


いったいどんだけ根性あるんや、この辺の人ら。
毎日毎日びっくりしてまう。
毎日毎日尊敬してまう。
それが、冬の朝。
ちびた、ちびた、ちびた !
言いながら土間を小走りにトイレに駆け込んで、
いーっ、ちびた、ちびた、ちびた、ちびたいっ !
言いながらシャカシャカ戻って布団にもぐり込む。
ほんまは、こないしてずーっと冬の間じゅう、スピカ抱いて布団にもぐってたい。
けど、そぅもでけへん冬の朝。
湯たんぽさんだけが希望の星。
ひと晩私のあんよを温めてくれてた湯たんぽさん。
朝、お布団上げたら今度は私のお手々とお顔を温めてくれます。
と言うても、顔に湯たんぽ押し付けるわけやない。
ずん、ずん、ずん、ずん、ずん、ずん、ずん、ずん‥‥(「ジョーズ」の感じで)。
じゃーん !
私の冬の月光仮面。
まだ結構あったかい。
中のお湯、洗面器にあけて、
まず手ぇ温めて、
お湯替えて顔洗ろて。
2~3回お湯替えながら顔洗う。
こん時毎朝毎朝思う。
「あー、しゃーわせ~♪」
病院職員、町役場職員。
町内公共の場で新型コロナ感染者が出たら、ケーブル放送で報告される。
それがこないだ遂に、小学校が休校になったゆう放送があった。
あーあ。
下校時刻になったら、各方面10人くらいずつの小学生がバスに乗り込んで、キャーキャー騒ぎながら帰っとった。
学校ではなんも指導してないんやろか。
私、その時間帯のバス、乗らんようにしてた。
次のバスまで丸一時間待たなあかんけど、しゃあない、ゆっくり歩きまわったりして待っとった。
と言うことで、感染予防を表向きの理由に掲げて、
まだまだ続けられそうな、お籠り生活。
生協で注文してる菌床シイタケ。
新旧合わせて3セット。
もうこれ最後やろ、ゆうのもあるけど。
んで、ヨーグルト。
種菌にするのは市販の大豆ヨーグルト。
ロングライフの豆乳買いだめしといて、それ400ccに種用ヨーグルト大さじ2杯入れてかき混ぜる。
ストーブのそばと、夜中は保温バッグの中で、20時間くらい置いたら、
結構いける。
スピカ様は、豆乳関係はお召し上がりにならへんので、
スピカ様のためだけに酪農製品も準備。
これでOK。
二人で仲ようお籠りしよな、スピカ。
「材料あんねんやんか。ほなら、おかわりは?
わ・た・し・の ヨーグルト!」
2月も後半になってきたら、
例の、
いや~な予感のする日ぃがたまにある。
例えば今日なんかが、その日。
この景色見て、
冬か ?
て尋ねられたらどうする ?
これから3月、4月にかけて、
一番ゆーうつな季節。
けど誰がなんちゅおうと (何と言おうと)、今は冬 !
買い物にも行かれへん冬、
畑仕事もでけへん冬、
ぜったい、ぜったい、冬 !
まだ皆してな、
家ん中でじーっとしてなあかん冬 !
毎年1月14日、町内各地区で焼かれる「とんど」。
朝のうち結構吹雪いてどうなることか思たけど、昼前から晴れてきた。
今年、うちの集落の櫓はでっこうてカッコええ。
門松やらしめ縄やら神さんの去年のお札やら、一緒にくべて燃やす。
そこらの竹切って来て、男性陣が櫓組む。
この組み方で、よう燃えたり、くすぶってばっかりやったり。
皆歳とってきて、いつまで櫓組めるやろか。
下の方に火ぃいれて燃やし始める。
こんな青い竹が燃えるんやから、火ぃ強いねんなあ。
あー、裏側の方がよう燃えてる。
火ぃ小さなったら、竹の先にお餅挟んで焼く。
大きなお鏡餅持ってくる人もおりゃあ、ちっこい丸餅焼く人もおる。
それ持って帰って家族全員で分け合うて食べて、
今年一年の無病息災を願うんやね。
とんどに集まって来られる人数も、年々減ってきてる。
毎年のとんど焼きで、この村の今の姿が見える。
朝、カーテン引いたら、
なんや白いなあ、思てん。
窓開けて覗いてみたら、
おー、夜のうちに結構降ったんやねえ。
こんな朝はまず、ストーブガンガンに焚いて、
着るもん全部ストーブ前に並べる。
んでないとあーた、ちびとうて、ちびとうて。
とてもやないけど着替えなんかできまへん。
スピカも服と並んで温めて‥‥。
ガー
ゆう音聞こえてきたから外出てみた。
除雪車が戻っていくとこやった。
おっちゃん、ありがとうね !
家から前の道に出るとこ、もう雪かきしてくれてる。
これ、雪積もった日ぃはいつも、
うちの2軒上のおっちゃんが雪かきスコップ持って、
朝から村中の家の前、雪かきして回ってくれはるねん。
仕事やないねんで。
誰もなんも払ろてないねんで。
特にお礼も言われてないやろなあ。
なんかの井戸端会議の時に、
「○○さんはいつも村の雪かきしてくれる」
言うてもろて、それだけ。
私がこの冬の村で何とか暮らしていけてるんは、
この雪かきおっちゃんと、
どんな雪でもかき分けて進軍してくるCOOP宅配や、
その他宅配便の勇気ある兄ちゃんたちのおかげです。
ほんとに、ほんとに
ありがとう。
大晦日から、やっぱ降りましたね。
庭もこんもり雪景色。
物干しのコンクリート脚が埋もれてしもてる。
どれくらい積もったんやろ。
うーん、30~40cm ?
なんか、屋根たわんでない ?
ま、いっか。
この町のバス、正月三が日は完全運休。
なんか起こったらどうするんやろ。
町外に出てる若いもんが帰省しよ思たら、
車持ってへん限り年末31日までに来て、
年明けて4日にならんと動かれへんゆうことか ?
観光客やら移住者やら一生懸命誘い込むんやったら、
受け皿の方もちょっと見直しといたほうがええんちゃうやろか。
それはともあれ、2022年、
今年が皆々様にとってええ年になりますように。
んで、
わたくしスピカ、花のセブンティーン。
今年も頑固ーに、静かーに、
おかちゃを振り回す所存にございます。
どうぞよろしゅうに。
降るぞ、降るぞ。
おとといくらいからの天気予報、口揃えて言うとった。
ただの脅しやなかった。
昼間はぽかぽか陽ぃも射してたのに、
夜になって降り始めた。
細かーい雪が、
降りだしたらみるみる間に積もり始めて、
翌朝、
まだ降り続いてて、火の見櫓から向こう、真っ白やん。
これ、どれくらいかなあ。
22,3㎝、てとこかなあ。
気温はそない「ちびたーい」ゆうほどでもないけど、
スピカさんにはこたえるらしい。
私が座ってる椅子に自分も上らせろと要求し、
私がずり落ちそうになりながら座面の半分お譲りしたら今度は、
「何ぼーっとしてんのよ。
ちゃっちゃと撫でんかいな」
これからの季節、結構忙しくなるお世話係です。
朝、なんか山の方が白っぽいなあ、思て見たら、
ほんまに白かった。
昨晩の間に雪降ったんやね。
屋根にうっすら残ってる。
庭のプランターにも。
下のキャベツ畑にも。
そろそろお邪魔しまっせ、ゆう挨拶代わりかな。
今年の冬は大雪かも、て聞いた。
これはその先発隊か?
けど、ええことに気ぃついた。
車手放したからね、
もうタイヤ交換、やきもきせんでええねん、らんららん♪
こないだ、関東では「春一番」が吹いたんやったっけ ?
こっちも、嘘みたいに温い日ぃもある。
おととい、友達が遊びに来てくれた。
自分で焼いたベーグルと、畑で採れたての菊菜、知り合いからもろたお裾分けのハッサク持って。
庭の縁台に腰かけて、干しリンゴ齧りながらおしゃべりした。
風がのうて、お陽ぃさんが眩しいて、汗ばんでくるくらいのあったかさやった。
「なんや、なんや。久し振りに話声するやんか」
てなもんか、イソヒヨドリさんが見に来てた。
慌てて飛んで来たんか、寝癖直ってないでぇ。
こんな日ぃもあるけど、ついこないだの停電吹雪の翌朝なんか、
こんなんやったもんねえ。
不意打ち食ろうた庭の木ぃも、びっくりしたやろ。
今週後半はまた雪らしい。
そやなあ、まだ2月やもんねえ。
そう簡単に春来てもたら寂しいわなあ。
今年、今んとこ雪少ない。
あれは‥三、四年前やったか、ドカ雪降り続いた年あった。
あん年はほんま、家の中に居んのが怖いくらいやった。
今年の雪は、降り続かへん。
バサッて降ったあと、晴れの日ぃやら雨の日ぃやらがしばらくあって、
そんでまたバサッて降る。
そやから南向きの屋根や斜面の雪は、途中でいったん解ける。
それでも、北向きやお陽さんの当たらんとこの雪は解けんと残る。
雨降っても、雪は残る。
この村の雪、いったん積もったら春まで完全には解けへん。
ひとつ村の中でも、雪深い集落と、そうでもない集落ある。
人の暮らし方やものの考え方も、ひょっとして微妙に違うんかも。
山里の冬はさぶい。
ちびたい。
エアコンや電気ストーブで太刀打ちできるシロモンやない。
うちみたいな築100年もの古民家となったら、
あっちこっちからスースー風入ってくるし、
エアコンなんかはめ込んだら壁ごと崩れる。
ガンガン炎上げて燃えるもんやないと、とても追っつかん。
とは言え、この辺で薪ストーブ使こうてる家、ほとんどないなあ。
JAの戦略もあるんかもしれんけど、もっぱら灯油ストーブ。
夕食のみそ汁の具、ことこと煮たり、お湯沸かしといたり、
ポットやお猫様の温めなどにもフル稼働。
この村では一年の半分くらいはストーブ焚かなあかん。
使う灯油ゆうたら、一人と二匹暮らしの我が家でも、
ひと冬に400ℓからバヤイによっては500ℓ要る。
これでも我慢して我慢して、かなり節約してるんやけどねえ。
ほとんどの家は、100ℓ入りのドラム缶備え付けてる。
うちは、持ち運びもできるように、18ℓポリ容器を6個。
なくなったらJAに電話して給油車に来てもらう。
車ある時は積み込んで町のガソリンスタンドまで行ってたけど、
この冬は車手放したしね。
地球温暖化で世界中が対策練ってるときに、
なんか逆行するようなことして申し訳ない気ぃする。
けどねえ、冬の我が家ではこの灯油、水とおんなじくらい大事な命綱やねん。
毎年1月14日、わが町ではあちこちの集落でとんどが焚かれる。
去年一年神棚に飾ってたお札や、集会所に立ててた門松やしめ飾りなんかも一緒に燃やす。
けど、櫓組むのが結構大変で、とんど焼きやめる集落も増えてきたらしい。
若い人は組み方わからへんし、年取ったら組む体力ないし、ゆうことらしい。
まあ、私が住んでる集落は今年も無事とんど焚きできた。
櫓の下の方から火ぃつけて、
だんだん燃えてきて、
あー、風強うて、偏ってるなあ。
年々参加者少ななってるけど、
櫓組みに頑張ってくれた男衆のおかげで、何とか最後まで燃え切りました。
今年もこの村が平和でありますように。
年末から正月にかけて降り続いた雪で、庭は真っ白。
柿の枝は折れそう。
どれくらいかなあ、30㎝くらい積もったかなあ。
もっとかなあ。
生ごみ処理のコンポストの上にも、
てんこ盛り。
かき氷みたいやん。