは、部下との距離を縮めるためだったのですか?」

 「もちろん、そうだけど……」

 「TPOを選ばずにバカになりすぎると、部下との距離はますます広がりますよ」

 このエピソードも次の部下を育てるための“失敗談”として取っておこう……。

安倍談話は“先の大戦への反省”で

2015-01-08 22:40:21 | 政治・社会・経済問題
田中秀征の政権ウォッチ
>世界からの誤解を解けるか

DIAMOND online 2015年1月8日

■田中秀征:元経済企画庁長官、福山大学客員教授

戦後70年の節目の年、2015年が明けた。
 安倍晋三首相は1月5日の年頭会見で“戦後70年”に触れ、内外に向けて新たに安倍談話を発出する意欲を示した。
 戦後50年の「村山談話」、戦後60年の小泉談話に続く、3度目の歴史認識に関する首相談話となる。
 記者会見で安倍首相は本年8月の談話の基調を語っている。
 それによると、「村山談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を引き継いでいく」と明言。さらに「戦後70年の節目を迎え、安倍政権として、先の大戦への反省、戦後の平和国家としての歩み」と語った上で、「今後アジア太平洋地域や世界のためにさらにどのような貢献を果たしていくのか」を談話に盛り込むことを強調した。要するに、談話を通じて安倍流の積極的平和主義を発信するというのだ。
 戦後70年はもちろん日本だけではなく、世界にとっても第二次世界大戦が終わってから70年を経た重要な年である。
 だから本年は世界でさまざまな記念行事が予定されているが、戦後に生まれ変わった旧枢軸国(日本、ドイツ、イタリア)などに配慮してそれなりに抑制されたものになるはずだ。
 だが、中国だけはどうやら別のようである。このときとばかり“戦後70年”を政治的に利用するつもりのように見える。
戦後70年の今こそ警戒すべき
中国の覇権主義
 中国、特に習近平国家主席は、戦後の世界秩序の形成過程に強いこだわりを持っている。
 中国では戦後の世界秩序(ヤルタ体制とも呼ばれる)は、戦勝国である国連の常任理事国5ヵ国による日本など旧枢軸国を封じ込める世界機構という認識が強すぎる。国連創設当時ならともかく、戦争に参加しなかった国や植民地から独立した国々が大勢を占める現在ではもはやそんな単純な構図にはなっていない。それに当時の中国は国民党政権であって現在の共産党政権でもなかった。
 中国は、声高に米国とは連合国としての同志であることを強調し、日本は共通の敵国であったことを想起させることに努めている。
 日中に亀裂を生み、さらに日米に亀裂を生むことに夢中になっている印象だ。
 日本は、安倍政権はこんな中国の意図にわざわざ口実を与えるべきではない。米国も当然同じような気持ちで心配している。
8月の安倍談話が
「集団的自衛権行使宣言」となる恐れも
 この点で、8月の安倍首相談話の「先の大戦への反省」は国際社会の誤解を解き、中国の覇権主義に水をかけるものと期待できよう。
 ただ、安倍首相の語る「積極的平和主義」は集団的自衛権行使と一体であろう。
 記者会見では「国際情勢が大きく激変する中で、国民の命と暮らしを守り抜くための新たな安全保障法制を整備する」として集団的自衛権行使に向かって進むことをあらためて語った。
 そうすると、8月の安倍談話は、世界に向かっての集団的自衛権の行使宣言と受け取られる恐れもある。そうなれば、国際社会は歓迎するというより戸惑いが先行することにもなりかねない。
 案の定というべきか。首相は総選挙での信任を拡大解釈している。
 集団的自衛権や原発再稼働問題についても「公約に掲げたことを実行していく責任を負っている」と断言。重要課題についての基本方針に国民が賛同したというのである。
 だが、本欄で指摘したように、安倍政権は4分の1の民意に支えられているに過ぎない。安倍流で言えば、それを「しっかりと」認識して必要な軌道修正をする必要があろう。

箱根駅伝の話で盛り上がった

2015-01-08 21:57:16 | 編集スクランブル
★景気を上向かせるには、地方で仕事が増え、賃金が上がり、消費増、生産拡大につながるサイクルが欠かせない。
★誰もが柔軟に働ける社会へ
「テレワーク人口」は、働く人の17・3%。
自営型と雇用型のテレワークがあるが、「雇用型テレワーク」を増やすことができれば、会社を辞めずに、柔軟に働き続けることができる。
そのためには、企業が変わる必要がある。
企業を変えるには、社会全体なの大きな動きが必要。コンサルタント・田澤由利さん
★昨年5月1日現在で18歳未満の居所不明児童が2908人。
「児童虐待は、何か特別悪い人間やることではなく、気の弱い、優しい人が、何かのきっかけで陥ってしまう事例もある」東京・文京区家庭支援センター担当課長・鈴木秀洋さん
★立春(2月4日)を過ぎたら、暦の上では春。
だが、体感温度は低く寒さが余るから「余寒」
日本語ならではの情感豊かな言葉である。
★今日(1月8日午後7時30分)の会合で箱根駅伝の話で盛り上がった。
皆さんが感動したと述べていた。
青山学院大学は総合優勝。
青山学院大学は復路で区間賞を連発するなで記録的な快走をみせたため、鶴見中継所では5校が繰り上げスタートとなる。
★「百人一首」が伝えるもの
「花の色は移りにけりないたづらに我が身世にふるながめせしまに」小野小町
「ちはやぶる神代も聞かず龍田川から紅に水くくるとは」(在原業平)
意味がよく分からなくても言葉が美しく響くので、五七五七七の心地いいリズムにのって、歌の美しさを感ずる日本人というのは実に不思議だと思います。冷泉家貴実子さん
★65歳以上の1人暮らしの人のうち、他人と会話する機会が「2週間に1回数以下」男性16・7%、女性3・9%。
妻と同居男性は4・1%。















利根川堤防から雪の富士山が見えた

2015-01-08 08:31:37 | 雑記・断片・映像
知人中川さん(仮名)の家の隣の取手制作所(仮名)は3、5、7の3日間、午前5時ころ電灯が灯り徹夜であった。
昨年も同様で、新年早々からの徹夜、ご苦労さんである。
月明りが中川の庭を明るく照らしているのかと思ったが、工場の2階からの灯だった。
6日、7日、利根川の堤防から富士山を見ようとしたが、空振だった。
散歩は午前4時代~5時代なので、富士山を見るために、7時30分ころ利根川へ向かった。
6日は風が強く、雲は吹き飛んだと思ったが、上空周辺だけが晴れ、東の空も西のも雲が垂れ込めていた。
7日は快晴であったが、富士山の周辺は曇っているようで、富士山は姿を見せない。
今朝の取手は、冷え込み6日の午後に降った雨の溜まりが凍っていた。
そして、今朝の8日取手は、午前7時30分、利根川堤防から雪の富士山が見えた。
東京スカイツリーも見えた。
双眼鏡も持参したので、出会った子犬を連れた男性の人に「見てください。東京スカイツリーも見えよ」と双眼鏡を覗いてもらった。
「あれが東京スカイツリーですか?よく見えますね!」と感嘆していた。
「散歩で景色を見ているのですね」とその人は双眼鏡を返しながら笑顔となった。
「台宿の丘からは、牛久の大仏様も見えます」と教えた。






取手の定年した友人、知人が働いていたNEC千葉県・我孫子工場を利根川堤防から遠望する。
2015年1月8日午前7時25分ころ


命には限りがある

2015-01-08 06:51:27 | 編集スクランブル
★環境の改善に必要なのは、一人一人の意識改革である。
「自然との共生は、人間の側から始まる」
「人間と環境の調和を促す哲学、理念」
★環境教育のステップは、1)現状を知り、学ぶ2)生き方を見直す3)行動に踏み出す。
“草の根行動”の大切さを伝える。
★今年のえとは「ひつじ」
動物の羊であり未とも表記される。
未は未来の未でもあり、木の枝葉が茂る形を表しているそうだ。
未来へ躍進する年である。
★「相変わらず」では空転、停滞。
再生の気持ちで飛躍したい。
★命には限りがある。
だから、日々を大切にしたい。
★「結果が出ない努力はあっても報われない努力なない。結果が出る時期は人それぞれ。努力したことは必ず自分の力になる」小学校6年の時、担任の先生がくださった私への宝物の言葉。静岡・浜松市中学1年大杉明日香さん
★水たまりでなく、空を見よう。雨が目に入るだろうが、上を向く。
ほんのわずかな雲の切れ間からも、青空が見える。
「燃えよ剣」(司馬遼太郎)を読んで-宮城県・利府町高校1年平岡凛さん