昨日(土曜日)のyogaの授業も一緒に参加して癒されようとしましたが、人数が一杯でダメでした。
今の身体の状態が硬いとか柔らかいとか関係ない、バランスや内面的な部分での内観、気付きがあればいいわけです。その感覚で授業を受けたり施術をすると勝手に活かされていくはず。
さて、yogaの授業の後、生徒さんのご紹介の患者様に対して施術の依頼がありましたのでご了承を得て生徒さんも見学できる公開施術を行いました。
4年前から股関節に違和感を憶え、1年前から膝や腰痛もついに発症して、ご自身でも脚長差が顕著に感じられるとのことでした。実際普通に真直ぐ立っていても片側の脚の膝は屈曲したままでウエストの位置もかなり違っていました。
先天性かなと?始めは思いましたが、問診と診断で後天的であることが判明しました。肋骨も側湾が見受けられましたが通常のパターンと違っていましたのでやはり後天的なようです。
この状況にご本人もストレスを感じておられ、これまでに整体は勿論、鍼灸、整骨、カイロ、ヨガ、ピラティス、ジムトレーニング、特殊骨盤矯正法などあらゆる治療を受けてこられたそうです。一ヶ所に結果が出ることを信じ2年ほど通われていたこともあるそうです。
ここで驚くのは、前述のどこの場所でも現在の状況を納得のいく説明をしてくれたところはなかったそうです。全て共通しているのは、その施術が通り一辺倒で、年齢の問題があるから時間がかかる、とかいずれ良くなるとかしか言ってくれなかったそうです。
施術する側が原因が分かっていないのか、はじめからこだわりが強すぎて身体と向き合おうとしていないかのどちらかです。きっと患者様とコミュニケーションをとっていないのでしょう。
何も前述の治療法やテクニックが悪いと言っているのではありません。技術の優劣を問うことはナンセンスで使う人間次第です。むしろ技術に固執した施術では本質が見えないことが多いのではないでしょうか?
今回のケースは、ストレスやトレーニング法、既往歴、内科的な問題、胴体のバランス、骨盤の状態をそれぞれ把握しなくてはいけません。膝は脚の長さの差を補う為に常時屈曲位となってしまっていましたので、裏側の硬縮をリリースしてPNFストレッチを加えればすぐに改善しましたが、別に考えなくてはいけません。
施術後股関節の可動性が戻り、腰痛と膝痛がとれ、膝が伸び、長さがそろいました。結果今まで出来なかったストレッチやポーズがとれ、脚の感覚が戻ったそうです。長年かけて模索してこられ目立った効果が得られなかったのに一度の施術でここまで効果を得たのは初めてだったそうです。今後必要な身体操法や留意点等もお伝えしましたが、それらもふまえ勿論様子を見守っていく必要はあります。
それにしても、如何に人を見ない自己満足の施術を行っているところが多いことか・・。何の為にこの業界に入ったのかな?と疑問に感じてしまいます。一人よがりの施術では良い結果が出るはずはなく、患者さんだって離れていきますよ。ジムでのトレーニングだって、巷にあるあらゆる体操だって自己の心身の状態を把握して行わなければ諸刃の剣です。
ましてや施術は正確な診断やアプローチが求められます。画一的なマニュアル通りのルーティンワークではあらゆる仕事に共通して何も生み出しません。良かれと思って行う健康法も万能ではない、効果に個人差があるのは自明の理です。アンバランスの状態のまま軸が作れないのにゴルフで軸を作ってと言っても無理ですよね?一見正しいフォームでスローに軽い不可でウエイトトレーニングやストレッチをやっても軸がずれていれば間違いなく悪化します。
本当はスポーツや体操法は恐い部分もあるんです。
普通にストレッチやyogaを行ってもバランスは改善しないどころか歪みを強調してしまうという事は何度も主張してきました。相当慎重に進めるか、よく分かった指導者に見てもらうか、セルフでも何でも自身の状態をまず認識していくことからはじめる必要があるはずです。
無理な力を強要するような運動、やたらに伸ばそうとする運動は要注意です。
仕事に誇りを持つこととこだわりを持つことは別です。本当にこれでいいのか?常に自問自答して取り組まなければいけないでしょう。それでもつい受容すること、謙虚でいる事、感謝すること等日常で忘れがちになるんですけどね。生徒さん感じてくれたかな?