男と女の違い

　町である女性を見かけて、ふと頭にひらめいたことがある。それは男と女の性格というか、脳の仕組みの違いについての実感である。
　
　男性というのは二人以上集まるとどうしても「競争」をしてしまうのではないか。何かと、お互いを見比べあい、上下を定めてしまうような傾向があるだろう。
　それに対して女性というのは違うようだ。逆に、「競争」や「対立」といった緊張状態を解き、コミュ二ヶ―ションを第一にするようなところがある。これは男女の脳の仕組みの違いであろう。
　男と違って、彼らには共通点というものがある。「子供を産む」という素晴らしいわざである。こればかりは、男性は逆立ちしても（当たり前だ）できない芸当、いや、大事業である。
　この共通点を持つということで、女性同士というのは、互いの上下関係を無視したようなやりとり、グルーミングのようなことができる感覚を持っているのである。
　いわば、男同士が「競争」を通じて「ナンバーワン」を取り合うことを目指すのに対して、根本的な共通点とそれから来る安定感によって、女性たちは共存と、そして「オンリーワン」としての互いを認め合うという本能をもっているのではなかろうか？
　
　町で見かけた女性、りっぱな存在意義と柔らかさを両立している人を見てそのようなことを考えたりしたのである。

　女のひとというのは不思議だ。