白洲 正子文学逍遥記

故・白洲正子様の執筆された作品を読み、その読後感と併せて能楽と能面、仏像と仏像彫刻、日本人形、日本伝統美術についてご紹介

日本の伝統芸能と芸術-025

2012-10-19 | 日本の伝統芸術

 

日本の伝統芸術と芸能 

         能面と能楽佛像と佛像彫刻 

                                   その025

 

人形特集-019

 

今日は台風21号の影響で大荒れです。 海の岸壁を海水が風に煽られて、県道の2斜線の道路の内側にまで吹き込んできています。海上は白波が立って大荒れです。

これから台風は日本列島をかすりながら北上する気象庁の予想です。台風は21号の右となりにも一個北上しています。 太平洋は大荒れです。

 さて、市松人形のご紹介もだんだん終わりに近くなってきました。M清子さんのコレクションを今回もご紹介させてもらいます。本日は初代・松乾斎東光作です。

       初代・松乾斎東光作-001・43cm 

 

 

松乾斎東光の独特の頭の表情でしょうか。言葉ではなかなか表現しにくいんですが、柔和な静かな面立ちです。背丈は小ぶりな人形です。着物は清子さんによる仕立てです。明るく大人しい柔らかな色合い。人形の表情にマッチしておりますね。

 

      初代・松乾斎東光作・002・55cm

 

 上の人形よりも少し背丈が大きいです。清子さんのコメントによりますと、<睫毛>を目元に付けているとの事。ちょこなんと前を見て立ってます。着物はオリジナルだそうです。色とりどりの模様が着物に付いてます。大人しい華やかさ、賑やかさでしょうか。

二体とも静かな、穏やかな感じがこちらに伝わってきます。素晴らし作品です。二代目松乾斎東光作も初代同様素晴らしい作品が多いです。現在は三代目、四代目松乾斎東光も居られます。 

次回をまた、お楽しみに! 

 

 それでは<答礼人形>に移りましょう。   

 

           

 

  Miss Shizuoka   平田 郷陽 作 

 

 先回に引き続いて平田郷陽作の答礼人形をご紹介します。この市松人形については作者と人形についていた記章がどういう訳か、神戸市になってたこと以外分かりません。

作者 平田郷陽
所蔵都市 ミズーリ州カンザスシティ
所蔵館 カンザスシティ博物館

 

            

                           神戸市市章

 

 

 この人形にも口が切られております。微かですが左頬の部分に剥落が見えてます。修復前はかなり大きかったのでしよう。獣眉の書かれた素晴らしい出来です。後ろの首筋に作者の書き込みがあります。

 

  

人形は修復した後のものです。萌黄色の着物地に牡丹でしょうか、シックな中に華やかさが有ります。帯は朱地に紅葉でしょうか。

 

 

 一見して平田 郷陽作と分かる作品です。以前ご紹介した有名な作品と比較してみてください。

 

 

                                  答礼人形 第1位の作品

                                市松人形 制作年:1927年 

          「吉徳所蔵の作品(右側)

             

  同じ作品(左側)

   

 

平田 郷陽の作品は既に何体かご紹介しましたが、いずれも素晴らしいものばかり。

それでは次回をお楽しみください!

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