六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

河童と胡瓜

2006年04月24日 | 自然関連
 ずっとずっと、疑問だったんですよね。
 なぜ河童(カッパ)はキュウリなのか、と。
 尻コ玉を抜くという水の妖怪の好物は、もっと肉っぽいものの方が合っていると思うのに、なぜ青臭いキュウリなのか?

 昔話とか地名とか、民俗的なものって、ひもといてゆくとたいてい何か「そうだったのかっ!」とヒザを打つような必然性や教訓を伴っていることが多い。それがこの分野の面白さであるわけですが。

 ならば、突飛に感じられる河童と胡瓜の間にも、何か必然的な結びつきがあるに違いない。ずっとそう思って気になっておりました。「河童は、子供に夏の川遊びへの注意を促すための存在。とすると・・胡瓜は夏の作物だから・・? いやいや、それでは弱いなぁ・・」等など。

 ところが先日、洗い物をしながら何気なく考えていて、いきなり答えが天から降ってきた・・!!

 河童のモデルは、かつて日本中の水辺にいたニホンカワウソです。彼らが川辺で後足で立ち上がっているのが遠目でちょうど子供サイズに見え、そこから発想された妖怪が、河童。
 そして、夏の魚、瓜の匂いのする魚といえば・・鮎ですよ!
 カワウソが、せっせと好物の鮎を喰う。それは多分、昔の日本ならどこの水辺でもふつうに見られた光景だった。そこから連想して、カワウソは鮎→河童は胡瓜、となったに違いありません・・!!
 ・・って学説はどこかにないでしょうか? 有ったらどうぞ教えて下さぁい♪

 ニホンカワウソが絶滅してしまい、人々は食が欧米化し刺激に煽られる日々の中で、川魚の香りにも鈍感になってしまった。だから、こんな簡単な連想すらもできなくなってしまっている。

 うしなったものの大きさを、思う。
 これで日本は本当に「昔より豊かになった」と言えるんだろうか・・。


 
 本当に「豊か」な暮らしとは・・と考え込まざるを得ない方は→1クリック☆お願いします。

 ちなみに、さっき覗いたら58位になってました・・! 100位以内なんてビックリ~!(もっとも環境保護ジャンル限定ですが
 応援して下さっている皆様、ありがとうございます

 追記 さらに上昇したみたいで、順位下降マークつきで39位でした(もちっと上位にきてた瞬間もあったってこと?)50位以内とはさらにビックリっすー。

タイタス・アンドロニカス

2006年04月22日 | 舞台
 昨夜は、彩の国さいたま芸術劇場で上演された蜷川幸雄のシェークスピア作品「タイタス・アンドロニカス」を観てきました。

 チケットを買ったのは発売開始から数日たった後で、都合の合う日が限られていたため「えーい席が取れればいいや」みたいな気分でバタバタ購入したので意識してませんでしたが、昨夜って全公演の初日だったんですね。
 プロの舞台の、初日。あまり観ないものを観てしまいました。

 ・・初日ってねー。
 何というか、役者自身も演じながら感動するんだよね。稽古で何十回も何百回も喋ってきたはずの慣れた台詞が、まるで初めてのように新鮮に耳に飛び込んできて、心が震える。それで、役者自身の、本当にナマのピカピカの心がお客さんの前に差し出される。この新鮮な感じは初日しか味わえない。
 でも反面それは、一歩間違えば紅潮した上滑りに終わる危険性も孕んでいる。
 アマチュア劇団とかタレントの個性を楽しむ作品ならそれも逃しがたい魅力だけれど、私は、プロの舞台を見に行くときはなるべく上演期間の後半を狙う。同じお金を払うなら《プロの仕事》ってやつをじっくり観せていただきたい派だから。

 そういう意味で、初日だったのはわたし的には「ちょっとシマッタ、外したかな・・」だったです。よかったけど。やっぱシェークスピアなんで、台詞が少しでもフワフワしちゃうと、現代劇以上に遊離しちゃって、難しい。まぁ、内容が陰惨な悲劇なので、引いて観られた方がかえってエッセンスが心に残るって言えなくもないが。若い役者さんたちの全力投球は好ましかったけど、やっぱ年代が上の方たちの落ち着いた演技が全体を引き締めていたというか。つか・・ファンの方にはスミマセン、私はエアロン役の小栗クン、だめでした・・「俺イケてるぜ」な若さが、一人かみあってなくて・・決して悪くはないんですが、ゴメン、もうちょっといろんな意味で《こなれて》くれないかな・・
 そういう意味でも、初日でなければもっと良い評価ができたと思います。公演回数を重ねればどんどん良くなっていく予感は充分にあります。

 ビジュアル的には文句無しです、白い舞台に色が映えて。衣装も装置も美しくて見ごたえがあります。舞台の真ん中に置かれた、ローマの始祖である有名なロムルスとレムスの像が意味するものが、無言のうちに舞台から沁みだし流れ出てくるのが圧巻。正統派の重厚な舞台、ですね。
 麻実れいが、すごく楽しそうに演じていた。タモーラって役は女優にとってやりがいのある役だよね。
 そうそう、客席に高橋惠子が観にきていた。同じ女優として、役者魂が刺激されたんではないか・・と、勝手にライバル物語を作ってみたりして

 ・・それにしても、こういう正統派な舞台なら右に出るものがいない蜷川なのに、どーして野田の脚本を演りたがるのだろう・・? それだけ野田のホン自体に力があるからなんだろうけど、文字がみんな野田のあの声でしゃべっちゃうから、それに気をとられて蜷川ワールドに集中できない、それがかえってもったいない気がするなぁ、私は。蜷川自身にとってはそれがチャレンジなのかな?


話題がマニアックすぎるぞ!と思ったら1クリック☆お願いします^^

嫌韓!

2006年04月21日 | 自然関連
 竹島周辺が、ざわついております。
 もっとも、わたし的にはあまりヒートアップしてないというか。ようやく日本政府も島根県周辺の漁民の気持ちに応えるべくちゃんとしてきたじゃねーかくらいの支持気分で。キナ臭いというなら対中国機への航空自衛隊のスクランブル発進回数が増加傾向だってことの方がよっぽど気になるし、興奮というならキム・へギョンちゃんのおとうさんが韓国人拉致被害者と判明したことの方が事態打開への期待に胸がよっぽど熱くなる。竹島問題については、「まーた抗議で流血したり日の丸と一緒に自分も焼けちゃう人とか出ないか心配だなぁ・・」くらいのぼんやりした憂鬱感しか持ってませんでした。

 ところが! さっき昼ごはんを食べながら何気なく見ていたテレビ朝日の番組で「お茶の間の皆様へわかりやすく竹島問題を解説」ってのを聞いていて、瞬間的に頭に血がのぼってしまった・・!!

 竹島は伊豆諸島と並んでニホンアシカ(Zalophus californianus japonicus)の主要な繁殖地の一つであったが、1975年の目撃を最後にそれ以降の目撃例は報告されておらず、ほぼ絶滅したと考えられている。竹島における絶滅の原因の一つとしては、実効支配している韓国による竹島の要塞化に伴う自然破壊があるとする説がある。(ウィキペディアより)

 何だと・・? し・・知らなかった・・!
 領有権がらみで危機にあるのはセンカクモグラくらいだと思っていたのに・・迂闊だった・・
 酷いじゃないの韓国!どうしてくれんのよ、貴重なニホンアシカを~!!!

 ・・まぁ、冷静に考えれば、その前から既に日本の漁民によって迫害されてて保護の手が及んでいなかったからこそ絶滅に至ったわけですがね。全て韓国のせいになんかできやしませんがね。
 1975年・・ああ、ここにも間に合わなかった動物が・・

 それにしても、野生動物がらみだと途端に感情的になっちゃう俺って何なんでしょうかねーと自分でも思う・・。

 「そうですねー」と思ったら1クリック☆お願いします^^

シカ肉

2006年04月19日 | 食べもの
 本日、夕食の時に、エゾシカのお肉を焼いて食べた。

 上等のロース部分だったので、やわらかくて美味しかった。
 ケモノ臭さとかは全く無く、塩コショウだけでも充分イケる。でも少しパサつき気味で、赤身味が強いというか・・牛肉から脂を差し引いて、その分ちょっとレバーっぽさを加えた感じ、と言えばいいかな。

 ちょうど赤ワインを切らしていたので、焼き上がり直前に白ワインを小さじ1、醤油を小さじ半分ほど振り入れて蒸し焼きにしたら、パサつきも解消されてとても美味しくいただけた。

 ・・でも、これが肉屋の店頭に並んでいたら、後日また購入しようと思うかなぁ?そういう意味ではサプライズのない、クセのない味。他の肉よりお安いとか、栄養価が期待できるとか、プラスアルファがないと、定着しないかも。

 いま北海道で増え続けているエゾシカを何とかしようと、食肉流通による狩猟消費拡大で数を減らすことを模索しているそうだけど、どんなもんでしょうねぇ。

桜人

2006年04月11日 | 日々のこと
 さだまさしが、コンサートのトークでこんな話をしていました。

 桜を愛でる人のことを「桜人(さくらびと)」と云う。

 正しい桜人の在りかたとは。
 まず、お気に入りの《自分の桜》を決める。そして毎年、花の頃にその木に逢いにゆく。
 花の下で、ゆっくりと、この1年の嬉しかったこと悲しかったこと、もろもろのことを木に報告する。そしてまた来年、逢いに来ることを約束して別れる・・


 ・・ふむふむ。桜好きの私ですが、こういう桜の愛で方は、したことがなかったなぁ。

 今年は長持ちした桜もそろそろ終わりなので、来春、まずはお気に入りの木をさがすところから始めてみようと思いました。

桜雨ふたたび

2006年04月05日 | 日々のこと
 桜が、いい感じになってきました。

 去年のちょうど今頃もこのブログ内で書いてましたが、私は散り初めの桜が大好きです。雨の日の桜も格別。濡れた黒い幹に淡紅色が映えて、かすかに混じる新芽の色も、不協和音の装飾音符みたいで味がある。
 雨が花びらが散るのを早めてしまうのは、惜しいですが。

 今年は「おちついて花見」という時間はとれませんでしたが、先日、出かけるついでに合間をみつけて靖国神社と千鳥ヶ淵へ行ってみました。
 ・・すごい混んでて、びびる 
 でも、さだまさしの歌詞の中にも出てくる《千鳥ヶ淵の桜》ってのを一度は見たいと思って、あえて人の流れの渦に呑みこまれてみました(あ~れ~♪ 笑)。

 ゾロゾロと歩いていくと、なるほど、見事な桜だったです。
 お堀の水の上にさしかかる枝々の美しいこと。手漕ぎ足漕ぎボートの楽しげな動き。ボート乗り場の長蛇の列(笑) のどかな春の風景でした。

 ・・でも、とにかく人がいっぱいで、それだけで《気をとられる》というのでしょうか、気分的にグッタリしてしまって。
 昼時でしたが、どこも混んでいるだろうと思うと店を探して入る気分にもなれず、結局ごはん抜きに。何だかヘンな花見の一日になりました。
 

ケンカ

2006年04月01日 | 日々のこと
 ダーリンとケンカしたことが2回ある。

 正確には3回なのだが、2回目の時に「初めてケンカした時・・」と言ったら「え?いつケンカしたっけ?」と怪訝な顔。「前のマンションに住んでた時に、***の話題で、ケンカしたじゃん」と言うと、その話題自体は覚えていたものの、彼にとってアレは議論であってケンカではなかった、という認識。なのでケンカ不成立。一方だけがカッカきてるのは、ケンカとは呼べない。

 2回目の、双方がケンカと認識している事件(?)の発端は、《新宿 とんかつ さぼてん》のカキフライだった。

 その日はダーリンが休日で、私は午後から仕事だった。夜になって帰宅すると、ダーリンは既に晩酌を始めていて、テーブルの上には私が作ったおかず類を温めて並べた他に、空になった《さぼてん》のプラスチック容器があった。ソースとタルタルのついた小皿も。
 でも、私の分のカキフライは、無かった。

 「え~、私の分はぁ?」
 「無い」
 「全部食べちゃったの?」
 「うん」

 ・・まぁ、しょうがない。さぼてんのカキフライは私も大好きだけど。大好きだとダーリンも知ってるはずだけど。ダーリンが、食べたくなったから自分で足を運び自分の分を自分のお金で買ってきた、それをどうこう言ってもな。

 そう思って、それは解決したつもりだった。

 でも、食後にお茶を淹れながらふと
 「ねー、カキフライを全部食べちゃったらさぁ、私が怒るかなーとか、がっかりするかなーとか、考えなかった?」と訊いたら
「考えなかった」
と答えたので、そのことに私はひどく腹を立てた。
 ダーリンは
「だって食べたかったんだもん。腹減ってたし」
と自分の正当性ばかりを主張するので、ますます私は腹が立ち、きわめつけに泣いてやった。

 こういう場合、女は、男に軽く「全部食べちゃってゴメンな」と謝られれば、それで済むのである。「あらいいわよ、気にしないで」てなもんである。
 カキフライそのものの有無など、本当はどうでもいい。男が、女の側の《気持ち》を配慮したかどうかが、女にとっては重要なのである。
 そこんとこ、男はどうも分かってない。

 翌日。
 分かってないダーリンは、黙って出かけて行き、倍の量のカキフライを買ってきた。

 ・・男って・・  _| ̄|〇

 しょうがないから大笑いして、許してあげた。ダーリンは二夜連続でカキフライを食べることになり気の毒だったが、あえて召し上がっていただいた。

 そして、3度目、ついこの間のケンカ。私の退職への迷いについて。
 相談したけど、やっぱりダーリン、分かってない。もうこんなんじゃ、別れるしかないかなって本気で思った。こんなサイトも見つけてしまったし。