狸  森  日  記

                 ムジナnoモリnoクラシカタ

風の渡らない・・・

2009-12-13 23:06:32 | ひとりごと


11月18日に初めてカワセミを見かけてからかれこれ1ヶ月になる
カワセミは初めて出会った翌日に、二日続けて見かけて以来一向に
姿を見せないが、川の中に、懐かしい姿を見つけた。


何時も川の中程を悠然と泳いでいた緋鯉の姿を見たのは7月末の大雨が
降る前だからかれこれ4ヶ月半も前になる。あの大雨で川の流れは変化
して、緋鯉が何時も悠然と泳いでいた辺りは砂が堆積してすっかり浅場
になっていた。その場所から20mほど上流は逆に深場となっていた。



その深場に顔を向けるように、流れ来る早さに逆らわず悠然と、あたかも
その場所に留まっているいるかの如く泳ぐ緋鯉を発見した。
生きていたのだ・・・そう思った。


昨夜来の雨で、さぞや川も濁っているかと思っていたが、何時もより
澄んだ水が流れていた。風の渡らない川面には、葉を落とした木々やビル
が、まるで合わせ鏡のように映し出されていた。その中を悠然と泳ぐ鴨
もう満腹じゃ・・・と彫像のように動かないアオサギ。


ピーと一声鳴いたかと思ったら、ヒョッコリ顔を出したカイツブリ
船の航跡のような波を川面に立てて漁をするのは二羽の川鵜。大鷺も
小鷺も悠然と川縁に立っていた。川面を風が渡らない風景は何もかも
が静かで長閑で穏やかな様を呈していた。


予報が外れ、霧雨が降る中を散歩に出掛け、懐かしい緋鯉に会えた。
写真は緑地一帯に自生している黄色いオキザリスの花です。