ノリの東京の友人の生きる糧(福岡編)

日々のちょっとした楽しみや悲しみを徒然に語ります。

見事なトリビュート作品 ~ ATOM(アトム) ~

2009年10月24日 | 映画
 私には『この人のアルバムが発売されたら必ず買う』と言う応援している歌手はいないので、ここ数年は購入するCDのほとんどがトリビュートアルバムです。私の好きな歌を他の歌手がアレンジを加えて歌っているのを聴くのは気分が変わって新鮮です。

 トリビュートアルバムの一番良いところは、オリジナルを作った歌手に対するリスペクト(尊敬)を感じるところです(一部のファンが激怒したグループ魂の近藤真彦トリビュートの『ギンギラギンにさりげなく』みたいな例外はありますが・・・)。名曲がいくつものバージョンに広がっていくのはファンとして嬉しいですね。


 先日観た映画の『ATOM(アトム)』も、手塚先生と『鉄腕アトム』をトリビュートした見事な作品でした。その作品の中には確実にオリジナルへのリスペクトを感じることができました。このクオリティならば『手塚治虫生誕80周年記念』を名乗る資格があると思います。全くリスペクトを感じることができなかった『MW(ムウ)』とは違います。

 私が本作を『トリビュート作品』と言ったのは、細かい設定がオリジナルの『鉄腕アトム』とかなり違っているからです。『原作:手塚治虫』と言うよりは『原案:手塚治虫』と言う感じですね。『原作』と『原案』では微妙に違います。

 そんな感じだったので、映画が始まってすぐに、私の知っている手塚先生のアトムとは別のアトムだと割り切って楽しく観ることにしました。オリジナルへのリスペクトを感じるのに、無理に腹を立てて設定の違いの粗探しをしながら観ても楽しくないですからね。割り切って楽しんだ『ドラゴンボール・レボリューション』を観た時と同じです。

 まぁ、50年以上前に書かれた作品の設定を、2009年の現在にそのまま映画に取り入れても古臭いので、設定変更を行なったのは仕方がないでしょうね。
 どうせならば、CG化すると異様なお茶ノ水博士の大きな鼻を小さめに変えてもよかったと思います。あれは変です。1人スクリーンから浮いていました。

 CGに関しては、ピクサーやドリームワークス等の映画と比較しても見劣りしない出来でした。少し年齢層が上がったアトムの顔にもすぐに慣れました。違和感は全く覚えなかったですね。上戸彩さんのアトムの声も合っていました。

 シナリオに関しては子供にも判る勧善懲悪モノだったので、40歳を過ぎたオッサンの私には少し物足りなかった感じです。
 ただし、私の好きなアトムのエピソードの『アトム今昔物語』やロボットの権利問題に関する重めの話をいきなり映画化してもヒットしないと思うので、そこらへんは次回作かスピンオフ作品に期待します(今回の設定だとアトムの両親や妹のウランや弟のコバルトの登場は難しそうです)。

 以上が『ATOM(アトム)』の感想です。私の評価は☆3つです。
 子供向けの作品だったので、あまり作品にのめり込めなかったのは仕方がないですね。

 できれば、私がアトムよりも好きな『三つ目がとおる』をCG化して欲しいですね(アトムは優等生過ぎます)。あの作品ならば『インディージョーンズ』並みの古代遺跡を巡る冒険映画になると思います。子供も大人も楽しめますからね。なんなら実写版でも構いません。誰かチャレンジしてくれないですかね。
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