本記事は「改善への道」(リン,クウ,キーカテゴリー)からの続きです
いきなりで何ですが、当家夫婦は揃って対症療法が得意なんです。
いわゆる"やっつけその場凌ぎ"。それで何度も急場を凌いできた。
今回のミッションは、とにかく粗相を止めること。
チキンの深追いが止まって、たまにはテーブル下に出向くようになったクウとリン。
しかし棚上の寝床の中やテーブル下での粗相は止まらなかった。
1日に5回6回と大小の粗相を始末し、シートを交換し、時には毛布も洗ったり・・。
クウとリンの生活を気遣う前に、もう保護者の方が限界でした。
いつもどっちかの箱に粗相があって・・・
先ず目をつけたのがトイレ。
わが家の猫トイレは砂仕様が3にシステムが4の計7個。
配置は2階に2個、1階廊下に3個、和室に1個、そしてリビングテーブル下に1個。
よく猫トイレは頭数+1などと言われますが、大事なのは数よりも清潔さです。
わが家では最低でも1日2回、場合によっては"その都度"掃除。
快適性の点では大丈夫と思うのですが、問題は「安心」と「落ち着き」でした。
特にフード付のトイレ。飛散しないので掃除は楽だが、猫にとっては死角が多い。
リンとクウにとっては、使用中に出口に来られたら進退窮まってしまう。
テーブル下のトイレはフード付で、クウが横に粗相してしうまうのもそのせいかと。
それで、廊下トイレのひとつとテーブル下のトイレを開放型に代えてみた。
テーブル下:左写真のフード付きを右写真の開放型に代えました
さらに向きを変えたりと微修正した結果、粗相がぴたりと止まった。
が、喜んだのも束の間、4日ほどで新たな問題が生じた。
クウやリンがテーブル下にいるとすかさず数匹の猫たちが取り囲むようになり、
2匹は再び棚上から下りられなくなったのです。
食事は棚上で食べるか保護者がコタツに誘導して中で食べる。
だがトイレまではサポートできず、結果として棚上の箱(寝床)の中ですることに。
でも対症療法の達人はそんなことでは諦めません。
次に考えた最後の手段。これでダメなら隔離しかないと腹をくくった。
それが"天空トイレ"の設置でした。
妻に頼んで食器棚上を全面的に空けてもらい、寝床の間にトイレを設けてみた。
さて、その結果は・・。
天空トイレ付:居心地よさそうなリン一家の"改築"後の根城
10日ほど経って、保護者は粗相の始末からすっかり開放されています。
いやあ、普通の生活がこんなにも楽しいものだったなんて。
気になるのは他猫の対応ですが、やっぱりみんな興味津々。
こればかりは猫なので致し方なく、棚に上ったときに注意する程度。
今のところリンクウを狙っていくことはないので、しばらくは様子見です。
で、これで一件落着かと言えばさにあらず。
リン一家の家猫生活に安らぎが戻るまで、ミッションは続きます。
とりわけツインズ=息子たちのキーとクウ。
キーは臆病だけどそれなりに他猫たちと折り合いがついている。
むしろ常に粗相がある寝床に嫌気がさし、棚上に上らなくなった。
それ以来いつも一緒だった2匹が、まるで他人(猫)同士のように離れ離れになった。
コタツに誘導した時は一緒になるけど、やはりどこかよそよそしいのです。
保護活動を行っている家では避けられない新猫の加入。
それによって生じるひずみは、常に弱い方に現れるのだと肝に銘じる必要がある。
(ストレスは全員がため込んでいることも忘れてはなりません。)
もっとも10匹程度だと全員が仲良しというお宅も少なくないようなので、
コツや秘訣があるのならぜひ伺えればと思う次第です。
写真左:ひとり椅子上で過ごすことが多くなったキー
写真右:どことなくよそよしいツインズの日向ぼっこ