六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

残念なニュース

2012年04月27日 | 自然関連
保護対象のオオカミ、銃で撃たれた死骸が見つかる ドイツ

【4月24日 AFP】ドイツ西部のラインラント・プファルツ(Rhineland-Palatinate)州で前週末、ドイツで一時は絶滅したオオカミとみられる動物が銃で撃たれて死んでいるのが見つかり、怒りの声が上がっている。

 死骸はヴェスターヴァルト(Westerwald)山地で見つかった。州当局者によると現在、種を特定するためのDNA検査が進められている。オオカミであることが確認されればヴェスターヴァルトでは123年ぶりとなる。

 ウルリケ・ヘフケン(Ulrike Hoefken)州環境相は声明を出し、殺されたのがオオカミだと確認されれば種の保護という観点からは悲しい出来事だと述べ、この動物を殺したことは正当化できないと述べた。

 同州の狩猟協会もオオカミの射殺は自然保護法令の重大な違反であり、責任を負うべき者は処罰されるべきだとして、犯人の特定につながる情報の提供者に1000ユーロ(約10万7000円)を超える懸賞金を出すと発表した。

 ドイツのオオカミは乱獲や生息地の自然破壊によって19世紀に絶滅したが、冷戦後に東から入ってきたオオカミが定着し、徐々にその数を増やしつつある。オオカミは東西ドイツが統一した1990年に保護動物に指定された。(c)AFP

~転載ここまで~


 殺した奴、どいつだ?出てこい。 ・・・なーんて

 懸賞金をかけて犯人を捜す。この毅然とした態度が、一般の人々に「オオカミは大切な保護動物なのだ」という強いメッセージを発することになる。さすがドイツ、自然保護意識の高いお国柄ですね。

 日本の役所や警察はどうだろう?
 最近は少し、ペットショップ経営者などが「種の保存法違反」で逮捕されたりし始めてるけど。基本、警察にとっては野生動物がらみのトラブルは「住民のお困りごと相談」の延長みたいな意識なんじゃないのかな。「面倒をおこしやがって」くらいのキモチしかない。一方、猟友会は猟友会で、気難しい高齢男性が多いってイメージで、なんだかな~。

 野生動物がらみの仕事をする人が、欧米の狩猟官や国立公園レンジャーみたいに「かけつける正義の味方」的なあこがれの存在になれたら、一般の人の野生動物を見る目も少しは変わるだろうに、と思います。
 知床財団のレンジャーが、いい線いってるかな。

3分間スピーチ

2012年04月24日 | 自然関連
 こんにちは。私たちは、約100年前に日本から絶滅してしまったオオカミを日本の森に復活させようと活動しています。

 100年前というとずいぶん昔のように感じるかもしれませんが、いま百歳の方が全国にたくさんお元気でいらっしゃるように、自然の何万年という時間の中ではごくごく最近に起きた出来事です。

 絶滅してしまったものをどうやって取り戻すの?と思われるかもしれません。それはトキやコウノトリと同じです。近隣の国から同じ種をもらってきて放せばいいのです。

 なぜ一度絶滅したものを復活させなければならないのか。その必要があるからです。

 いま、日本各地で増えすぎたシカによる森の破壊が進んでいます。北海道から九州、世界遺産の屋久島まで、遠目には緑ゆたかに見えても森の中はスカスカ、次世代となる若い木が育たず、下草がなくなり、虫や鳥も棲めなくなり、土が流れ出して森の栄養が失われる深刻な事態がおきています。

 なぜこんなことになってしまったのか。それは、シカの天敵だったオオカミを人が絶滅させてしまったからです。

 いきものは「食べる・食べられる」という関係で、足元の大地や空気や水と、輪のようにつながっています。植物はシカに食べられ、シカはオオカミに食べられる。オオカミの食べ残しは他の小動物のエサとなり、毛は小鳥の巣の材料となり、やがて全ては土に還り栄養分となって次の植物をはぐくむ。
 ・・たった100年前まで、日本の森でも、こういった健全ないのちのつながりがあったのです。
 こういうつながり、自然のバランスが保たれている限り、森では、いきものが死ぬことは終わりでもなければ悲劇でもありません。ひとつひとつがムダにできない、大切な、いのちのいとなみです。
 その大事なつながりを、人間は知らずに断ち切ってしまった。自然の重要なパーツであるオオカミを失ってしまった。
 そして、このつながりからはずれ、増えすぎて、とにかく減らせと殺されていくシカ。これこそが悲劇です。
 このつながりを取り戻すこと。それがオオカミを復活させる目的です。

 オオカミが絶滅したあと、その役割を担っていたのは人間の狩猟者でした。
 しかし、世の中の変化の中で狩猟者もいま減少し、高齢化と後継者不足に悩んでいます。増えすぎて殺されているシカを有効利用し、人間社会の中につながりをもたせようとがんばっている人たちがたくさんいます。
 でもそれだけでなく、森の奥、人の手が届きにくいところにも、このいのちの輪を取り戻したい。それが私たちの主張です。

 でもオオカミが戻ってきたら人をおそうんじゃないの?あるいはマングースの二の舞になるんじゃないの?オオカミが増えすぎて困るんじゃないの?そう訊ねられることがあります。
 すべて誤解です。
 この誤解を解くために私たちは活動しています。ぜひ、オオカミの本当の姿、その大切な役割を知って下さい。日本の森は頂点捕食者オオカミを必要としています。貴重な日本の自然を健全な姿で未来へ手渡してゆきたいから、日本の森にオオカミを復活させましょう。

 ご清聴ありがとうございました。

 ・・・これをほぼ3分で喋った。どんだけ早口・・

青山と代々木公園でオオカミ!

2012年04月19日 | 自然関連
 明日4月20日は、青山の国連大学(こどもの城となり)の敷地内にある地球環境パートナーシッププラザでオオカミセミナーがあります。 入場無料。質疑応答の時間もあります。

 もっとヤワラカイ雰囲気がよい方は、21・22日のアースデイ東京2012へ。ぜひ風野が手作り(笑)したオオカミクイズに挑戦してみて下さい。
全問正解された方には、オオカミの絵はがきをプレゼントしちゃう、かも?

犯人は、私か?

2012年04月13日 | 自然関連
 明日14日、日比谷図書文化館のオオカミ講演会、お申込みをされていない一般の方は入れないみたいです。残念!

 じつはパソコンの不具合があって私の申込みも昨夜になってしまったのですが、ついさきほど、わざわざ主催者の方が連絡を下さいました。準備している会場の定員が少なく、入場を断らなければならないことをとても恐縮なさっていて「ウチの会は小さい講演会や勉強会ばかりで、会員も事前申込みなしに集まる感じなので、一般からこんなに申込みがあるとは、びっくりしました・・」とな。

 ・・無断で拡散した犯人のひとりは、私か?
 こちらこそすみません、ですからどうぞ、そんなに恐縮なさらないで下さい~

 いやいや、桑原さんご自身の人脈もあるだろうし、私も他の人から人づてにお知らせをもらったわけですから、私ひとりのせいじゃないよっ・・と思う・・けど・・

 潜在的オオカミ人気、おそるべし