六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

萩尾望都原画展

2009年12月19日 | 読書
 そういうわけで、年越しに向けて気分を変えるために? 昨日、行って参りました~。萩尾望都原画展(於 池袋西武 別館2階。入り口1階は無印良品になってる建物)

 ローティーンの頃から何度も何度も、穴の開くほど眺めた絵の原画が目の前に~

 ・・それは感動というよりは、しみじみとした邂逅のため息。これをほぼリアルタイムで見ていた、当時の自分との対面。ふたりで眺めているような奇妙な感覚。

 だから正直言うと、人形作家の作品とか、スタジオライフの関連グッズとかは、ちょっと引いた
 何というか・・・アタリマエだけどモー様の作品はリアル今のものだし私だけのものでもないのね、こういうふうに他の人のものにもなっていくのね・・・というおいてけぼりの疎外感・淋しさが仄かに。

 むしろ24年組など他の漫画家さんとの交流や、モー様が影響を受けた作家さんとか出来事とか、そういう内面に迫る展示コーナーを作ってくれたらもう少し展覧会としての深みと広がりが出たのでは?と思うのはファンの勝手な想い~

 そして(期待してなかったけど)過去のLP(幻のイメージアルバム)に関する展示は無く。・・・つーか、もしかしてあのレコード、モー様ご自身の記憶からも抹消されてたりして。
 ・・・

 噂の「ポーの一族」をイメージした限定香水は売切れだったのかしら。もしかして目にしたら買っちゃうかも!と思って会場に足を運んだけど、結局、みあたらなかったので散財せずにすみました

 23日まで開催なので、興味のある方はぜひ~

本日の読書

2008年09月07日 | 読書
 病院の待ち時間に、徳間書店から出ている井沢元彦の「仏教・神道・儒教 集中講座」を読みました。
 面白くて読みやすい文体、かつ休日のため病院が混んでてえらく待たされ、まだお会計が済んでないうちに読了。
 (え~読み終わっちゃったじゃんよ~
 かなりヒマをもてあます。
 (姉妹本の「ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座」も早く読んでみたぁい

 この本、いろんなヒントやネタ満載なので、正直、人に教えたくない(笑)・・とか思ったけどもう文庫になってる。文庫になるくらい読まれているのね(かなり有名な本なのかな?) 
 

 これを読むと、北京五輪でさまざまな偽装が明らかになっても平気なチャイナ感覚のカラクリ(出処?)が、儒教であることがよ~く分かった
 そんでもって、なんでお隣の国なのに彼らと我々がこんなに分かり合えないのか、についても理解が進む。

 なぁ~るほ~ど~ねぇぇ~。

 あちらは日本の感覚を決して理解しようと思わないかもしれないが、日本人はあちらのココロのこのカラクリ、知っといた方が良いと思うなぁ。どっちに価値を置くかは別にして、つきあいかたの心得として。ご一読、おススメします。

本日の読書

2007年10月05日 | 読書
 久々に「ウ~ン」と唸る文章を読んだ。「正論 11月号」のP300、評論家 佐藤健志の「バラバラ殺人と歴史認識 武藤亜澄が『富江』になるとき」である(・・すごいタイトル)。
 私はホラーは苦手なので、当然『富江』は観ていないけれど(カンベンして・・)、本文中にあらすじを書いてくれているので、理解には困らなかった。

 このブログをまめにお読み頂いている方はご記憶かもしれない。私は以前、「殺された娘」というタイトルで、この事件のことについて書いた。
 歯科医師の息子である予備校生が妹を殺してバラバラにした事件の後、被害者家族であり加害者家族でもある両親が新聞に寄せた手記を読んでその文面に仰天し、「殺された挙句、新聞という公の場で家族からこんな言われようをして、いくら何でも亜澄さんがかわいそう過ぎる。こんな手記を全文掲載したら家族の内情が分かってしまうのに、新聞の編集責任者は無神経だ、誰か止めなかったのか」という趣旨で書いたところ、文章力が拙いせいかその後、「実情をよく知らない家庭のことを興味本位で書きたてるのはいかがなものか」という匿名のコメントがつき、私としては、「理解に苦しむわが子の問題行動は、実は親自身が作りあげた家庭の問題のあぶり出しに過ぎない、そのことを親である人々に気づいて欲しい」という想いも込めて書いたのだけれど、別にそれは余計なお世話だ人の家庭に口を出すなと言われりゃーそれはそーかなと面倒になって、結局記事ごと削除してしまった。

 そのあたりのことを、さすがは本職の方である、佐藤氏はきっちりとしかも分かり易く書いていて、敬服してしまう(あたりまえだけど)。私もあの事件を知りあの両親の手記を読んで、大体同じようなことを思いました。弁護側が犯人を広汎性発達障害と主張しているとは知らなかったので、被告に対する家族の態度についてはちょっと違う意見をもっているけれど。

 それよりも、この事例を用いることによって、歴史認識の周囲に渦巻く強烈なエネルギーを明解に描写し問題提起をされていたので、思わずヒザを打ち身を乗り出して読んでしまいました。

 自らの内にある「不都合な真実」を外部に投影して「怪物(モンスター)」を作り上げ、それを攻撃し殺しバラバラにすることで自らの欺瞞から目をそらし現実との折り合いをつける、その黒いエネルギーが今の日本には渦巻いている。とりわけ集団内の弱い部分にその滓がふきだまる。
 家庭内においては虐待がそうだし、国内においてはたとえば「主催者発表11万人」の集会を開いた沖縄がそうだ。

 そもそも主催者発表って、何だ。
 ヘンな言い方だなぁと耳にひっかかってた。新聞も、あとNHKニュースもそう報道したけれど、実際その会場に11万人が収容されたとしたら、1平方メートルあたり4人くらいの密度で居ないと無理なんだって。満員電車並みの立ちっぱなしってコト。本当は会場にはその半分以下しかいなかったらしい。でも天下のNHKさえ「主催者発表」をそのまま報じ、本来は警備なんかの関係で人数を把握するはずの沖縄県警は黙して語らず。・・関係ないけどライブドア絡みの死亡事件で沖縄県警って何かあるんじゃないかなぁと思っちゃったけど、今回の沈黙でも何かその土地ならではのしがらみがありそう、と思わされる。
 警察も報道も真実を公正に扱ってくれなきゃ困る。(でも現実は、こういう話題に関しては「主催者発表」・・

 しかも集会の主旨「教科書から軍の関与の記述を消したことに抗議する」なんて。
 利口そうなイタイケな高校生が涙ながらに訴える。「軍が関与したという記述を消さないで下さい」「ボクたちのおじぃ、おばぁが、嘘をついていたと言うのですか!」
 ・・教科書、ちゃんと読んだか?
 軍の関与の記述が消された教科書って、あるの??

 『「戦前の日本」や「旧日本軍」が「怪物」でなければならないからくり』を解かないかぎり、目を覚まさない人々が多すぎる。この国はまだまだ敗戦・占領下の悪夢の中にまどろんでいたがっている。

 それが民意ってもんだろうか。

本日の読書

2007年06月10日 | 読書
 新潮新書の「とてつもない日本」を一気読みし、すっかり太郎ちゃんのファンになってしまった。(でもこのタイトル、とっさに言いにくいので「どえりゃー日本」と言いたくなる

 先の総裁選の時、彼はアキバでオタクに人気が出たとニュースになったけど、オタクな人達ってある意味すごく純粋ゆえに嗅覚鋭いとゆーか、もし太郎ちゃんがただの人気取り目的で口先だけの美辞麗句を並べただけだったら、きっとオタク氏たちはそっぽ向いただろう。しかし実際はあの様子。その理由はコレだったのかぁと、この本を読んで納得がいきましたよ。

 安倍ちゃんが実はピーカーで、飼い犬の名前をクーパーにするほどだったと知り親近感倍増の私としては、ちょっと二股なキモチ。ゆれる女心(←?)

 今、安倍ちゃんはいろんなゴタゴタの尻拭い(いやそれだって上に立つ者のリッパな仕事だからリッパに務めていただくとして)でイメージダウン中なので、実績積みの方で頑張っていただいて。次の総裁=次期首相は太郎ちゃん、そしてさらにその4年後は第二次安倍内閣っつーのでどうだろう?

 いや、ただのミーハー発言で、政治的意図はございません

誰も話しかけないで!

2006年10月27日 | 読書
 今夜はどうか友人の誰からも電話が来ませんように!
 飲み会で午前様予定のダーリンが、予定を変更して早く帰宅したりしませんように!(←鬼嫁?)
 ありあわせのご飯をかっこんでさっさとお風呂に入って、歯を磨いて布団しいて寝る準備まで済ませて!読書タイムに突入だぁぁっ!!

 例によって偶然覗いた書店で本日、パームシリーズの最新刊「午前の光」Ⅰ~Ⅲを見つけました!早速購入~
 これから読むの。楽しみだよーん。

本日の読書

2006年02月28日 | 読書
 今日は貧血治療の通院日。
 病院といえば、長い待ち時間。本を読むっきゃないでしょう。
 というわけで、本日選んだ本はこちら。
新潮新書 藤原正彦著「国家の品格」

 この本、あいかわらずランキングトップなんですねー。
 さもありなん、と頷けました。面白かった。一気読みしてしまいました。
 ・・つーか、一気読みできるような本だから売れまくってるのよね(笑)キレのある平易な文体。計算されたユーモア。随所に印象的なフレーズやエピソードが出てきて、お得感イッパイ。本当に頭の良い人が書いた文章って、読んでいて《目がつまずかない》とでも言えばいいのか。次、次、・・と文章を追っているうちに残りページが減っていくんですよねー。

 デリバティブの話には、背筋が寒くなりました。
 「古池や 蛙飛び込む・・」の話には、情景を想像して可笑しかった~。病院の待合室じゃなかったら爆笑してました。
 「天才を生む条件」については、他のところでも読んだことがありますが、まっこと頷けます。
 「ナショナリズム」と「パトリオティズム」についても、簡潔にまとめてあって、なるほどと思いました。言葉の定義は大切ですね。私もこれからは、誤解を生まないよう、「愛国心」と「祖国愛」という言葉を、気をつけて使いわけようと思いました。
 ・・でも「アイ アム ア パトリオット」とはどーも口にしにくいな~ ミサイルを連想するから、逆に物騒な気がしちゃうですよ。この単語、そーゆーイメージ無いですか?

 「論理だけでは世界が破綻」とか「自由 平等 民主主義を疑う」とか、どんどん思考や関心が広がっていくようなヒントの数々、わくわくして面白かったです。

 私がとりわけ気に入ったのは、「国際社会はオーケストラ」という例え。
 『オーケストラには、弦楽器ならバイオリンもヴィオラもチェロもコントラバスもある。だからといって、それら全ての特徴を備えた楽器を作ってオケに参加しようとしても、断られる。バイオリンはバイオリンのように鳴ってはじめて価値がある。日本人は日本人のように、ガーナ人はガーナ人のように、思い、考え、行動して初めて国際社会で価値を持つ』・・

 世界が、同一単一でなく《無数の個性的な》楽器から成る、響きあう一つのオーケストラになれればいいのに、と思う。

 去年の夏から秋にかけて、このブログで私がヨロヨロと書いていた「道の上」シリーズの方向性も、こんなイメージではあったんだけどなぁ・・さすが、一流の人が書く文章は、説得力が格段にチガウよなぁ・・(アタリマエだけど ^^;)

 ・・等など考えながら読みふけっていたので、待ち時間はあっという間でした。
 ちなみに、検査の結果、貧血は治ってました~。
 初診時に「鉄剤は根気よく、半年から1年くらいは飲まないと」って言われたんですけどー・・ え?いいの?たった1ヶ月でしたけど?もういいの?
 そもそも貧血と言っても「ちょっと疲れ易いかな?」程度で、これといった自覚症状がなかったものですから、何かキツネにつままれた感じ・・でも、ま、お医者さんが「治りました」って仰るんだから、治ったんだろう・・

本日の読書

2005年10月29日 | 読書
 寝坊した。
 おかげでダーリンは自分で紅茶を淹れ、朝食は抜きで出かける羽目に。
 あーゴメンナサイ。

 理由は、前の晩にダーリンが購入してきたマンガ「三丁目の夕日」のせいです(笑)。

 先日「蝉しぐれ」を観に行った時、映画館では「ALWAYS 三丁目の夕日」の予告をやっていた。「これは観たいな~、外せないカンジだな~」とやたらソソられていた私。そこでダーリンが、親切にも原作本(というか、元ネタ本?)を購入してきてくれたのだった。

 いやぁ、何とまぁ・・《直球》なマンガでしょう(笑) あまりにストレートで、ひねりもウラもないとゆーか・・そのまっすぐさに心が洗われるような気がしました。
 いかに自分が、知らず知らずのうちにひねくれ汚れて、すぐに物語のウラを読もうとするような、つまんない大人になっちゃったかを思い知らされる気がして・・

 夢中で読んでいたら、通常の就寝時間を1時間近くオーバー。よって慌てて就寝したため、目覚ましをかけ忘れた、というわけです。

 寝坊すると1日が短いよぅ・・

本日の読書

2005年03月15日 | 読書
 会社の都合で、今日は勤務を半日削られた。そこで午後は久しぶりに書店へ出かけた。
 ・・図書館でも良かったんだけど、時間の空いた理由が理由だからさ、納得づくとはいえ心がどこかスサむよね・・。そんだもんだから「ピカピカの商品」に囲まれて幸せ気分になりたかったわけですよ。

 平積みの話題本(「対岸の彼女」とか「グランドフィナーレ」とか)をぺらぺらめくり、山古志村のマリちゃん(絵本のタイトル忘れた・・)にうっかり涙が滲みそうになり、成長の限界系のダイヤモンド社の本は厚さと値段を見て図書館に入るまで待とうと思う。
 そして本日、一番長時間手に取っていたのは「ダーリンは外国人」!!
 こ・れ・は・おもしろいー!!
 実は店頭で1,2巻とも読破してしまったが、次回の給料日には多分購入すると思う(笑)

 というわけで本日購入したのは2冊。
 1冊は、先月さるさる日記内でちらっと触れた「オニババ化する女たち」。ヒマな夜に読む用。

 もう1冊はマンガ。
 ・・私は店頭で新刊を「発見する」のが楽しみなので、コミックの発行予定表などは見ないことにしている。
 今日は「バルバラ異界」かパームシリーズの新刊は無いかと思って売り場をチェックしに行った。そしたら竹宮惠子の「ブライトの憂鬱」を発見!即、購入ー。

 こーゆーのが、楽しいわけよ!

 このシリーズなつかしー。私はおヤエさんのファンなので、続編は嬉しいゾ。