六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

ハロウィン

2005年10月31日 | 日々のこと
 近所のDIYセンターに行ったら、花の売り場にかわいらしくくりぬいたカボチャ等が飾ってあって、販促ビラにこう書いてあった。

 「ハロウィンは、西洋のお盆です」

 ・・・。ちがうと思う。

 ハロウィンって、しいて言うなら、鎮守の神社の秋祭り(収穫祭)と子供向けイベントの肝試しが合体したみたいなもの、じゃないかなぁ?
 「霊魂が世に戻ってくる」ったって、ニュアンスが全然ちゃうやん。

 もしかして、この販促ビラを書いた店員は、お盆の、切ないようなあったかいような、祖先や土地とのうっとうしくもあり安心でもある《つながり》を再確認するニュアンスを、よく知らないのでは? お盆をやらないお家に育った人かも。
 でなければ、ハロウィンを本当には知らないか。

 ま、ハロウィンも所詮、クリスマスやバレンタインと同じく、単なる商売上のイベント日に過ぎないわけですけどね。

本日の読書

2005年10月29日 | 読書
 寝坊した。
 おかげでダーリンは自分で紅茶を淹れ、朝食は抜きで出かける羽目に。
 あーゴメンナサイ。

 理由は、前の晩にダーリンが購入してきたマンガ「三丁目の夕日」のせいです(笑)。

 先日「蝉しぐれ」を観に行った時、映画館では「ALWAYS 三丁目の夕日」の予告をやっていた。「これは観たいな~、外せないカンジだな~」とやたらソソられていた私。そこでダーリンが、親切にも原作本(というか、元ネタ本?)を購入してきてくれたのだった。

 いやぁ、何とまぁ・・《直球》なマンガでしょう(笑) あまりにストレートで、ひねりもウラもないとゆーか・・そのまっすぐさに心が洗われるような気がしました。
 いかに自分が、知らず知らずのうちにひねくれ汚れて、すぐに物語のウラを読もうとするような、つまんない大人になっちゃったかを思い知らされる気がして・・

 夢中で読んでいたら、通常の就寝時間を1時間近くオーバー。よって慌てて就寝したため、目覚ましをかけ忘れた、というわけです。

 寝坊すると1日が短いよぅ・・

タヌキ

2005年10月26日 | 自然関連
 昨日はタヌキを見ました。

 日没直後の住宅地。駅まで徒歩15分ほどのブロック、2本向こうは幹線道路。家庭菜園が点在し、近くにはかなり広い緑地公園もあるものの、道路と建物に囲まれていて、河川敷や田園、里山といった、より自然の残る区域にはかなり遠い場所。
 こんなところにいるなんて。
 このコ、このあたりに棲んでるのかしら。それとも、迷子ペット?

 私の視線を感じていったん植え込みの中に隠れたものの、ずぅーっとガサガサごそごそ動いている。音で大体の居場所や動きが分かってしまう。タヌキってよく知らないけど、こんなに粗雑な動物・・? これに比べたら、他人に警戒心をもつ飼いネコのほうがよっぽど野生動物っぽいぞ。
 
 1分くらいじっと立って待っていると、またひょこっと植え込みから顔を出した。あたりをうかがって、私の姿があるにもかかわらず、植え込みから出てきた。とがった鼻面、ぱっちりの黒目、もこっとしたおしりと細い四肢、ぱたぱたとした独特の足どり。う~んカワイイ。
 2車線の道路の向こう側に渡りたい様子で、しきりとそっちを見、私の方は見向きもしない。夜の住宅街なので車はそんなに通らないが、歩行者はいて、いましも作業服を着たオジサンの集団が、声高に談笑しながら近づいてくる。その野太い声にも全く動じないタヌキ君。人馴れしすぎ。

 結局、何が理由かは分からないけど道路横断はあきらめた様子で(その間、車は全く通らなかった)また緑地公園方向の植え込みに消えて行きました。

 この辺に棲んでいるのか、迷子かは分からないけど、車にだけは気をつけてね、タヌキ君。

リバーダンス

2005年10月25日 | 舞台
 昨日は、リバーダンスを観ました。

 これは、舞台芸術という枠内の感動よりも、《祝祭の高揚》の方により重点のある観劇体験かな。

 連想したのは、過去にツアーで行った「阿波踊り」見物と、「おわら風の盆」見物でした。
 前者では、観客席でおとなしく見物しながらも「踊るあほうに観るあほう、同じあほなら・・」という誘い文句をつくづく実感。(お、踊りたい・・ムズムズ)
 後者では、ちょっとためらったけど、駅前広場で観光客向けにやっていた「踊り体験教室」に参加しました。恥ずかしかったし、ちっとも上手く踊れなかったけど、それでも町の人と一緒に踊れてすごく充実感があったし、親近感も湧いて、参加してよかったと満足しました。

 アイリッシュダンスなんてもちろん踊れないけど、でも一緒に拍手し足踏みし体を動かしたいという衝動が湧いてくる・・《誘い込まれる》舞台でした。
 たとえば黒人霊歌のように、和太鼓や《よさこい》のように。魂に寄り添うように存在するこういう芸術のもつパワーって、共通してるんだなぁと思いました。
 

靖国参拝

2005年10月18日 | 日々のこと
 朝のニュースで、飛び込み原稿。「小泉さんが今日、靖国に行くそうです。」それだけの情報をリピート。詳しく分かり次第、続きをお伝えしますって、地震情報かや?

 昼のニュース。「今日にした意味は?」って真っ先に、さも何か(外交のかけひき含めて)あるように言うけど、まずは「今日は通常日じゃなくて、神社の秋の例大祭初日ですが」ってこと(問い合わせればすぐ分かるんだから)先に事実としてソレをコメントしてから、「しかして真意は?」みたいな文脈にするべきじゃないのかなぁ?
 何か、マスコミが待ってましたと騒いで事を荒立てて、外交・内政問題にせねば、みたいな熱心さを感じちゃうのは気のせいでしょか?

 報道を繰り返し繰り返し聞いていると次第に、賛否を問わず皆が口々に言う「アジア諸国」って、どことどことドコのことよ、ってツッコミたい気がしてくる。
 正確に報道するなら原稿は「アジア諸国に配慮して」じゃなく、「アジアの特定国に配慮して」「アジアの二国に配慮して」とするべきなのかもーなんちゃって。

 スーツ姿でポッケからお賽銭、一般参拝者と同じく拝殿前でそそくさと、私人を強調しての参拝をするなら、せめて手水と二礼二拍手一礼はして欲しかったです。あれじゃただの、お作法を知らない行儀の悪いおっさんみたいやん。
 もし外国の宗教施設に行ったら、たとえその宗派の信者じゃない外国人だって、作法にのっとり、たとえ皇王侯貴族であっても裸足になるとかベールを被るとかするのに。
 自国のエライさんが、自国の宗教のお作法を無視するなんて。
 政治のために仕方ないとは言え・・って、よくよく考えればそれって、国民みんなが小泉さんから「あなたがたは文化より政治が大切と思っているんでしょ?」って言われてるみたいで、何か不満~。

 ま、神さまは「別に形にはこだわらないよ」って、人間達の右往左往を微笑んで見てらっしゃるとは思いますが~。

本日のロマンチック

2005年10月16日 | 日々のこと
 週末、ダーリンが、仕事帰りにサライを買ってきた。
 いい特集だなぁ。ページを1枚めくってはうっとり、1枚めくってはボンヤリ。・・あ~行きたいよう、秋の大和路。
 秋の陽を照り返す柿の葉の乾いた色、高い空、静まり返った畑と遠くで烏の声、人の影。ダーリンとふたりで、畑の中の道を、寺塔を遠くに見ながらほてほて歩く。民家に影を落としている木々が途切れて、姿をあらわすのは石舞台か酒舟石か。広々と清々しい橿原神宮の境内で深呼吸・・う~ん、ロマンチック~。
 あるいは奈良公園のざわめき、鹿たちの伏せた目、東大寺、興福寺の五重塔、猿沢の池のほとりから奈良町へ・・あー行きたい行きたいすぐにも行きたい~。

 と、思っているのはダーリンも一緒だったみたいで、もしかしたら来月あたり、奈良旅行が実現するかも~!

 がんばって、仕事しよう。

秋の庭 2

2005年10月15日 | 日々のこと
 朝晩の湿り気をおびた冷気に残り香をたっぷりと含ませて、金木犀が散りはじめました。
 それにしても、金木犀の花びらというのは、なぜこんなにも可愛らしく出来ているんでしょうね。独特の色あいといい、小ささといい、もちろん香りといい、毎秋いつも感心してしまいます。こんな美しいものが、この世にはあるんだなぁ・・何か《意志あるもの》の存在を思わずにはいられないのは、こんな時です。
 その小さな花を惜しげもなく地面に散らして、秋が、あるいてゆく。

 あちこちにニョキニョキ生えだしてて、夏以来「これは何か・・?」と疑問に思っていた草、咲いてみればホトトギスでした。お隣もそのまたお隣でも、ホトトギスの花盛り。今年は当たり年か何かかしら?
 
 ムラサキシキブの濃紫は、今が一番美しい。
 もうじき、冷気が増すにつれて、ピラカンサスの赤が鮮やかになってくるでしょう。
 あの赤が、何故かとても胸に痛かった時期があります。あの心の痛みはいったい何だったんだろう・・ただの《秋のメランコリー》? 今はもう、そんなことはないけれど。

 久しぶりにキジバトを見る。そういえば夏にはあまり見かけなかった気がする。この辺りではこの鳥は、季節移動とかするのかな? 
 今朝は階段のそばで《ねじ巻き鳥》が鳴いていた――村上春樹が《ねじ巻き鳥》と名付けた鳥はコレではないかと、私は勝手に考えている。だって鳴き声が、ねじを巻く音に似てない?
 私が育った地方には、この鳥はいなかった。だから中学生の時、東京(昔の田無市)に数日滞在して、暮れ始めた空を群れで飛ぶこの鳥を初めて目撃した私は、「すごい!東京には青い鳥がいる!」と思ったものだった。
 しかも、メーテルリンクの「青い鳥」に出てくる、気がつけば青くなかったり死んでたりする、沢山のニセ青い鳥みたい・・田舎の人間が憧れる《東京》とは、実際そういう場所なのかもしれないなぁ・・なんて生意気な事も考えていた子供でした。

 あの頃は、将来その東京に住むことになるなんて、思ってもいなかったなぁ。


本日の脱力

2005年10月13日 | 日々のこと
 朝のニュースの芸能コーナーで、和泉元彌がこんなことに・・・

 ご本人的にはいろいろ考えがおありとは思いますが、わたし的に言わせてもらえれば、何というか・・ナメてると思う、この人。狂言界のことも、格闘技界のことも。
 そういう《高いところにいる人(しかも端正な顔立ち)》がブチのめされて地べたに這いつくばり壊れていく姿を、舌なめずりして楽しむ人種(含マスコミ)がいる。むざむざとその悪意の餌食になりに行くようなものじゃない?
 どんな《ステージパフォーマンス》を目指すのか知んないけど、そもそも披露するような内面をアンタは持ってたっけ? ドタキャンとダブルブッキングという、神聖な舞台をないがしろにする行為を繰り返し、宗家だか本家だかと争っていたあの騒動で、そのあたりはかなりアヤシイと私は疑いの目で彼を見ている。

 それとも、彼がナメてかかっているのは自分を含む世界全てで、もう堕ちるところまで堕ちようとでも考えているのか。
 そんな姿は、別にテレビで見なくてもいい。そういう生き方をしてしまう人なんてごまんといる、珍しくない。

 古典芸能にしろ格闘技にしろ、その道を究めようとする背中を、私は美しいと思う。あくなき探究心からほとばしる汗が、美しいと思う。私が、お金を払い時間を費やしても見たいと思うのは、そういう姿だなぁ。

映画「蝉しぐれ」

2005年10月12日 | 映画
 「蝉しぐれ」を観ました。
 藤沢周平、泣かせてくれます。
 ・・と言っても、この人の本、読んだことは無いんですが 剣にまつわるある種のファンタジーが、この作家の持ち味なんでしょうね。そゆとこ、嫌いじゃないです。

 映像は、自然や農村の風景がとにかく美しく撮られていて、アングルとかも監督のこだわりが随所に感じられ、なかなか見ごたえがあったと思います。美しい日本の景色が堪能できます。
 でも少し凝りすぎかな?みたいなショットも。雷におびえる娘さんは、雨戸をすぐに閉めると思うぞ!みたいな(笑)映像的にはオイシイけどね。

 最後のエンドロールの文字の色が、なぜか目に沁みました。よく覚えていないけど、黒じゃなくて、濃紺みたいな濃緑灰みたいな不思議な色。洗いざらした墨染めの衣みたいな。すごく日本的な色だなぁ、凝ってるなぁ、と、流れていく文字にしみじみと見惚れておりました。
 ・・しかし、キャストの中に「蛭子能収」の文字を見つけたとき、客席のあちこちで、かすかなどよめき(?)が上がったのには笑ってしまった。
 え・蛭子さん、ドコに出ていたの・・? 何の役で・・?
 いろいろお仕事されてるのはいーけど、蛭子さんほどの有名人が、ドコの何役かも分からない形で出演するのって、あんまり意味ないんじゃ・・何か、事務所的なカンケーでもあるのかな?金銭のモンダイ? などなど、野次馬根性が湧いてくる・・

 作品中の小道具や装置、台詞などの細部に、ダーリン曰く《玄人ウケ》するものが折り込んであって、ニヤリとします。たとえば、緒形拳扮する父が、畑から収穫する茄子。あんな小さいのを採ってしまうなんて、と思いますけど、アレは庄内地方特産の茄子で、あのくらいの大きさで収穫する品種なんだそうです。ちゃんと考えてあるんだぁ。

 それにしても、映画の宣伝で、「一人の人を、20年間想い続ける」ってあたりが強調されていたので、そういう映画かと思ったら、ちょっと違いました。
 いや、違わないんだけども。何というか、作品を貫く一番のテーマは、果たしてそれ・・なのか?ってちょっと首をかしげました。
 これから観られる方もいらっしゃるとアレなんで、ハッキリは語りませんが、前回の藤沢周平モノ「隠し剣 鬼の爪」でも、同じ疑問をもちました。「隠し剣・・」では「身分違いの恋」ってところばかりが強調されてたけど、実際の作品は「剣」というひとつの象徴的なものに投影された男の目線、そこに絡みつく幻とも現ともわからない陶酔感としがらみとが、物語のメインテーマだった。「蝉しぐれ」も同じく、そんな「男の」物語なんだろうと感じた。
 でもそこを強調すると、女性客が呼べないとかゆー興行的な問題が? それとも映画関係者の目には、これはやはり「究極の恋愛映画」みたく感じられる作品であって、私の感じ方のほうが変なのかしら・・

 ともあれ、観て損はない作品だと思いました。

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本日のテレビ

2005年10月07日 | 日々のこと
 何回も見てて、ストーリーも場面も充分知っているのに、地上波でやっているとつい見ちゃう映画がある。「バックトゥザフューチャー」シリーズも、そのひとつ。
 タイムパラドックスものは楽しいよね、と話していて、ダーリンも私も、ハインラインの「夏への扉」がお気に入りと判明する(名作中の名作だから、不思議はないか)。

 NHK「ハルとナツ」。最終回の本日は、「そうくるか!」のオンパレードで、噴き出してしまうこと多し。途中は、けっこうジーンとくる場面や台詞もあったんだけどなぁ。
 ともあれ「在外邦人であること」のいろいろを想像して、興味深かったです。国を離れること、国を捨てること、国に捨てられること、異国で国を感じること・・国とは、何か。
 そう考えた時、自国における参政権が無いと聞く在日韓国人の方たちの思いや苛立ち、鬱憤が、少しは想像できる気がしました。(・・でも、それを日本に向けるのはやつあたりだからヤメテね 自国の政府に訴えて下さいな)

 民家の押入れからニシキヘビ。
 その体験談をぜひ、再現VTRで見たい!と、これまたダーリンと意見が一致。

本日の見まちがい

2005年10月04日 | 日々のこと
 温ったかいものが嬉しい季節になりました。

 そこで、ホットドリンクのバラエティを増やそうと思って、ドラッグストアを覗いてみました。

 ・・あるある。●○茶・・△▼湯・・あ、コレはカゼ薬入りかぁ・・ふつうの飲料で良いんだけど・・おー、コレも美味しそう、どれにしようかなぁ・・

 ・・と、ひとつの飲料が目に止まった。外袋には「板藍根入り」の文字。
 ふりがながふってあったが、初めて見る単語だったので、思わずこう読んでしまいました。

 「バンコラン入り」
 ・・そりゃ、スゴく効きそうな気がする・・(何に?) 

(分かる人にだけ分かる話ですネ・・笑)