どうしようもないね、この国の政治家は・・

　「目くそが鼻くそを笑う」鳩山・菅バトルにはあきれてものが言えない。辞任時期の約束が違うと怒り心頭の鳩山さん、「人間はウソをついてはいけません」という。ならば「議員を引退します」と宣言しながら辞めないのはウソつきではないのか？　「約束が守れなかったらペテン師」、沖縄の人からすればそっくりそのまま返したい言葉だろうね。詐欺師、ペテン師というのは侮辱罪に当たるそうだが、菅さんが怒らないところをみれば、あるいは…、なんて思わないでもない。
　ある政治評論家が、「政界で一番のバカは鳩山、一番のワルは小沢、一番ズルイのは菅」だと言ったそうだが、それに、良心がない、恥を知らない、品性がないのが政治家…、これを付け加えたい。

　しかし、これだけドタバタ劇を見せられれば民主党に愛想をつかす人が増えたかと思いきや、少しだが菅内閣の支持率は上がり、民主党支持率も上がったという。これも不可思議な話であるが、小沢氏支持派の行動を評価しないが約９０％、これは当然のことだろう。下の写真は共同通信社が２、３両日に実施した世論調査の主な結果であるが、国民は冷静にみていると思う。


　さすがの菅さんも８月には辞任の意向だとか。が、それでは遅いと、鳩山さんはもとより野党までがいきり立つ。が、ただ１人、国民新党の亀井さんは、「原発収束、震災復興の対応を終えて退陣してほしい」と総理に伝えたという。テレ朝番組「フロントライン」中での亀井さんの発言だが、石原幹事長についても苦言を述べていた。さすが「亀の甲より年の功」か、意外とまともなことをいう人のようである。
　人情論でいえば、菅さんが「一定のめど」とつけて辞めたいと思うのは当然のことだろう。が、小沢・鳩山さん、野党にしてみたら、「一定のめど」が成果を挙げたときであっては困るということなのだろう。
　ビジネス情報サイトの記事『この国の政治はなぜかくも劣化したのか―』の文中に、「中国のある高名なジャーナリストが言う。《いまは国会が一致団結して、国難に当たることが最優先ではないでしょうか。ところが、国会で行われていることは、菅さんが好き嫌いというレベルの争いのように見えます。》　こう言われても反論できない。結局、一連の騒動は、震災と原発をネタに菅首相を引きずり下ろすことが目的の権力闘争だと、判断せざるを得ない」とある。他国の人の目にもこう映るのに、なぜ、わが国の政治家は気付かないのか、どうにも理解できない。
　菅さん１人を変えれば物事がうまく運ぶのだろうか。政治は菅さん１人でやれるものではなく、責任をいうなら閣僚全員、民主党全員の責任である。復旧作業が進まないのも、党利党略優先で協力しない野党にも責任がないとはいえまい。

　夕方のニュースで「大連立に急ブレーキ！」と、それみたことか。菅さんさえ外せば連立を組んでもいいというのもおかしな話である。そもそも自民党の狙いは政権復帰である。主導権を握りたい自民党がすんなり協力してくれると思うのがおかしい。それに、小沢・鳩山派がいる限り、民主党内の融和は望めないだろう。またゴタゴタするのは目に見えている。もう小沢・鳩山・菅の３人に第一線から退いてもらうよりない。ついでに元総理、最高顧問などのご老体も目障りなだけ、そろそろ若い世代にバトンタッチしてはいかがだろう。

　先日の記事から。派閥の影響力排除などを柱とする自民党改革委員会（委員長・塩崎恭久元官房長官）の改革提言案が、ベテラン議員らの猛反発で「骨抜き」の危機にさらされている。５月末にまとめた提言案は、派閥について「党運営に関与しない」と明記したほか、「検討課題」として、「首相経験者は、次期総選挙において公認・推薦しない」との方針も盛り込んだ。が、麻生元首相や伊吹さんら長老の逆鱗に触れ、内容の見直しをするという。
　米国では大統領を経験した人は政界から引退して、政治に口出しすることはないと聞く。次の総選挙ではこの改革提言案が功を奏することを期待したい。