野蒜日記

折々のこと

どこでどうして

2007-08-04 07:24:41 | Weblog

ひょっこり夢の中に Hさん が現れて懐かしかった。

彼女と知り合いになったのはいつの頃だったか。

痛々しいほど痩せた身体だったが、眼ぱっちりでやさしい
面輪の人だった。 いつも控え目な穏やかな態度の彼女に
周囲の人々は好感を抱いた。

そんな彼女とは初対面の日から意気投合し、わたしたちは
お互いの家を往き来するようになったのだった。
長い木の橋を渡りきった向こうに彼女の家はあった。

やがて、彼女の転勤やお互いの結婚 (彼女は警察官と結婚) 
育児などで、いつの間にか音信が途絶えていった。 
わたしは当時共働きで 仕事に、家事に、育児に と多忙を
極めていた。

それから長い年月が経ち、息子の中学卒業式の日に会場で 
「○○さん!」 と声をかけられ、ビックリした。 何と Hさん 
ではないか。
折れそうに痩せていた身体は見違えるようにふっくらして
いたし、それより何より、お嬢さんがこの学校で、しかも
我が息子と同級生だったなんて!!
全く驚きであった。 

聞けばご主人は、このすぐ目と鼻の先にある駐在所の
お巡りさんだったという。 
駅の側で常にその前を通っていたのに・・・・・・ 彼女もまた
わたしがこの地区の住人とは知らず。
更に、子供たちが同じ学年でありながら、参観日に一度も
顔を合わせることがなかったのである。
 
そんな彼女が夢の中で笑っていた。  

昔話に花を咲かせたいね Hさん、いつか会えるといいね。 
だけど現在彼女がどこに住んでいらっしゃるのか、解らない。

考えてみれば、あの日以来かれこれ30年も経っているのだ。

歳月人を待たず。