6月18日のブログに書いた、病院での「……さま」呼びについて。私が入会している「日本尊厳死協会」の季刊誌『リビング・ウイル』に、似たような記事が書かれていた。
『朝日新聞は、京都大学付属病院が昨年末から掲示物やホームページから“患者様”の呼び名を“患者さん”に改めていることを報じたという。病院職員から違和感があるという声が以前からあり、患者からも「バカにされている感じ」という意見があったからだそうだ。
“患者様”を全国に先駆けて使ったのは千葉県鴨川市の亀田総合病院だとか。病院が掲げるホスピタリティの一環で、あくまで公的な場での言葉遣いだそうで、それが全国に広がったのは、2001年に厚労省が出した「国立病院の医療サービス向上に関する指針」という行政指導からだったという。
その中に患者に対する応対、言葉遣いを改めようという一項目があり、「患者をよぶときは原則として姓(名)に“様”をつける」ことを求めた。「様付き行政指導」と揶揄されたが全国に広がり、しかも○○様はあっという間に“患者様”に変身していたという。
待合室には「患者さま待合室」の看板がかかり、スピーカーからは「外来の患者様にお知らせします」。その徹底度が医療サービスのバロメーターとなり、医師も看護師も強いられ、“患者様”と言えない看護師は採用しないという病院も現れたそうである。長年にわたる患者への態度を改めることを迫られた病院にとって、その徹底が意識改革の即効薬になったことは確かだが、1年、2年、やはり違和感はぬぐえなかったようである。
静岡県藤枝市立病院はいったん導入したものの、2003年に、呼ばれる側の患者のアンケートがきっかけで、“患者さん”に戻したという。
また、長野県東御市民病院も2003年に「サンさま検討委員会」が検討して「さん、の方が親しみやすい」として“様”から“さん”に戻したそうである。ただ、公式文書、掲示物、ホームページでは今も“患者様”を残しているとか。
国語学者の故金田一晴彦氏は「“患者”という言葉に“様”をつけても敬語にならない」と、自著に書いているそうである。「応対にこそ敬いを」であると…』。
病院で個人名を“さま”付きで呼ばれるのも同じことである。「バカにされている感じ」は私も同じような思いをした。また、そう感じた人も少なくないだろう。しかし、これが厚労省の行政指導によるものだとは知らなかった。タダ単に体裁を整えればいいというのは、お役所のお役所たる馬鹿げた浅慮にほかならない。現に今、年金問題で社保事務所に殺到している国民に、こうしたバカ丁寧な物言いで体裁を繕っているのだろうと思うと、「応対にこそ敬いを」の精神を教えてやりたいものである。
『朝日新聞は、京都大学付属病院が昨年末から掲示物やホームページから“患者様”の呼び名を“患者さん”に改めていることを報じたという。病院職員から違和感があるという声が以前からあり、患者からも「バカにされている感じ」という意見があったからだそうだ。
“患者様”を全国に先駆けて使ったのは千葉県鴨川市の亀田総合病院だとか。病院が掲げるホスピタリティの一環で、あくまで公的な場での言葉遣いだそうで、それが全国に広がったのは、2001年に厚労省が出した「国立病院の医療サービス向上に関する指針」という行政指導からだったという。
その中に患者に対する応対、言葉遣いを改めようという一項目があり、「患者をよぶときは原則として姓(名)に“様”をつける」ことを求めた。「様付き行政指導」と揶揄されたが全国に広がり、しかも○○様はあっという間に“患者様”に変身していたという。
待合室には「患者さま待合室」の看板がかかり、スピーカーからは「外来の患者様にお知らせします」。その徹底度が医療サービスのバロメーターとなり、医師も看護師も強いられ、“患者様”と言えない看護師は採用しないという病院も現れたそうである。長年にわたる患者への態度を改めることを迫られた病院にとって、その徹底が意識改革の即効薬になったことは確かだが、1年、2年、やはり違和感はぬぐえなかったようである。
静岡県藤枝市立病院はいったん導入したものの、2003年に、呼ばれる側の患者のアンケートがきっかけで、“患者さん”に戻したという。
また、長野県東御市民病院も2003年に「サンさま検討委員会」が検討して「さん、の方が親しみやすい」として“様”から“さん”に戻したそうである。ただ、公式文書、掲示物、ホームページでは今も“患者様”を残しているとか。
国語学者の故金田一晴彦氏は「“患者”という言葉に“様”をつけても敬語にならない」と、自著に書いているそうである。「応対にこそ敬いを」であると…』。
病院で個人名を“さま”付きで呼ばれるのも同じことである。「バカにされている感じ」は私も同じような思いをした。また、そう感じた人も少なくないだろう。しかし、これが厚労省の行政指導によるものだとは知らなかった。タダ単に体裁を整えればいいというのは、お役所のお役所たる馬鹿げた浅慮にほかならない。現に今、年金問題で社保事務所に殺到している国民に、こうしたバカ丁寧な物言いで体裁を繕っているのだろうと思うと、「応対にこそ敬いを」の精神を教えてやりたいものである。
今日のレディーさんのコラム冴えてます。
有難うございます。冴えているといわれても人様の記事の受け売りなので、背中がこそばゆい気がしています。
今朝のわが購読紙にも、かかりつけの病院が「…様」を止めてくれてうれしいという投書がありました。
丁寧がいいとばかりは言えない、いい例ですね。言葉遣いは難しいです。
患者に様を付ける事例があったこと自体を、存じておりませんでしたが、「応対にこそ敬い」を・・・で良いと思いますよね。
近頃、お役所等でも、デパートの店員の様な応対の仕方をする職員がいたりして、ぞんざいにされるより悪い感じはしませんが、「何を買っていけばいいの?」・・・と言いたくなる様な、どうにも微妙な感じがします(笑)。でも、私の言葉遣いも怪しいものですが(反省);
丁寧も関係者とのそれ相応な対応が必要です。院長に毛嫌いされて、事務長は次の人事で左遷されました。
患者になって望むことは」応対にこそ敬いを」と
そのとおりですね。
わが町の病院ではよくある話なのですよ。様と呼ばれるほどの人間でもないのに、○○様と呼ばれると嫌味に聞こえます。
最近は言葉の使い方がおかしいと思うことがよくあります。ラジオは言葉だけで伝えるのでそんなことはありませんが、テレビはひどいですね。若者特有の言葉を略した言い方は、私などには意味不明で判りません。
病院の先生とか偉い先生たちの宛名に、“○○先生様”としてくれという人があります。丁寧でいいと思うのでしょうが、先生自体が敬称なのに2つもくっつけるのはおかしいでしょう。
厚労省の行政指導でこういう事例が広まったとはあきれた話ですね。
さすが国語学者の金田一先生、いいことをおっしゃいますね。
言葉少なでも十分誠意の伝わる応対を心掛けたいものです。
それにしても、選挙前になると議員さんの言葉が丁寧になります。“国民の皆様”で1票が集まると思うな。
普通に考えれば済む話なんですけどね。
その普通というのが普通にできない世の中になっている気がします。
呼び方は、その時に応じて変えたらいいと思います。
でも病院で「様」は変ですよねー。
たまに業者へ電話した時、担当者を聞いて再度名前の確認する場合は、「○○様ですね」と丁寧に言っています。
多分、こちらが営業口調になっているかも?知れませんね(笑)
自分は年上は「さん」、親友、同級生達は呼び捨て、年下は「君」で分けています。
ニックネームは時々使いますね