この間、新聞に鳥取県境港市のことが出ていた。境港といえば水木しげるロードで有名な町である。しかし、妖怪ロードとは考えたものである。最初はずいぶん反対があったらしく、立ち上げるまではたいへんであったみたいだが、観光の目玉として大成功をおさめ、各地の地域起こしの見本になった。
ところで私は小さい頃からの水木まんがのファンであるが、妖怪ファンではない。水木イコール妖怪という図式ができているようだが、水木まんがで本当に面白いのは、妖怪まんがではないのだ。むしろ妖怪の出てこない作品のほうが、水木らしい雰囲気をよりかもしだしていると思う。
たとえば題名を忘れたが、戦国時代が舞台の詐欺師のストーリイとか、現代に生き返った原始人カモイの話とか、なんとなく懐かしいような、かつ悲哀感の漂うような作品たちが、私は面白いと思う。
それから、彼の作品でいいのは、やはり絵だ。わりとディテールを細かく描く作風だが、このなんでもない背景が味があってよい。田舎の田んぼと山の境に続くあぜ道などをよく背景として使っているが、非常に郷愁をそそるトーンだ。記憶の片隅に残る田舎道なのである。そこを風体のさえない中年男が、夏の日差しをよけながら汗をかきかき歩いている、というような絵がぱっと浮かんでくる。もちろん男は丸めがねで、出っ歯である。
水木しげるのまんがで面白いのは、実はこのあたりだと思うのだが、どうだろうか。
また今度境港に行くときには、水木しげるの本でも買い求めようと思うが、果たして妖怪まんが、妖怪グッズ以外のものが販売しているだろうか。水木しげる記念館ぐらいには、妖怪もの以外の作品のまんがの本も置いておいてほしいものである。
ところで私は小さい頃からの水木まんがのファンであるが、妖怪ファンではない。水木イコール妖怪という図式ができているようだが、水木まんがで本当に面白いのは、妖怪まんがではないのだ。むしろ妖怪の出てこない作品のほうが、水木らしい雰囲気をよりかもしだしていると思う。
たとえば題名を忘れたが、戦国時代が舞台の詐欺師のストーリイとか、現代に生き返った原始人カモイの話とか、なんとなく懐かしいような、かつ悲哀感の漂うような作品たちが、私は面白いと思う。
それから、彼の作品でいいのは、やはり絵だ。わりとディテールを細かく描く作風だが、このなんでもない背景が味があってよい。田舎の田んぼと山の境に続くあぜ道などをよく背景として使っているが、非常に郷愁をそそるトーンだ。記憶の片隅に残る田舎道なのである。そこを風体のさえない中年男が、夏の日差しをよけながら汗をかきかき歩いている、というような絵がぱっと浮かんでくる。もちろん男は丸めがねで、出っ歯である。
水木しげるのまんがで面白いのは、実はこのあたりだと思うのだが、どうだろうか。
また今度境港に行くときには、水木しげるの本でも買い求めようと思うが、果たして妖怪まんが、妖怪グッズ以外のものが販売しているだろうか。水木しげる記念館ぐらいには、妖怪もの以外の作品のまんがの本も置いておいてほしいものである。