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仁淀川・四国カルストジオパーク 推進協議会ニュース 第5号

2010-09-10 | 流域のお宝!自然・四季・スポット
仁淀川・四国カルストジオパーク 推進協議会ニュース 第5号


日高村のドウダンツツジ(錦ツツジ)

ニュースレター3号で日高村の蛇紋岩の事を話しました。蛇紋岩は暗緑色から黄緑色の岩石であり、ヘビの皮の模様をイメージさせる模様があります。

蛇紋石とはどのようなものなのか?蛇紋石はMg(Si2O5(OH)4の化学組成を持つ超塩基性鉱物です。したがって、蛇紋岩はマグネシウムを多量に含む岩石と言うことになります。

蛇紋岩は鉱物資源で有効なだけではありません。その大きな特徴は植生です。蛇紋岩帯は周囲の通常の岩石地域に発達しているものに比べ、その地域特有の固有種が生育するなど、特別な植生が発達します。

これは植物に造詣の深くない一般の方たちでも容易にその植生の違いを見て取れます。


低地の蛇紋岩地帯では、貧弱なマツ林となったり、ツツジ類が有占する低木群落になることが多いです。

このような植生は、過剰なマグネシウムの存在が、植物の水分吸収能力を低下させるという説でうまく説明でます。


ドウダンツツジ日本最大規模の自生地

この蛇紋岩が多く分布発達しているのが、日高村の妹背地区から本村地区にかけての錦山周辺です。

従ってこの地域には他の地域とは全く異なる植生が見られるようになっています。その蛇紋岩帯が広く分布している日高村錦山地区は日本でも最大規模を誇るドウダンツツジの自生地です。



ドウダンツツジ 春白い花が咲く

蛇紋岩は私達の地域では良く見かける鉱物です。佐川町青去地区は恐らく蛇紋岩が良く露出している場所が見られるので、「青い」「ザレ」がある土地という意味で「青去」と呼ばれるようになったとも考えられます。

蛇紋岩はその見かけが暗緑色から黄緑色の岩石であるので、「青」、そして土佐では蛇紋岩を「破砕しやすい」(はそい)と言う意味で「ザレ石」と呼んでいました。鳥形山石灰鉱山でも石灰石層に混ざって蛇紋岩の貫入が見られます。


土佐では錦ツツジと呼ぶ


日高村の錦山公園は日本最大規模のドウダンツツジ自生地です。

では何故この山が「錦山」と呼ばれるようになったか?それは土佐では古来よりドウダンツツジを「錦ツツジ」と呼んでいたからなのです。 

ドウダンツツジは春、白いかわいらしい花を咲かせます。

しかし、秋になるとその緑の葉が「もみじ」のように紅葉するのです。



秋の紅葉したドウダンツツジ この葉の紅葉が「錦ツツジ」と呼ばれる所以

日高村錦山は秋になると山一面「錦」で覆われたので「錦山」となった


「錦ツツジ」、我々土佐人は何と素晴らしい名前を付けて呼んでいたことでしょう。

ドウダンツツジを願わくば、昔のように「錦ツツジ」と呼びたいものです。



ご案内

第1回ジオパークツアー佐川サイト・・・その4  文部科学省指定史跡「不動が岩屋洞窟」ほか

次回、第2回 仁淀川・四国カルストジオパーク説明会(モニターツアー)は、11月7日(日)日高村内ジオサイトを予定しています。(詳細が決まり次第お知らせさせていただきます) 

(8月27日、横倉山自然の森博物館で開催された、第6回仁淀川流域"宇宙桜の会"では、10月3日越知町で第2回ツアーを予定していましたが、都合により変更させていただきました。)



HN:仁淀川

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