シカ食害 国の早急対策求める 尾瀬山開き 山小屋組合長が見解
尾瀬の玄関口にある片品村の大清水湿原のミズバショウ約二万株が野生のシカに食い荒らされ、壊滅状態になった問題で、尾瀬山小屋組合の関根進組合長は二十二日、「尾瀬のシカの食害は憂慮に堪えない問題で、環境省も喫緊の課題として対策を講じてほしい」との見解を示した。
同日の尾瀬の山開き式の会場で東京新聞の取材に答えた。
関根組合長によると、尾瀬のシカの食害は十年以上前から問題になっていたが、ここ一、二年は深刻な状態で、尾瀬ケ原ではミズバショウだけでなく、ニッコウキスゲやリュウキンカなどの貴重な草花が食べられているという。
「大清水湿原の奥にはシカよけのネットを設置していたが、シカがネットから離れた別の侵入ルートを見つけ、入り込んだらしい」と関根組合長。「シカを別の場所に誘導する方法を考え、シカと人間の共存を模索したい」と語った。
山開き式であいさつした福島県檜枝岐村の星光祥村長も「ニホンジカの被害はますます深刻化している。阻止しなければならない」と訴えた。
~記事ここまで~
シカを別の場所に誘導?どうやって?
それが仮にできたとして、それがなぜ「シカと人間の共存」になるの?観光用に守りたい部分の植物は食べさせちゃダメで、尾瀬国立公園の人目につきにくい他の森なら壊滅しても良いとか?まさかそこまで考えてはいないでの発言でしょうけど。
尾瀬の中でも銃とワナによる捕殺が始まります。
なるべく人の影響を排除したいはずの特別保護地区で、なしくずし的に人の手が入ります。そうでないとどうにもならないから。
これでいいのか。
このままでいいのか。
日本の自然がいま直面しているのは「自然の中の調節機能(=オオカミ)を失った状態でのシカの爆発的増加」です。これは未曾有のこと。おそらく、歴史上、経験したことの無い事態です。
オオカミ復活に対して「オオカミが生息していた時代と現代は自然も社会も違う。失われたものは今さら元に戻せないのだからオオカミ復活には反対」と言う人がいます。しかし今、私たちが直面しているのは、これまで誰も経験したことの無い未曾有の事態であって、考えるべきは未来へ向けてどう対策をとるべきなのか、なのです。
この未曾有の事態の深刻さをハッキリ訴えるシカ学者や植物学者があまりに少ない。
未曾有の事態にもかかわらず、対策はといえば「昔のように、シカをせっせと利用するようになれば良い。ジビエや鹿革製品で地域おこし」とか「里山を手入れして、人々の賑わうような場所にして獣害を減らせば良い」とか言っている。
でもそもそも、人間の方の社会体制や自然保護・動物愛護思想や、食習慣・食行動といったものの方が、絶対に昔には戻れないほど変化してしまったのではありませんか?
オオカミを入れるより、ジビエや里山振興の方が効果に現実味があり、かつシカを減らすと期待できると本当に言えますか?
オオカミの再導入による野生復帰で生態系にプラスの効果があることや、絶滅状態だった地域へ復活したことに伴う様々な人間社会の軋轢・葛藤とその解決方法・共存の知恵といった知見は欧米で着々と蓄積されています。
一方、我が国の関係省庁はといえば、明確な効果が認められていないと環境省自ら認めているシカ対策を、税金を使って延々とやり続けることになっている。
いったいいつまでこんなことを続けるつもりなのでしょう。
尾瀬の玄関口にある片品村の大清水湿原のミズバショウ約二万株が野生のシカに食い荒らされ、壊滅状態になった問題で、尾瀬山小屋組合の関根進組合長は二十二日、「尾瀬のシカの食害は憂慮に堪えない問題で、環境省も喫緊の課題として対策を講じてほしい」との見解を示した。
同日の尾瀬の山開き式の会場で東京新聞の取材に答えた。
関根組合長によると、尾瀬のシカの食害は十年以上前から問題になっていたが、ここ一、二年は深刻な状態で、尾瀬ケ原ではミズバショウだけでなく、ニッコウキスゲやリュウキンカなどの貴重な草花が食べられているという。
「大清水湿原の奥にはシカよけのネットを設置していたが、シカがネットから離れた別の侵入ルートを見つけ、入り込んだらしい」と関根組合長。「シカを別の場所に誘導する方法を考え、シカと人間の共存を模索したい」と語った。
山開き式であいさつした福島県檜枝岐村の星光祥村長も「ニホンジカの被害はますます深刻化している。阻止しなければならない」と訴えた。
~記事ここまで~
シカを別の場所に誘導?どうやって?
それが仮にできたとして、それがなぜ「シカと人間の共存」になるの?観光用に守りたい部分の植物は食べさせちゃダメで、尾瀬国立公園の人目につきにくい他の森なら壊滅しても良いとか?まさかそこまで考えてはいないでの発言でしょうけど。
尾瀬の中でも銃とワナによる捕殺が始まります。
なるべく人の影響を排除したいはずの特別保護地区で、なしくずし的に人の手が入ります。そうでないとどうにもならないから。
これでいいのか。
このままでいいのか。
日本の自然がいま直面しているのは「自然の中の調節機能(=オオカミ)を失った状態でのシカの爆発的増加」です。これは未曾有のこと。おそらく、歴史上、経験したことの無い事態です。
オオカミ復活に対して「オオカミが生息していた時代と現代は自然も社会も違う。失われたものは今さら元に戻せないのだからオオカミ復活には反対」と言う人がいます。しかし今、私たちが直面しているのは、これまで誰も経験したことの無い未曾有の事態であって、考えるべきは未来へ向けてどう対策をとるべきなのか、なのです。
この未曾有の事態の深刻さをハッキリ訴えるシカ学者や植物学者があまりに少ない。
未曾有の事態にもかかわらず、対策はといえば「昔のように、シカをせっせと利用するようになれば良い。ジビエや鹿革製品で地域おこし」とか「里山を手入れして、人々の賑わうような場所にして獣害を減らせば良い」とか言っている。
でもそもそも、人間の方の社会体制や自然保護・動物愛護思想や、食習慣・食行動といったものの方が、絶対に昔には戻れないほど変化してしまったのではありませんか?
オオカミを入れるより、ジビエや里山振興の方が効果に現実味があり、かつシカを減らすと期待できると本当に言えますか?
オオカミの再導入による野生復帰で生態系にプラスの効果があることや、絶滅状態だった地域へ復活したことに伴う様々な人間社会の軋轢・葛藤とその解決方法・共存の知恵といった知見は欧米で着々と蓄積されています。
一方、我が国の関係省庁はといえば、明確な効果が認められていないと環境省自ら認めているシカ対策を、税金を使って延々とやり続けることになっている。
いったいいつまでこんなことを続けるつもりなのでしょう。