民主党・横粂衆院議員が離党？

　２２日の記事より。民主党の横粂勝仁衆院議員（比例南関東ブロック）が同党を離党する意向であることが２１日わかった。２０日に岡田克也幹事長に会い、離党届を提出しようとしたが、岡田氏は受け取らずに慰留したという。横粂氏は後援会関係者や支持者らに対して「離党届を提出した」と報告する文書の中で「党利党略、私利私欲の政治に耐えられず、政党政治、議院内閣制の限界も感じた」、「新しい政治スタイルを創り出す使命を感じての決断」と説明しているという。
　他紙の報道では、震災対応など、菅首相の政権運営を不服として離党届を提出したとある。いささか売名行為の感を受けないでもないが、それでも古狸の下で何をしているのやらさっぱり分からぬ「小沢チルドレン」よりはよほど気骨がある。不服、不満を抱きながらも「寄らば大樹の陰」の居心地良さから離れようともせず、批判ばかり繰り返す姿は見苦しい限りで、それらに比べたら、彼の勇気ある行動に拍手を送りたい。
　人脈も金脈も持たない議員歴１年生の新米が離党して政界で生き残るのは容易ではなかろう。いずれどこかの党に潜り込むのであろうが、若い者はこれくらいの気概がなければ…。

　ところで、福島第一原発１号機への海水注入が３月１２日に一時中断された問題について、衆院復興特別委員会で自民党の谷垣総裁に質問された菅首相は政権の関与を否定した。これについて福島県の被災者にマイクを向けると、「言った言わないと、まるで子供のケンカだ」、「そんなことをやっている時ではないだろう。これからが問題なのに」、「あきれている」と、みんな一様にあきれてはてた様子だった。
　「菅おろし」に拍車をかけたい自民党、それを抑えたい菅首相、あきれてものもいえない。「党利党略、私利私欲の政治に耐えられない」という横粂議員同様、そのうち国民からも愛想をつかされるだろう。本当にバカみたい。

　話は変わるが、煮ても焼いても食えないのが鳩の兄弟である。情報サイトの記事を原文のまま紹介する。
　『「気心の知れた仲間で食事会をするから参加しないか。うちのグループの連中も来るし」。民主党の小沢系議員数人にこう声をかけたのは鳩山由紀夫前首相。最近、菅直人首相への批判を一段と強め、小沢一郎氏本人はもちろん、小沢氏側近や自民党幹部らとも積極的に交流を図っている。４月２７日に東京・港区の中華料理店で行われたこの会も、「菅降ろし」に向けて鳩山・小沢両グループの結束を図るのが目的だろうと、参加した小沢系議員は思っていた。
　だが、宴の途中で前首相が「実は弟たちも偶然この店に集まっているんだ」と言い出した。そして程なく、邦夫氏自身が個室に闖入(ちんにゅう)してきて、「兄貴も来てたの？ いやあ偶然だなあ」と挨拶すると、あとは秘書出身議員ら邦夫氏サイドのメンバーが入れ替わり立ち替わりやってきて、最後は両グループ入り乱れ、「菅政権打倒に向けて、今後も一緒に頑張ろう」と気勢を上げて交流を深めたのだった。
　参加した小沢系議員が言う。「最初から仕組んであったのは見え見え。二人が兄弟新党をつくるハラだということもわかりました」。
　兄弟は毎日、電話連絡や直接会談を重ねており、特に兄の由紀夫氏は、「菅さんとはもう話が通じない。いまの民主党は自分が創った党じゃない。出て行くことに迷いはない」　と、日ごとに決意を強めているという。
　由紀夫氏側近議員が兄弟新党の見通しを明かす。「最大の武器は資金力。選挙基盤の弱い若手にとっては魅力的だから、小沢グループも含めて参加議員は１００人は下らない。邦夫さんは舛添要一新党改革代表を引っ張ってくる予定だ。」』

　有り余る金の使い道がないので新しい政党を作って老後を楽しもうというのか。まったく道楽で政治をやられてはかなわない。２２日の「そこまで言って委員会」に、「沖縄はゆすりの名人」発言で注目されたケビン・メア（米国務省前日本部長）が出演した。その中で、言い方は正確ではないが、誰かが「鳩山さんから菅さんに変わって、どう思ったか？」という質問に、「宇宙人より地球人でよかった」と答えて笑いを誘った。