六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

ダライ・ラマ14世 訪日

2008年10月31日 | 文化・社会
ダライ・ラマ訪日 28年ぶり外国特派員協会で会見も
 チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世が31日午前6時半ごろ、成田空港に到着しました。

 30日にニューデリーを出発したダライ・ラマ14世は午前6時半ごろ、成田空港に到着しました。ダライ・ラマ14世の来日は12回目で、11月3日には28年ぶりに外国特派員協会で会見し、チベット情勢などについて話す予定です。会見の後はそのまま福岡に向かい、福岡県仏教連合の35周年記念行事に出席します。その後、再び東京に戻り、11月6日に両国国技館で講演を行い、チベットへの支援を呼びかけることにしています。
[31日12時18分更新]ANN


 6日の両国国技館の講演に、私も伺う予定です。
 有休もとった!
 猊下のお話をナマで伺うのは初めてなので、すっごくワクワクしています。

 ・・と同時に、ちょっとだけビクビクもしている。
 時間がこれだけ経って、中国共産党政権が「会話をする」と表明したのは結局ペテン・・もとい、ペキン五輪の外面をつくろうためだけだったことが次第に明らかになってきている現在。猊下はそのことをどう語られるんだろう。・・っていうより、そういう中国と、日本はこれからどう付き合っていって欲しいのかと猊下から希望が語られた場合、日本国民である私たちは果たしてそれに応えることができるだろうか・・という絶望的な無力感の予感に、ちょっとだけ怯えているのだ。
 午前の報道は少し取り上げたみたいだけど、夜のニュース系は猊下の来日をほとんど伝えていない。マスコミもこうだし、政治家たちなんかオールスルーだろう。こんな腰砕けな媚中社会で、本当に申し訳ないし情けないと思う。

 慈悲深い猊下は、私たちを責めたりはなさらないだろうけれど。

芸術の秋 1

2008年10月25日 | 舞台
 前売りを買って楽しみにしていた「大琳派展」(会場:東京国立博物館 平成館 開催期日10月7日~11月16日)に、早速行ってきました。

 ちなみに「これから行こう」と思われる方は10月28日以降にした方がいいかもしれません。
 というのは。チケットの図柄にもある、有名な「風神雷神図屏風」。俵屋宗達がまず描き、それを尾形光琳が模写、さらに酒井抱一、鈴木其一がそれぞれの想いと技量を傾注して新たな模写を描いた。
 その4種を並べて一度に鑑賞できるのは、28日以降になるらしいんです、展示できる日数が限られているらしくて。私たちが行った日は、宗達が無くて、光琳、抱一、其一の3つだけが並んでいました。
 私はこの「風神雷神図屏風」はオリジナル(?)の宗達が一番好き。でも、過去に「宗達と光琳」「光琳と抱一」を並べた展示は見たことがあるので、今回宗達が無くてもまぁいいやって感じでした。其一の風神雷神は初めて観れたので、それが良かったです。

 前回この平成館で観た「日本美術の巨匠対決」も面白かったけど、今回の企画は琳派の流れがすごく分かり易くて、堪能できました。メインにとりあげられた「本阿弥光悦」「俵屋宗達」「尾形光琳」「尾形乾山」「酒井抱一」「鈴木其一」の中で、私のお気に入りは抱一。風神雷神図屏風の裏に描かれた夏秋草図は何度観ても見飽きることがありません。
 ・・でも、抱一の作品全てが好きってわけじゃないところがビミョー。カキツバタと八橋の図なんかは断然光琳の方が鬼気迫る感じで良い(←今回はこれの展示はありませんでした)し、歌仙図は其一の模写の方が良かったな。宗達のドカッとくる迫力もあいかわらず良いですのぅ。

 琳派って、ひとりひとりが自らの方向性をハッキリ持ちつつ、世代時代をこえてゆるやかに呼応しあっている、そのおおらかさが、何とも気持ち良いのです。伝統とか格式とか様式とか徒弟見習い忍従云々といった暗さの気配があまり感じられないあたりが気楽というか。あまりに立派すぎない心安さがほっとするというか。

 でも、それオンリーだけだと物足りなくって、キリキリと弓を引き絞るような究極の精神性を感じさせる芸術も見たくなったりするので、鑑賞する側はゼータクでワガママですよね

秋のはじまり

2008年10月06日 | 日々のこと
 一昨日、香りは気配もなかった。昨日も自転車で通ったが気づかなかった。
 今朝、雨に濡れた道にオレンジ色の花がまかれていた。黄金色の香りが降ってきた。

 スーパーの鮮魚売り場に並ぶ秋刀魚が、1匹100円になった

 蒸し鍋を使ってカボチャプリンを自分で作った。

 フローリングの部屋に暖かいキルトのラグを敷いた。

 秋、ですね
 

お勉強会

2008年10月05日 | 文化・社会
 昨日今日と、秋晴れの良い天気です。

 こんな朝は小学校の運動会を思い出します。
 運動は特に得意でも苦手でもなかったので、運動会はイベント(つまり勉強の無い日)としてフツーに楽しみにしてた子供でした。
 ・・でも、なにしろ長い。子供にとっては、丸1日ってのは長い。自分の学年以外・・つまり知らない子たちの競技が延々と続くんだもの、飽きる飽きる。自分のクラスに割り当てられたシートの上にずっと座ってる子なんて、多分半分くらいしかいなかったと思う。みんな、父兄のところに行ったり、他のクラスの子たちと固まってしゃべってたり、自分の次の出番が来るまでてんで勝手に行動していた。先生方も、競技の集合時間にちゃんと集合すればそれでいいやみたいな感じで、注意されたことなんてなかったな。
 当然ながら私もウロウロ。学校のグラウンドから勝手にはみ出し、何をしていたかというと、となりの田圃で男の子たちと「イナゴ獲り」
 私は、イナゴは喰えん子供だったので、持って帰ったイナゴが佃煮になってその日の夕餉の食卓に上り、大人たちから「好き嫌いなく食べなさい!」とか叱られると「イヤ~食べない~」と大泣きする羽目になるのだったが(笑)それでも毎年の運動会はイナゴ獲りが楽しくて、競技の思い出よりも、金色の刈田にふりそそぐ陽光と青空の爽やかさが脳裡に鮮やかによみがえってきます。

 ・・こんな良い天気。お出かけしないのはもったいない。
 そう思ってネットをみてたら昨日10月4日はチベットのお勉強会があるっていうので行ってみました。
 【最新現地事情】10/4(土)勉強会「チベットの民族と文化を訪ねて」(幸島司郎、渡辺一枝他 於:文京区民センター)
 会場に集まったのは多分100名以上。盛会だったと思います。

 私は実はプログラムの(1)講座「チベット=ヒマラヤの自然と氷河」 講師:幸島司郎(京都大学野生動物研究センター教授) が楽しみで行ったのです。チベットにおける保全生物学的なエピソードがちらっとでも聴けたらええな~・・と期待して行ったのですが、ちょっとそれは無理な要望でしたね ご専門が、人のいない氷河の上に展開する自然生態系なのですから。純粋に、氷雪の上に展開する驚異の生態系のお話だけで、それはそれで面白かったです。

 そうそう、そのお話の流れの中でサラッと「チベットは標高の低いところは乾燥し、高いところは緑がある」とおっしゃっていて、「それはナゼだ」と私のセンサーが反応。多分、過放牧との絡みがあるのでは・・と思っていたところ、やはりそう考えた方が会場にいらしたらしく、最後の質疑応答のコーナーで過放牧の話が出た。しかし、MC担当の方はこのあたりのことはあまりご存知ないらしく、中共政府は定住化政策が自然にやさしいと謳っているが本当なのか、みたいなハンパなプロパガンダ批判にとどまり、議論が深まらないのがもどかしかった。
 ダライラマ14世猊下だって「焦眉の課題は人口問題です」と言い切っておられるのに。

 フリーチベット関連の集会に出たり、ミクシィなどで起こる議論でいつも感じるこのもどかしさ、物足りなさ。

 皆、チベットに対して非常な愛情と熱意と共感をもって取り組んでいる。でも熱意のあまり、世界の中で歴史の中でどういう位置づけを狙い、どんな戦略をもってことに臨むべきなのか・・といった冷静な議論にまでなかなか至らない感じ。

 確かにラサは今、表面的には穏やかでも内実はたいへんな状態らしい。作家の渡辺一枝氏が涙ながらに報告する、ラサの「檻のない監獄」状態。
 まず、機内持ち込みの手荷物はおろかトランク預けの荷物にも、液体や粉のものがあれば没収。空港に迎えに来る旅行会社の車には、監視カメラと盗聴マイクは常設。しかもそのレンタル料(60元)は、つけられた車の所有者が払わなければならないそうだ。さらにタクシーにいたっては、密告用の電話もついているとのこと。
 街には、交差点やバス停など要所要所に兵が立ち、巡礼路にも6人一組の軍人が周回し、有料公衆トイレの入り口役も、かつてはおばちゃんだったのに、今は兵士がやっている。
 道端にはキレイに植えられた花壇、並木。・・その美しくおだやかな街の表情の陰で、今なお寺には僧侶の姿は戻っていない。外国人に話しかけられると怯えて口ごもる現地の人。どんな迷惑がかかるか分からないと、友人を訪ねるのもためらわれたとのこと。
 それでも、現地の人はどこからか情報を得ていて、亡命政府が呼びかけた8月30日の世界断食法要のことを知っており「私も断食します」とコッソリ語っていたそうだ。

 ・・たしかに現状は酷い。こんな《平和の偽装》は許せないと思う。
 じゃあ、どうするのか。どんな戦略を用い、どこに可能性があるのか。日本という外国に住む私たちにできることは何か。そういった希望や展望を語る人のないまま、集会が終わった。
 うぅ~む・・
 良い天気なのに、もやもや感だけが残ってしまった・・。

うふ♪

2008年10月02日 | 日々のこと
 私が著者団のひとりになってる本、何かぼちぼち売れてるみたいです。
 ありがたやありがたや。
 出版社から昨日、3刷目を出すことになったと連絡がきました。これでまた印税が入ります。今週末あたり、それでランチを楽しもうと思います。

 ・・つーか。
 ランチ1回でおしまいな額の印税ってどーよ。・・ちょっと笑える