電話が鳴った。 「電話です、公衆電話からです」 と。
「公衆電話? 誰?」 訝しく思いながら、受話器を
取ったら聞き慣れない男性の声。
一瞬構える。 こちらは名乗らず、慎重に 「もしもし」。
「○○さんですか? ○○です。」
聞いた途端、 わたしの声のトーンは一変。
「你好、你好! 你現在在哪儿?」
今日帰国することになったので、空港からかけている。
中国・大同へは、今夜9時半か10時ごろに着く予定。
中国へ旅行の節は是非わたしの家に来てください。 と。
感じのよい青年である。 謝謝、謝謝!
だが昨今、中国に対するイメージ (特に飲食の) が頗る
悪い。 これまで3回の、比較的長い旅を経験したけれど、
正直なところ また行ってみよう という気にはちょっと
なれない。 (申し訳ないけれど)
「祝你一路平安! 再見!」
そろそろ到着の時刻が近づいてきた。 3年ぶりに降り立つ
故郷の土はいかが?
手紙を出そう。