六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

本日の読書

2006年02月28日 | 読書
 今日は貧血治療の通院日。
 病院といえば、長い待ち時間。本を読むっきゃないでしょう。
 というわけで、本日選んだ本はこちら。
新潮新書 藤原正彦著「国家の品格」

 この本、あいかわらずランキングトップなんですねー。
 さもありなん、と頷けました。面白かった。一気読みしてしまいました。
 ・・つーか、一気読みできるような本だから売れまくってるのよね(笑)キレのある平易な文体。計算されたユーモア。随所に印象的なフレーズやエピソードが出てきて、お得感イッパイ。本当に頭の良い人が書いた文章って、読んでいて《目がつまずかない》とでも言えばいいのか。次、次、・・と文章を追っているうちに残りページが減っていくんですよねー。

 デリバティブの話には、背筋が寒くなりました。
 「古池や 蛙飛び込む・・」の話には、情景を想像して可笑しかった~。病院の待合室じゃなかったら爆笑してました。
 「天才を生む条件」については、他のところでも読んだことがありますが、まっこと頷けます。
 「ナショナリズム」と「パトリオティズム」についても、簡潔にまとめてあって、なるほどと思いました。言葉の定義は大切ですね。私もこれからは、誤解を生まないよう、「愛国心」と「祖国愛」という言葉を、気をつけて使いわけようと思いました。
 ・・でも「アイ アム ア パトリオット」とはどーも口にしにくいな~ ミサイルを連想するから、逆に物騒な気がしちゃうですよ。この単語、そーゆーイメージ無いですか?

 「論理だけでは世界が破綻」とか「自由 平等 民主主義を疑う」とか、どんどん思考や関心が広がっていくようなヒントの数々、わくわくして面白かったです。

 私がとりわけ気に入ったのは、「国際社会はオーケストラ」という例え。
 『オーケストラには、弦楽器ならバイオリンもヴィオラもチェロもコントラバスもある。だからといって、それら全ての特徴を備えた楽器を作ってオケに参加しようとしても、断られる。バイオリンはバイオリンのように鳴ってはじめて価値がある。日本人は日本人のように、ガーナ人はガーナ人のように、思い、考え、行動して初めて国際社会で価値を持つ』・・

 世界が、同一単一でなく《無数の個性的な》楽器から成る、響きあう一つのオーケストラになれればいいのに、と思う。

 去年の夏から秋にかけて、このブログで私がヨロヨロと書いていた「道の上」シリーズの方向性も、こんなイメージではあったんだけどなぁ・・さすが、一流の人が書く文章は、説得力が格段にチガウよなぁ・・(アタリマエだけど ^^;)

 ・・等など考えながら読みふけっていたので、待ち時間はあっという間でした。
 ちなみに、検査の結果、貧血は治ってました~。
 初診時に「鉄剤は根気よく、半年から1年くらいは飲まないと」って言われたんですけどー・・ え?いいの?たった1ヶ月でしたけど?もういいの?
 そもそも貧血と言っても「ちょっと疲れ易いかな?」程度で、これといった自覚症状がなかったものですから、何かキツネにつままれた感じ・・でも、ま、お医者さんが「治りました」って仰るんだから、治ったんだろう・・

トリノ閉幕

2006年02月27日 | 日々のこと
 奇抜だけどどこか親しみの感じられるデザインに満ちた、カルナバル・トリノ五輪。
 閉会式を終えても、日本のテレビの話題は、荒川選手の周辺をひっぱるひっぱる(笑)
  私も余韻に便乗~。

 一昨日25日のNHKスペシャル「荒川静香・金メダルへの道」は、なかなか興味深かったです。映像のいくつかは、ここ1週間くらいの間に目にした記憶が・・みたいなもので、「ムム、手○きか?」とか思わないでもなく 別に見なくてもいいかと思ったんですが。 
 好きでずっと見ている割には、私もただのシロウトファン。フィギュアの新しい規定、採点基準の概要が分かり易く説明されていて、おベンキョになりましたー。いや~知らなかった、スパイラルは腰よりも高く足が上がるのだけが対象とされるとは。《イナバウアーは得点にならない》ってくりかえし聞いてても「何で?こんなにキレイなのに」と納得がいかなかった、その疑問が、この番組をみてやっと解けましたー。

 それにしても、あんな駅の券売機みたいな機械を操作して、採点をしているんですねー。それは競技として公正で良い気もするし、淡々と点数のとれる技を積み上げていくだけの味気なさに興ざめな気もしてフクザツ。
 ・・でもな、でもな、スルヤ・ボナリーの涙を思い出すと、これでいいのだって気もする。
 昔は「アーティスティック・インプレッション」だったもんね。インプレッションって、印象、だよ。《印象》だけで決められちゃうの?っていう叫びは、やっぱ競技としては、アレだものね。

 だから、そういうのを全部とっぱらったエキシビションが、私は大好き。
 選手ひとりひとりの力量と個性が伸び伸びと表現され、指先からつま先から全身から、才能の輝きがほとばしる。
 プルシェンコの演技、私はSPでもフリーでも感動しなかったのに、エキシビションでは感動しまくりでした
すげー!!やっぱ彼は、超すげー!!

 村主の表現力にもね~。ため息。
 ダーリン曰く「彼女、すぐプロに行けばいいのに」
 ウ~ン、そうかも。彼女の伸びやかな滑り、その美しさを生かすには、プロの表現者となった方が向いているのかもしれない。
 でも、惜しい気もするなぁ・・。
 彼女自身が、まだ「五輪の魔法から醒めてない」って言ってるし。

 私は、どっちかというと《スポーツの観戦》より、それぞれの個性や才能の輝きを堪能する方が好きなんだと思います。舞台とかダンスとかを観て楽しむのに近い感覚。
 でも、フィギュアは、競技だからこそ、それぞれの選手の才能が切磋琢磨され、美を堪能できるわけで。
 これからも毎シーズン、目が離せません。

 そして4年後のバンクーバー。
 ミキティと、満を持しての真央ちゃん登場か、中野はどうか、村主の再挑戦はあるのか・・
 きっとあっという間に4年後が来ちゃうね

祝 金メダル!

2006年02月24日 | 日々のこと
やりました!(*゜∀゜*)
荒川、です!!
おめでとお~!!

 いや~何か感慨深いものがありますねー。《氷上の美》を競うオリンピックの舞台で、日本人が表彰台の一番高いところに立つ日が来たんですねぇ・・。

 かつて伊藤みどりに熱い視線が注がれていた前後には、日本人選手といえば「技術点でかせいで芸術点をカバーする」ってイメージが強かった。でももう、いつのまにかそんな時代ではないんですね。
 世界選手権やグランプリシリーズなどを観続けていれば、この日が来るのも不思議ではないと思うのかもしれませんが。やはり《4年に1度》のこの大舞台で・・と思うと感激もひとしおです。

 ゆったりとスピンする荒川の両腕は、まるで白い雲の高みをゆくアマツバメの翼のよう。そつのないジャンプ、伸びやかな四肢を充分に生かしたステップシークエンス、彼女の言葉どおり「もう一度観たい」「いつまでも見惚れていたい」と思わせるシルエット。氷の上に《美しく在る》ことの天賦の才に、降りそそぐスタンディングオベーション。
 一度は頂点を極め引退を考えながら、その後戻ってきて新しい規定に照準を合わせ、そして「金」――っていうのは、才能もさることながら、ハンパな精神力ではないと思う。そのことにも、大拍手。

 今回、わたし的には、村主にもメダルをあげたかった。
 日本人の表現力の可能性をいち早く感じさせてくれた彼女、考えてみれば、イナバウアーも4回転もビールマンスピンも・・これといったウリになる《独自の技》を持たない彼女が、世界4位であるって、本当に素晴らしいと思う。もっと高く評価してほしかったな~。

 矛盾してるけど、スルツカヤにも金をとって欲しかった私としては、彼女の演技は本当に残念でした。SPでアナウンサーがとっさに口走った「これが本気のスルツカヤ!」って台詞を、フリーでももう一度聞きたかったです。オリンピックの魔物は、今回はスルツカヤを選んでしまったのね・・
 最初のジャンプから体の軸がブレてた。シロウト目にもアレッと思ったらコンビネーションじゃなく単発ジャンプで止めて、さすが!って思い、ここから修正していくかと期待したのに、着氷で氷が大きく飛んだり3回転が2回転になったりして、とうとう転倒までいってしまって、その他の部分も体のキレがイマイチで・・。
 冒頭に紹介された彼女の台詞「That's life.(それが人生よ)」を地でいく、演技終了後の「やっちゃった~」みたいなサバサバした笑顔が、何とも心に残りました。

 今朝は6時過ぎに起きて、荒川が滑るあたりからTVを観始めたので、コーエンは夕方になってから、録画放送で見ました。
 いや~、序盤のジャンプの連続の転倒。オーマイゴッド、って感じですね。ここにも魔物が。何て惜しい。演技後半の美しくも魅力的な滑りを観るだに、もしジャンプがふたつとも決まってたら、荒川の金はどうだったろう・・とつい思ってしまいますね。競技に「もし」は無いですけどね。

 ここで勝手に妄想リクエスト! エキシビションで、同じアメリカ選手ってことで、男子シングルのウィアーとコーエン、即席ペアをやってくれないかな~ お互いにタイミング合わせてジャンプとスピンと、ウィアーにはイーグルコーエンにはスパイラルで、リンクをゆーったりと滑ってもらいたひ・・音楽はベタに「白鳥の湖」か「アメイジング・グレイス」でお願いします。
 あー、想像だけで美しいぞ~

 ミキティは、よく頑張りました2(ツー)。
 4回転にちゃんと挑戦したのはエライエライ。大きな財産です。無駄にするなよー!(←えらそう)欠かせないのは、フリーを滑りきれるだけの体力ですね。あるいはそれを補えるような技術か。後半、バテバテなのが目立ち過ぎで、ほほえましいやらケナゲさが可愛いやら。がんばれミキティ。君には次の五輪がある。

 それにしても、表彰式で流れた「君が代」、何か珍しいものを聞くような気持ちで聞いてしまった。
 今大会、それだけ日本人選手が不振ってことですよね・・

 荒川が、ちょっと目をきょときょとさせながら、かすかに口を動かして歌っていたのが好印象でした。このあたりの含羞が、日本人らしくてナイスですね。
 

「お題」バトン

2006年02月22日 | バトン
「お題バトン」だそうです。

 blueさまから頂いたお題は「ダーリン」。
 え・・えと・・(汗)

 設問は、お題に沿うように変えても可とのことですが、ゲームのルールって極力変えない方が・・規定がキュウクツな方が、面白いかなと思って。答えは多少ヘンテコになるかもしれませんが、そのまま行きまーす。

Q1.本棚やPCに入っている『ダーリン』は?
 PC起動時の壁紙です。
 尾瀬に一緒に行った時、ダーリンが撮った写真を取り込みました。淡い霧が湿原の上を流れ、夜明けの青白い光にほのかに紅色が混じった空の高みに、白い月が消え残って浮かんでいる・・というなかなか味のある画像です。

Q2.今、妄想している『ダーリン』は?
 妄想っていうと、願望で、かつ実現しない姿ってことですよねぇ・・じゃあ、テレビ東京の番組「田舎に泊まろう」みたいに、私の実家で両親にもてなされて、感動して、ごはんをおかわりするダーリン。・・ああ、これが現実になったら私、どんなに幸せかしらん・・

Q3.最初に出会った『ダーリン』は?
 何と!覚えてないんですねーこれが。以前もこのネタを日記で書いた気がしますが。
 私とダーリンは同じ自然保護関係のサークルに所属してまして、気がつくとお互いの顔と名前と職業を知っていた。多分、雑談とかで誰かから紹介されてたんだと思いますが。とにかく印象が薄かった。
 ダーリンもそれは同じみたいで、私と初めて会ったのは、そのサークルの集会終了後、4,5人くらいの少人数で食事に行った時だと主張している。でも、人の名前を覚えるのが苦手な私がその時すでにダーリンの名前を知っていたから、それはあり得な~い。

Q4.特別な思い入れのある『ダーリン』は?
 ごはんの時、好物や、珍しいメニューをさし出しすと「おお?」と嬉しそうにおどける表情。

Q5.『ダーリン』を愛ゆえにひとことモノ申す
 もっとジムに通う回数を増やすか、休肝日を増やすかして、そのかるくヤバイお腹まわりを何とかして下さい(笑)

Q6.友だちに、お題つきで回してください。
 こういう時のために、日頃「ブログ友だち」を増やす努力をしておくべきでしょうか・・^^;
 megumiyazakiさまには、blueさまから回ってしまっているしぃ・・自主受け取り歓迎です。ぜひTBで「受け取ったよ~」とお知らせ下さい。

 個人的希望としては

 あさひ素材たかの社長さまに「社長(経営者)たるもの」というお題で
 hikaruさまには「拉致問題」というお題で

 受け取っていただけたら・・と思っているのですが、いかがでしょう?


朝からイケメン堪能

2006年02月17日 | 日々のこと
 ウチにはBSが無いので(^^;)NHK総合で観ました。男子フィギュアのフリー。
 んもぅ、朝から水もしたたる・・つか、氷の飛沫のキラキラをホワイトか点描みたいにちりばめた、少女マンガばりの見目麗しいオノコばかりでオバサン嬉しーわーみたいな。

 高橋大輔、がんばりました。インタビューで8位という結果に「嬉しくない」って言ってたけど、そうだね、その気持ちを忘れずに、4年後に向けて頑張ってくれぃ。
 しかし、彼のストレートラインステップシークエンスは、ショートプログラムの時の方が迫力があったなぁ。フリーではやっぱ4回転の失敗を精神的に引きずったか、体力がもたなかったのか。

 それにしても、男子の4回転、あたりまえになりましたねぇ。昔は少女マンガで(川原いずみ?でしたっけ?)実現不可能な技という前提で、ネタとして4回転ジャンプを扱っていたなぁ・・と思い出します。

 プルシェンコの金、文句は無いけど・・ウーン。私は心を揺さぶられませんでした。文句は無いけどね。テクニックは素晴らしく、フィギュアスケートも《スポーツ》であるからには、金で一向に異論はないけど。4年前、ヤグディンが金で、プルシェンコは自らの銀メダルを外してポケットに入れてしまった、というエピソードを聞くと、彼にとってこのトリノがどういう大会だったのかが分かり、あの王者然とした表情にも納得はいくけど。何かね。

 わたし的には、今回はアメリカ勢に目がいったなー。
 まずは長身のエヴァン・ライサチェク。こういう、黒髪の貴公子タイプってワタシ弱いんですぅ~ まだ初々しさが残る20歳。全体から滲み出る清楚な雰囲気は、そのせいなのかしらん。タマリマセンわ彼もまた、4年後に期待したい・・と言いたいところですが。層の厚いアメリカ、果たして4年後も彼がオリンピック代表として残っているのかって思いますねぇ。かつても・・あ、名前忘れた、彼に似た、ワタシ好みの黒髪長身のアメリカ選手がいて、NHK杯か何かで上位になったけど、あっという間にいなくなってしまったっけ。多分、少しでもお金になるとなったらすぐプロに転向してしまうんだろうなぁ。それはそれで、仕方ないとは思うけど。
 美しさで目をひいたのがジョニー・ウィアー。アメリカの男性が放っておかないのでは・・きゃあ~ そしてなぜかヨーロッパの香りのするサヴォイ。アメリカという国が人種のサラダボウルだってことを実感する顔ぶれでした。

 ・・それにしても。昨日まで12日連続出勤で、ようやく今日が休日なのに、定刻通り起床し、ダーリンを叩き起こして朝メシを口に突っ込み、「いってらっしゃいっ!」と送り出して、いそいそとTVの前に座る私って・・(^^;)

ルールはルール2

2006年02月12日 | 日々のこと
 ・・いや~、言葉もないです。原田、まさかの失格
 彼は必ず何かしらやってくれるとは思っていましたが、まさかこんなことが待っていたとは・・
 インタビューされたご婦人が、「飛ぶ前に計量してくれたらねェ・・」と嘆息していましたが、ほんま、そんな気分になっちゃいますね。飛ぶ前にせめて牛乳1本飲んでいればオッケーだったかもしれない。たった200グラム。得意のノーマルヒルで・・あー残念残念。

 でも、仕方ないですね。ルールはルール。

 なんかもぉ今朝はトリノオリンピックが終わった気分でした(苦笑)。
 ま、気を取り直して、他の競技を楽しみましょう。

「金」でヨロシク

2006年02月11日 | 日々のこと
 トリノ五輪、いよいよ開幕です。

 それに合わせて、近所のスーパーが特別セールを実施すると広告。何でも、日本人選手が金メダルをとったら、翌日のお買い物ポイントが5倍になるそうな。
 俄然、応援する気になったゾ
 なにせ5倍ですからね。少額とはいえ、お買い物ポイントはけっこうバカにならないです。・・まぁ、銀や銅でもポイントは3倍になるから、それでもいいんだけど、台所を預かる身としてはやっぱ金で。金で、5倍で、お願いしたいと(笑)

 一般市民としては、まぁこんな感じの軽いノリで日常的に盛り上がるわけですから、選手の皆さんもへんに気負ったりしないで、リラックスして自分の実力を存分に発揮していただきたいものです。

 個人的には、モーグルよりもフィギュアよりも、スキージャンプの原田雅彦を猛烈に応援中。成績なんて、あまり気にしません。彼が、彼らしく、五輪をあくまでも楽しんでくれますようにと願ってます。
 忘れもしない、過去の五輪。あの、1本目まさかの追い風失速、2本目が始まるまでの悪天候の待機時間の長さ、そして奇跡の大ジャンプ、涙、涙・・思い出すと胸が熱くなります。
 あの大感動スペクタクルは、もう二度と無いでしょう・・つか、あの感動を味わうためには、その前のどん底が必要なので、それは正直カンベン(苦笑)。とにかく、原田が、五輪という舞台に立つというだけで、わたし的には「よしっ!」なのです

連ドラ

2006年02月08日 | 日々のこと
 NHKの朝ドラと大河は、習慣でいつも見ているが、久々に、民放の連ドラを毎週欠かさず見ている。
 今日もやっていた、水曜22時からの「神はサイコロを振らない」だ。

 死んだはずの大切な人たちが、10年の時を越えて戻ってくるという設定。私はもともとSF全般が好きだし、ダーリンもタイムパラドクス物は好みなので、二人で毎週見ている。

 ドラマは、発端となる事故が96年に起きたという設定だが、私は94年に兄を亡くしているので、10年という《時間の長さ》とその時代背景が、妙にリアルというか、他人事とは思えない感じで・・。90年代半ばは、オウム事件とか阪神淡路大震災とか、未曾有の、あるいは理不尽な出来事に巻き込まれた人が多かったと思うので、同様の想いで見ている人は少なくないのではないだろうか。

 10年という時間の、重さ。後悔だらけの突然の別れ。変わっていく自分と世界、そして止まったままの時計。

 おかげで、第1回から号泣だった。
 「女にとってはね。18から28までの10年と、28から38までの10年は違うの」
 むーん・・深い。ただでさえそうなのに、喪失体験が加わって、誰とも共有できない時間が形作った現在の自分を、他でもない、10年前の大切な人から問われる。
 お・・重い・・
 その主人公を演じるのが小林聡美ってのが、絶妙ですな。キャスティングの勝利というか。実は私は、彼女ってあまり好みの女優さんではないのだが、このドラマでは本当に良い。演技力があるので安心して見ていられるし、それゆえストーリーに素直に没入できる。

 今日の回も、キタなー。
 96年からの10年。この国の何がどう変わったのか。考えてみればすごく曖昧でとらえどころがない。でも、変わったのは確か。それをどう要約し説明すればよいだろう。そもそも私たちは、10年前のあの人に、「進歩したでしょう」と胸をはって《今》を報告できるだろうか。

 そして姉弟ケンカのシーン。
 「10年前の夢をあきらめたのは、ボクだけじゃないでしょ」
 「自分の人生がうまくいかなかったのを、時代のせいにするんじゃないよ」
 お互いに深く理解し合っているからこその苛立ち。そのまま自分自身にはね返ってくる痛み。10年前をそのまま今にもってくるということは、時に、こんなにも残酷だ。

 とりわけ私が気になっているのは、ピアニスト少女とその母のエピソード。限られた時間の中で、あの未熟な二人は果たして分かり合うことができるのか。できたとしても「黄泉がえり」のラストみたいな切なさは必然だろう、だから早く、早く素直になれよぉ、と応援せずにはいられない。

 そして本当はきっと、それは誰もが同じ。相手が、命が、いつまでもそこにあると思っているから、つい怠けたり甘えたり乱暴になったりしてしまう。そして、いざというときに後悔だけが残る。その後悔とともに過ごす10年を知っているからこそ、10年前と同じ自分でいてはいけない、と思うし、だから今回のラストでヤッチはああいう結論を出したんだと思う・・違うかな。今後、変わってくるのかな。

 あーもう、大杉漣演じるアホな教授の《「理論間違ってました~」んなのアリ?ハッピーエンド》にして欲しいよー、切ないよー、んでも今後の展開が気になって、見ずにはいられないよー。

 ともさかりえ演じるアッチのポジティブさが、本当に救いだ。女の人生、これでなくちゃイカン。自分自身やりきれないだろうに、それに流されず、残されるヤッチを思い遣って限られた日々を明るく充実して過ごそうとする、これこそ女の中の女だ。こういう強さを、私も持ちたいと思う。

本日の「そりゃ無ぇーべ!」

2006年02月08日 | 日々のこと
 本日の「そりゃ無ぇーべ!」とツッコんだ話3題。

 その1)昨夜の天気予報。《東京は未明まで雪、朝の積雪は2~5cmで、日中は南風が入り気温が上昇、15~17℃になり「昼には厚手のコートは邪魔なくらいになるでしょう」》・・って、そんなミラクルなお天気、アリなのぉ?
 アメイジングシティ・トーキョーなら、あり得るのかなぁと、かなりワクワクもので今日を迎えました。
 が。
 フツーの寒い一日だったさ。

 その2)元女子高生が、買い物で貯まるポイントカードを偽造し、捕まった事件。偽造したポイントの点数は、1億5千万円相当の買い物をすると貯まる額だったとか。
 あのね。そりゃバレるでしょう、いくらなんでも。

 その3)紀子さまご懐妊のニュースに接し、岡田ジャスコ氏が「のりこ」さまと言ったそうな・・ほ、本当??
 いや~、その瞬間を聞きたかったなぁ(笑)

 ともあれ、お健やかなお子さまのご誕生を、心待ちにいたしましょう!

ふぅ・・汗かいた

2006年02月02日 | 食べもの
 今日は、午後中ずっと台所にこもってました。暖房を入れてなかったにもかかわらず、軽く汗ばんでしまいました。
 何をしてたかというと、味噌作りです。今年、初挑戦 

 茹でた大豆を「くぬゃろくぬゃろ!」と潰していくのですが、かなりの時間を要してしまいました。豆そのものはレシピ通り軟らか~く茹で上げることが出来たので、潰すのに力はほとんど要らなかったのですが、道具がヨロシクなくて・・ 小さいすり鉢&小さいすりこ木では、潰せども潰せども豆の山は一向に減らず・・やっぱ、奨励されてたポテトマッシャーを買って使えば良かったー。
 今年の冬に完成した味噌を食べてみて、上手く出来てたら、来年作る時はマッシャーを買おうっと。